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御殿
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ごてん
ふりがな文庫
“
御殿
(
ごてん
)” の例文
それで、ひすいを
見分
(
みわ
)
けるために、
御殿
(
ごてん
)
へ
召
(
め
)
された
老人
(
ろうじん
)
は、
妃
(
きさき
)
が
亡
(
な
)
くなられると、もはや、
仕事
(
しごと
)
がなくなったので
暇
(
ひま
)
を
出
(
だ
)
されました。
ひすいを愛された妃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これで
勝負
(
しょうぶ
)
はつきました。
芦屋
(
あしや
)
の
道満
(
どうまん
)
は
位
(
くらい
)
を
取
(
と
)
り
上
(
あ
)
げられて、
御殿
(
ごてん
)
から
追
(
お
)
い
出
(
だ
)
されました。そして
阿倍
(
あべ
)
の
晴明
(
せいめい
)
のお
弟子
(
でし
)
になりました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
わたくしは、
御殿
(
ごてん
)
に
巣
(
す
)
をつくって、住むことはできません。でも、わたくしの好きなときに、こさせていただきとうございます。
ナイチンゲール
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
……まず、立派な
御殿
(
ごてん
)
を想像してちょうだい。夏の夜で、すばらしい
舞踏会
(
ぶとうかい
)
があるの。その舞踏会は、若い女王のお
催
(
もよお
)
しなのよ。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
同じ
御殿
(
ごてん
)
でいっしょにおくらしになるのがおいやだものですから、そのまますぐに、父の神の方へお送りかえしになりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
▼ もっと見る
またの下からさかさまに見ると、曲馬小屋はまた
一段
(
いちだん
)
と美しくはなやかに、まるで空中に
浮
(
う
)
かんだ
御殿
(
ごてん
)
のように見えました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「あっしゃまだ、
御殿
(
ごてん
)
女中の殺されたのア、見たことがねえんで。……きょうはひとつ、手柄を立てさしておくんなせえ」
乳を刺す:黒門町伝七捕物帳
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
王樣
(
わうさま
)
の
御殿
(
ごてん
)
かもしれねえ、
自分
(
じぶん
)
はあそこへ
行
(
ゆ
)
くのだらう。きつと
王樣
(
わうさま
)
が
自分
(
じぶん
)
をお
召
(
め
)
しになつたんだ。お
目
(
め
)
に
懸
(
かゝ
)
つたら
何
(
なに
)
を
第
(
だい
)
一に
言
(
ゆ
)
はう。そうだ。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
で、その
御殿
(
ごてん
)
がほろびることになったら、いったい何が人びとの目を、この地方にひきつけておくことになるのでしょう。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
もしここに金の延べ金があったら二人はそれを
御殿
(
ごてん
)
に持って行くともとのとおり御家来にしてくださる
約束
(
やくそく
)
がある。
燕と王子
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「
陛下
(
へいか
)
、しばらくお待ちくださいまし。私はお姫さまがお住みになる
御殿
(
ごてん
)
を立てますまでは、婚礼はできません。」
アラビヤンナイト:01 一、アラジンとふしぎなランプ
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「お
邸内
(
やしきうち
)
のお
成
(
なり
)
御殿
(
ごてん
)
は、おととしから去年にかけて
竣工
(
できあ
)
がっているが、またことしの春も、お
成
(
なり
)
があるというので、庭のお手入れだ。大したものだぜ」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、わたしも思いのほか、盗みばかりしてもいないのです。いつぞや
聚楽
(
じゅらく
)
の
御殿
(
ごてん
)
へ召された
呂宋助左衛門
(
るそんすけざえもん
)
の
手代
(
てだい
)
の一人も、確か甚内と名乗っていました。
報恩記
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
年
(
とし
)
はじめて
三歳
(
さんさい
)
、
國君
(
こくくん
)
其
(
そ
)
の
色
(
いろ
)
を
聞
(
きこ
)
し
召
(
め
)
し、
仍
(
すなは
)
ち
御殿
(
ごてん
)
にお
迎
(
むか
)
へ
遊
(
あそ
)
ばし、
掌
(
たなごころ
)
に
据
(
す
)
ゑられしが、
忽
(
たちま
)
ち
恍惚
(
うつとり
)
となり
給
(
たま
)
ふ。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
言
(
い
)
われるままに
私
(
わたくし
)
は
小娘
(
こむすめ
)
に
導
(
みちび
)
かれて、
御殿
(
ごてん
)
の
長
(
なが
)
い
長
(
なが
)
い
廊下
(
ろうか
)
を
幾曲
(
いくまが
)
り、ずっと
奥
(
おく
)
まれる
一
(
ひ
)
と
間
(
ま
)
に
案内
(
あんない
)
されました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
見渡すかぎり平坦の、曠野と言つていいくらゐの鈍く光る大廣間で、
御殿
(
ごてん
)
らしいものの影は、どこにも無い。
お伽草紙
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
有名なパサデナの
邸宅街
(
ていたくがい
)
を通り、
御殿
(
ごてん
)
のような建物に、
貧富
(
ひんぷ
)
の
懸隔
(
けんかく
)
につき、考えさせられることも多かった。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
しかしこゝでちょっと
申
(
まを
)
して
置
(
お
)
くことは、かういふお
寺
(
てら
)
の
建築
(
けんちく
)
が
支那
(
しな
)
朝鮮
(
ちようせん
)
から
傳
(
つた
)
はり、
天皇
(
てんのう
)
の
御殿
(
ごてん
)
や
貴族
(
きぞく
)
の
家屋
(
かおく
)
もさういふふうに
作
(
つく
)
られるようになりましたが
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
これがオノゴロ島です。その島にお
降
(
くだ
)
りになつて、大きな柱を立て、大きな
御殿
(
ごてん
)
をお
建
(
た
)
てになりました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
畔柳はこの手より
穫
(
とりい
)
るる利の
半
(
なかば
)
は、これを
御殿
(
ごてん
)
の金庫に致し、半はこれを
懐
(
ふところ
)
にして、鰐淵もこれに
因
(
よ
)
りて利し、
金
(
きん
)
は
一
(
いつ
)
にしてその利を三にせる家令が
六臂
(
ろつぴ
)
の
働
(
はたらき
)
は
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
三
(
さん
)
の
公谷
(
こだに
)
と云う
渓合
(
たにあ
)
いに移り、そこに王の
御殿
(
ごてん
)
を建て、神璽はとある
岩窟
(
がんくつ
)
の中に
匿
(
かく
)
していたと云う。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
將監
御拾
(
おひろ
)
ひ申上將監の子と
成
(
なら
)
せ玉ひしは御
可憐
(
いたはし
)
き御事なり
御殿
(
ごてん
)
にて御成長
遊
(
あそ
)
ばし候へば我々とても
肩身
(
かたみ
)
ひろく
御奉公
(
ごほうこう
)
も
勤
(
つと
)
むべきに
殘念
(
ざんねん
)
の事なりと四人ともども申上しを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
けれど、このひいさまは、なんだかままおかあさまがこわいので、王さまに、どうぞ、せめて今夜もうひと
晩
(
ばん
)
、このまま森の
御殿
(
ごてん
)
にいさせてくださいといってたのみました。
六羽の白鳥
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「お時間じゃ、お時間じゃ。
御殿
(
ごてん
)
のしまるお時間じゃ」と、どこからかふいに声がしました。
お月様の唄
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
法王の
御殿
(
ごてん
)
が峰の上にあるからで、この法王の宮殿は宮殿なり寺なりまた城なり、即ち一つで三つを
兼
(
か
)
ねて居るというて
宜
(
よろ
)
しい。城の建て方としてはチベット第一流である。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
やるにはいけませんね。近ごろは東京があまりやかましくなりすぎて困る。これが
御殿
(
ごてん
)
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
桃吉
(
ももきち
)
御殿
(
ごてん
)
とよばれたほど豪華な住居をつくって住んだりした
果
(
はて
)
が、負債のために稼がなければならないという口実で、彼女が
厭
(
あ
)
きていた
内裏雛
(
だいりびな
)
生活から、多くの異性に接触しやすい
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
そのゴロゴロした岩道の向うに、大きい帆船が、
御殿
(
ごてん
)
のようにそそりたっていた。
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
御殿
(
ごてん
)
もわが家も捨てて、身を隠したということを、はっきりと知りながら、そっと忍んで、訪ねてくれることは愚か、なつかしい文一つ、ことづけてよこそうともせぬ雪之丞を、うらみごとも
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
住んでいる
御殿
(
ごてん
)
は御所の中の東北の
隅
(
すみ
)
のような
桐壺
(
きりつぼ
)
であった。
源氏物語:01 桐壺
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
すると、「すわ、
大事
(
だいじ
)
だ!」と、いって、三
万
(
まん
)
の
兵士
(
へいし
)
は、
取
(
と
)
るものもとりあえず、
軍
(
いくさ
)
の
仕度
(
したく
)
をして、
御殿
(
ごてん
)
のまわりに
集
(
あつ
)
まりました。
春の日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
天子
(
てんし
)
さまはその
歌
(
うた
)
をおよみになって、かわいそうにお
思
(
おも
)
いになり、
頼政
(
よりまさ
)
を
四位
(
しい
)
の
位
(
くらい
)
にして、
御殿
(
ごてん
)
に
上
(
のぼ
)
ることをお
許
(
ゆる
)
しになりました。
鵺
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「王さまの
御殿
(
ごてん
)
へ行って、お姫さまと話をするのさ。たいこを鳴らして、国じゅうにふれまわっていたのを、おまえ、聞かなかったのか?」
のろまのハンス:――むかしばなしの再話――
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
さっそく
御殿
(
ごてん
)
にお
召使
(
めしつか
)
いになるおつもりで、皇子の
大碓命
(
おおうすのみこと
)
にお言いつけになって、二人を
召
(
め
)
しのぼせにお
遣
(
つか
)
わしになりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
ヴァードステーナ僧院の
栄誉
(
えいよ
)
がくずれないうちに、そのすぐそばに
御殿
(
ごてん
)
が建てられて、それがその
時代
(
じだい
)
では、もっともすばらしいものとなるでしょう。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
昔から物語の本にもある、屋の
棟
(
むね
)
へ白羽の
征矢
(
そや
)
が立つか、さもなければ
狩倉
(
かりくら
)
の時
貴人
(
あでびと
)
のお目に
留
(
とま
)
って
御殿
(
ごてん
)
に
召出
(
めしだ
)
されるのは、あんなのじゃと
噂
(
うわさ
)
が高かった。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
見渡すかぎり平坦の、曠野と言つていいくらゐの鈍く光る大広間で、
御殿
(
ごてん
)
らしいものの影は、どこにも無い。
お伽草紙
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
ジャンはしまいにはたいそうな金持ちになって、町じゅう第一とも見えるような
御殿
(
ごてん
)
を建ててそれに住まい、ぜいたくざんまいなくらしをするようになりましたが
かたわ者
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
私
(
わたくし
)
はそれが
却
(
かえつ
)
って
妙
(
みょう
)
に
御殿
(
ごてん
)
の
構造
(
つくり
)
にしっくりと
当
(
あ
)
てはまって、
大
(
たい
)
へん
美
(
うつく
)
しいように
感
(
かん
)
ぜられました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ところがなか/\
死
(
し
)
に
切
(
き
)
れないので、その
悲
(
かな
)
しい
泣
(
な
)
き
聲
(
ごゑ
)
が、
天皇
(
てんのう
)
の
御殿
(
ごてん
)
にまで
聞
(
きこ
)
えて
來
(
き
)
ました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「お時間じゃ、お時間じゃ、
御殿
(
ごてん
)
のしまるお時間じゃ」と、うしろで歌う声が聞こえました。
お月様の唄
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
とお答えになつて、
御殿
(
ごてん
)
のうちにお入りになりましたが、なかなか出ておいでになりません。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
けれども、とうとう、ある日、アラジンは王さまの
御殿
(
ごてん
)
の中へ入ることができました。そして、お姫さまがゆどのへおいでになるところを、戸のすきまからのぞいてみました。
アラビヤンナイト:01 一、アラジンとふしぎなランプ
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
だが、いかに万太郎が
御殿
(
ごてん
)
育ちでも、昼狐につかれる程なボンヤリではありません。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その板の真中には花の
御殿
(
ごてん
)
があり、その御殿の中には仏が
衆生
(
しゅじょう
)
を
済度
(
さいど
)
する有様を
模擬
(
もぎ
)
したるものあれば、また王公大臣の模造もあります。その下にもいろいろ人形が置いてあるです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
森のおくにぽつんと立っている
御殿
(
ごてん
)
のなかに、お子たちをつれて行きました。
六羽の白鳥
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「
何
(
なに
)
私
(
わたくし
)
から
云
(
い
)
ふと、
實
(
じつ
)
はあの
文庫
(
ぶんこ
)
の
方
(
はう
)
が
寧
(
むし
)
ろ
大切
(
たいせつ
)
な
品
(
しな
)
でしてね。
祖母
(
ばゞ
)
が
昔
(
むか
)
し
御殿
(
ごてん
)
へ
勤
(
つと
)
めてゐた
時分
(
じぶん
)
、
戴
(
いたゞ
)
いたんだとか
云
(
い
)
つて、まあ
記念
(
かたみ
)
の
樣
(
やう
)
なものですから」と
云
(
い
)
ふ
樣
(
やう
)
な
事
(
こと
)
も
説明
(
せつめい
)
して
聞
(
き
)
かした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「それは、わたしだけが知った煩い——なぜ、
御殿
(
ごてん
)
にもいられぬほどの病気になったか、そのわけは、どんなお方も、知ろうはずがありませぬ——でも、太夫、そなただけは、いくらか気付いてくれそうなものに——」
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
陶器師
(
とうきし
)
は、
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
って
御殿
(
ごてん
)
を
下
(
さ
)
がりました。それから、その
有名
(
ゆうめい
)
な
陶器師
(
とうきし
)
は、
厚手
(
あつで
)
の
茶
(
ちゃ
)
わんを
造
(
つく
)
る
普通
(
ふつう
)
の
職人
(
しょくにん
)
になったということです。
殿さまの茶わん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
召使
(
めしつか
)
いの
女官
(
じょかん
)
たちは
大
(
おお
)
さわぎをして、
赤
(
あか
)
さんの
皇子
(
おうじ
)
を
抱
(
だ
)
いて
御産屋
(
おうぶや
)
へお
連
(
つ
)
れしますと、
御殿
(
ごてん
)
の中は
急
(
きゅう
)
に
金色
(
こんじき
)
の
光
(
ひかり
)
でかっと
明
(
あか
)
るくなりました。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
“御殿”の意味
《名詞》
御殿(ごてん)
貴人の住居。
大邸宅。
内裏の清涼殿のこと。
(出典:Wiktionary)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
殿
常用漢字
中学
部首:⽎
13画
“御殿”で始まる語句
御殿場
御殿山
御殿町
御殿下
御殿女中
御殿医
御殿中
御殿主
御殿勤
御殿坂