“ごてん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
御殿92.6%
呉天2.9%
午天1.5%
宮殿1.5%
柳営1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これで勝負しょうぶはつきました。芦屋あしや道満どうまんくらいげられて、御殿ごてんからされました。そして阿倍あべ晴明せいめいのお弟子でしになりました。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
今年元禄ふたとせにや、奥羽おうう長途の行脚あんぎや只かりそめに思ひ立ちて呉天ごてんに白髪のうらみを重ぬといへども、耳にふれてまだ目に見ぬさかひ、もし生きて帰らば、と定めなき頼みの末をかけ
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
男女の戒名は、「淨譽了蓮居士、寛政八辰天しんてん七月初七日」と「蓮譽定生大※、文政五午天ごてん八月二十日」とで、其中間に後に「遠譽清久居士、明治三十九年十二月十三日」の一行が彫り添へてある。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
そうして暁のき通った青い光りのうちにうつらうつら瞬く星と、夢のように並び立っている宮殿ごてんと、その前の花園と、噴水と、そのような美しい景色を見て恍惚うっとりとしている藍丸王を残して
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
ただし無頼漢ならず、外伝、新助、勘助なんど、勿体なくも将軍様うえさまを手籠めに、担って駈けて行きました際にも、殿のことゆえ彼らに命じ、将軍様を助け参らせて、柳営ごてんへお帰しいたすものと信じ
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)