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跪
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ひざまづ
ふりがな文庫
“
跪
(
ひざまづ
)” の例文
われは心の内にて、この優しき小尼公の前に
跪
(
ひざまづ
)
かんとしたり。この時フランチエスカの君も、げに/\をかしき物語なりきと宣給ふ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
リヴィングストーンはベッドに寝てはゐないで、そのそばに
跪
(
ひざまづ
)
き、両手で頭をかゝへ、額を毛布に埋めて、祈祷してゐるかのやうでした。
アフリカのスタンレー
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
山茶が部屋を去つた後、金花は独り壁に懸けた十字架の前に
跪
(
ひざまづ
)
いて、受難の基督を仰ぎ見ながら、熱心にかう云ふ
祈祷
(
きたう
)
を捧げた。
南京の基督
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
彼等はあちこち駈け𢌞り、また一
塊
(
かたまり
)
に寄り集り、泣きじやくる者だの、
跪
(
ひざまづ
)
く者だのもあつて、その混雜は手の着けやうもない程であつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
館
(
やかた
)
の
屋根
(
やね
)
に
渦
(
うづま
)
いてかゝりますと、
晝間
(
ひるま
)
の
寢床
(
ねどこ
)
——
仙人
(
せんにん
)
は
夜
(
よる
)
はいつでも
一睡
(
いつすゐ
)
もしないのです、
夜分
(
やぶん
)
は
塔
(
たふ
)
の
上
(
うへ
)
に
上
(
あが
)
つて、
月
(
つき
)
に
跪
(
ひざまづ
)
き、
星
(
ほし
)
を
拜
(
をが
)
んで
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
それでなくとも自分は
彼方
(
あちら
)
に居た六ケ月の間、心の中で毎日子に
跪
(
ひざまづ
)
いて罪を詫びない日はなかつたのであるからと思つて居た。
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
今日
(
こんにち
)
、
之
(
これ
)
を
復興
(
ふくこう
)
するを
得
(
う
)
べし、而して
其
(
その
)
復興
(
ふくこう
)
の
方
(
はう
)
たるや、
安楽椅子
(
あんらくいす
)
に
倚
(
よ
)
り
罹
(
かゝ
)
り、或は
柔軟
(
じうなん
)
なる
膝褥
(
しつぢよく
)
の
上
(
うへ
)
に
跪
(
ひざまづ
)
き
如何程
(
いかほど
)
祈祷
(
きたう
)
叫号
(
きうごう
)
するも
無益
(
むえき
)
なり
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
長老がかう云ひ終るか否や群がる男女達は各々のその胸に十字をかき、長老の傍に集まり
跪
(
ひざまづ
)
いてその衣の
襞
(
ひだ
)
に接吻した。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
お互ひにその難事を遂げようとするには、他の大きな力の前に
跪
(
ひざまづ
)
かなければならない位にそれ位に難しいものだ……。
須磨子の死
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
丑松はまだ詑び足りないと思つたか、
二歩三歩
(
ふたあしみあし
)
退却
(
あとずさり
)
して、『許して下さい』を言ひ乍ら板敷の上へ
跪
(
ひざまづ
)
いた。何事かと、後列の方の生徒は急に立上つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
墓の前なる石階の下に
跪
(
ひざまづ
)
きて默然として祈念せる瀧口入道、やがて頭を擧げ、泣く/\御墓に向ひて言ひけるは
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
いや、買ふのではない、貴女の前に
跪
(
ひざまづ
)
いて、買ふことの出来なかつたものを哀願しようとさへ思つてゐるのです。また、さうせずにはゐられないのです。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
切棒の駕籠に畔ゆく
村童
(
わらべ
)
まで
跪
(
ひざまづ
)
かせしものを、下りゆく運は誰が導きの薄命道、不幸夭死の父につゞきて、母は野中の草がくれ妻とは言はれぬ身なりしに
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ここに於て
雲飛
(
うんぴ
)
は
初
(
はじめ
)
て
此
(
この
)
老叟
(
らうそう
)
決
(
けつし
)
て
唯物
(
たゞもの
)
でないと
氣
(
き
)
が
着
(
つ
)
き、
無理
(
むり
)
やりに
曳張
(
ひつぱつ
)
て
家
(
うち
)
へ
連
(
つ
)
れ
歸
(
かへ
)
り、
跪
(
ひざまづ
)
いて
石
(
いし
)
を
求
(
もと
)
めた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
玄竹
(
げんちく
)
は
意氣揚々
(
いきやう/\
)
と、
舟
(
ふね
)
の
眞
(
ま
)
ん
中
(
なか
)
へ『
多田院御用
(
ただのゐんごよう
)
』の
兩掛
(
りようが
)
けを
据
(
す
)
ゑて、
下男
(
げなん
)
と
二人
(
ふたり
)
それを
守護
(
しゆご
)
する
位置
(
ゐち
)
に
跪
(
ひざまづ
)
いた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
そして婆あさんが梯子を登つて、玄関まで来た時には、お嬢さんの死骸が
床
(
とこ
)
の上に横はつてゐた。その傍には主人が
跪
(
ひざまづ
)
いてゐる。燕尾服に白襟を附けて、綬を佩びて。
薔薇
(新字旧仮名)
/
グスターフ・ウィード
(著)
私は大地に
跪
(
ひざまづ
)
いて土に接吻したかつた。しかし僅かに野原の茎の一片を取つてそれを口に当てた。
愛は、力は土より
(新字旧仮名)
/
中沢臨川
(著)
而
(
し
)
かも其悪魔が私の父です——
今日
(
こんにち
)
の
会合
(
あつまり
)
は廿五年の
祝典
(
いはひ
)
では御座いませぬ、
光明
(
ひかり
)
を亡ぼす悪魔の
祝典
(
いはひ
)
です、——我父の打ち
壊
(
こ
)
はす神殿の滅亡を
跪
(
ひざまづ
)
いて見ねばならぬとは
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
可哀相
(
かあいさう
)
に!それは
最
(
も
)
う
後
(
あと
)
の
祭
(
まつり
)
でした!
愛
(
あい
)
ちやんは
段々
(
だん/\
)
大
(
おほ
)
きくなるばかり、
見
(
み
)
る
間
(
ま
)
に
床
(
ゆか
)
の
上
(
うへ
)
へ
跪
(
ひざまづ
)
かなければならなくなつて、
其爲
(
そのため
)
に
部屋
(
へや
)
は
忽
(
たちま
)
ち一
寸
(
すん
)
の
隙間
(
すきま
)
もない
程
(
ほど
)
になりました
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
之と比肩する能はざるのみならず、外にありては、香車の
後
(
しり
)
へに走り、内に在りては、青侍の前に
跪
(
ひざまづ
)
かざるを得ず、且つ当時最も武夫の栄誉としたりし御家人の名は廃せられ
天皇:誰が日本民族の主人であるか
(新字新仮名)
/
蜷川新
(著)
崖をよぢ登る仔羊を、犬が後から追ひ上げます。四つ辻に来ると、少年は立ち止ります。
基督
(
キリスト
)
の十字架像が、夕焼の空を背にして立つてゐるからです。少年はその前に
跪
(
ひざまづ
)
きます。
けむり(ラヂオ物語)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
皆な改めて其前に
跪
(
ひざまづ
)
いて礼拝した。明朝灰葬を行つてから仏壇の中へ入れる筈であつた。
厄年
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
路
(
みち
)
で
出合
(
であ
)
ふ
老幼
(
らうえう
)
は、
皆
(
みな
)
輿
(
よ
)
を
避
(
さ
)
けて
跪
(
ひざまづ
)
く。
輿
(
よ
)
の
中
(
なか
)
では
閭
(
りよ
)
がひどく
好
(
い
)
い
心持
(
こゝろもち
)
になつてゐる。
牧民
(
ぼくみん
)
の
職
(
しよく
)
にゐて
賢者
(
けんしや
)
を
禮
(
れい
)
すると
云
(
い
)
ふのが、
手柄
(
てがら
)
のやうに
思
(
おも
)
はれて、
閭
(
りよ
)
に
滿足
(
まんぞく
)
を
與
(
あた
)
へるのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
やがてのんべえ は
樹深
(
こぶか
)
い
裏山
(
うらやま
)
のお
宮
(
みや
)
の
前
(
まへ
)
にあらはれました。そして
地
(
ぢ
)
べたに
跪
(
ひざまづ
)
いて
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
顔を
赧
(
あか
)
めつつ紳士の前に
跪
(
ひざまづ
)
きて、
慇懃
(
いんぎん
)
に
頭
(
かしら
)
を
低
(
さぐ
)
れば、彼は
纔
(
わづか
)
に小腰を
屈
(
かが
)
めしのみ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
自分の腰を掛けてゐる寝台の外には、壁に取り付けた書棚と祈祷の時
跪
(
ひざまづ
)
く台とがあるばかりである。戸の側の壁に釘が二三本打つてあつて、それに毛皮と僧の着る上衣とが懸けてある。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
この
石器時代
(
せつきじだい
)
の
人間
(
にんげん
)
は、どういふふうにして
葬
(
はうむ
)
つたかといふに、
足
(
あし
)
をまげて
膝
(
ひざ
)
を
體
(
からだ
)
に
着
(
つ
)
け、
跪
(
ひざまづ
)
いたような
形
(
かたち
)
をして
埋
(
うづ
)
めたのが
普通
(
ふつう
)
でありまして、
體
(
からだ
)
を
伸
(
の
)
ばして
埋
(
うづ
)
めたのは
至
(
いた
)
つて
稀
(
まれ
)
です。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
嘗て彼が不来方城頭に
跪
(
ひざまづ
)
いて何か呟やき乍ら天の一方を拝んで居た事や、或る夏の日の真昼時、恰度課業が済んでゾロ/\と生徒の群り出づる時、中学校の門前に衛兵の如く立つて居て
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
けものは人の物言ふをわきまへべきやうはなけれど、懐妊の身のかかる難儀を告げて命を乞うてみばや、その上にて聞きわけずばそれまでよと思ひさだめ、進み近づく熊の前に
跪
(
ひざまづ
)
き、涙を流して
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
貴様達は知るまいが……復讐……この恨を晴らすために……晴らすために……ああ愉快だ……俺は復讐のために生きるんだ……俺は貴様達に
跪
(
ひざまづ
)
いて
憐
(
あわれみ
)
を乞わしてやるんだ……
地面
(
じべた
)
へ手をつかして……
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
女
(
おんな
)
はやがて
階段
(
きざはし
)
の
下
(
した
)
に
跪
(
ひざまづ
)
いて、こまごまと
一伍一什
(
いちぶしじゅう
)
を
物語
(
ものがた
)
った
上
(
うえ
)
で
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
おくつきに
跪
(
ひざまづ
)
き
「黒瞳」より
(旧字旧仮名)
/
ペドロ・アントニオ・アラルコン
(著)
それから家へ帰つて来ると、寝床の前に
跪
(
ひざまづ
)
き、「神様、どうかあの
蟇
(
ひき
)
がへるをお助け下さい」と十分ほど熱心に
祈祷
(
きたう
)
をした。
素描三題
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
爰
(
こゝ
)
に
於
(
おい
)
て
其
(
そ
)
の
隱
(
かく
)
し
終
(
おほ
)
すべきにあらざるを
知
(
し
)
つて、
衝
(
つ
)
と
膝
(
ひざ
)
を
支
(
つ
)
いて、
前夫
(
ぜんぷ
)
の
飛脚
(
ひきやく
)
の
手
(
て
)
を
取
(
と
)
つて
曳出
(
ひきだ
)
すとともに、
夫
(
をつと
)
の
足許
(
あしもと
)
に
跪
(
ひざまづ
)
いて、
哀求
(
あいきう
)
す。
曰
(
いは
)
く
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
僧官のうちなる一人、
迺
(
すなは
)
ちこれを取りて、ベルナルドオが前に進み給ひぬ。我友は此時
跪
(
ひざまづ
)
きたるが、もろ手に面を
掩
(
おほ
)
ひて、この冠を頭に受けたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
私は彼女から半
碼
(
ヤード
)
のところに
跪
(
ひざまづ
)
いた。彼女は、火を掻き起して、燃えそびれた石炭がめら/\と燃え上るやうにした。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
いつだつたかかれはその小さな鳥居の下で、三年も人知れず燃えてゐるその恋心をかの女に打明けて
跪
(
ひざまづ
)
いて泣いた夢から愕然として覚めたことがあつたのを思ひ起した。
赤い鳥居
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
『
御用
(
ごよう
)
でございますか。』と、
紀
(
こつな
)
は
振
(
ふ
)
り
向
(
む
)
いて
跪
(
ひざまづ
)
いた。
但馬守
(
たじまのかみ
)
はヂッと
紀
(
こつな
)
の
顏
(
かほ
)
を
見詰
(
みつ
)
めてゐたが
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
モニカは神色自若としてその前に進み、
跪
(
ひざまづ
)
き、先づその像を手にとつてぢつと打眺めた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
ある日のこと、甚兵衛はいつものとおりに、その
神社
(
おみや
)
の前に
跪
(
ひざまづ
)
いて、
長
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
お
祈
(
いの
)
りをしました。そしてふと
顔
(
かお
)
をあげてみますと、自分のすぐ
眼
(
め
)
の前に、
真黒
(
まっくろ
)
なものがつっ立っていました。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
最初は此女の願を拒むのが正当だと確信してゐたのに、此時になつて、その拒絶したのが果して正当であつたかと云ふ疑惑を生じた。そこで間違のない処置をする積で、
跪
(
ひざまづ
)
いて祈祷した。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
見れば丑松はすこし
逆上
(
とりのぼ
)
せた人のやうに、同僚の前に
跪
(
ひざまづ
)
いて、恥の額を板敷の
塵埃
(
ほこり
)
の中に埋めて居た。深い
哀憐
(
あはれみ
)
の心は、
斯
(
こ
)
の
可傷
(
いたま
)
しい
光景
(
ありさま
)
を見ると同時に、銀之助の胸を
衝
(
つ
)
いて
湧上
(
わきあが
)
つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そして
卒然
(
いきなり
)
起上
(
おきあ
)
がつて
少年
(
こども
)
の前に
跪
(
ひざまづ
)
き
頭
(
あたま
)
を
大地
(
だいち
)
に
着
(
つ
)
けて
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
(急に女の寝てゐる寝台の前に
跪
(
ひざまづ
)
き)
クロニック・モノロゲ
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
僧等の去りしあとにて、マリウチアは我を石上に
跪
(
ひざまづ
)
かせ、「オオラ、プロオ、ノオビス」(
祷爲我等
(
いのれわれらがために
)
)を唱へしめき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
されば「さんた・るちや」の前に居並んだ奉教人衆は、風に吹かれる穂麦のやうに、誰からともなく頭を垂れて、
悉
(
ことごとく
)
「ろおれんぞ」のまはりに
跪
(
ひざまづ
)
いた。
奉教人の死
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
與吉
(
よきち
)
はとみかうみて、
肩
(
かた
)
のあたり、
胸
(
むね
)
のあたり、
膝
(
ひざ
)
の
上
(
うへ
)
、
跪
(
ひざまづ
)
いてる
足
(
あし
)
の
間
(
あひだ
)
に
落溜
(
おちたま
)
つた、
堆
(
うづたか
)
い、
木屑
(
きくづ
)
の
積
(
つも
)
つたのを、
樟
(
くすのき
)
の
血
(
ち
)
でないかと
思
(
おも
)
つてゾツとした。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
私は
跪
(
ひざまづ
)
いた。彼女は私の方に
屈
(
こゞ
)
まないで、椅子に
凭
(
もた
)
れかゝつてたゞじつと私を見つめた。彼女は
呟
(
つぶや
)
きはじめた——
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
奥の苔の蒸した五輪形の墓の前に行つた時には、紳士は長い間
跪
(
ひざまづ
)
いて手を合せた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
あの小学校の廊下のところで、人々の前に
跪
(
ひざまづ
)
いて、有の
儘
(
まゝ
)
に素性を自白するといふ
行為
(
やりかた
)
から
推
(
お
)
して考へても——確かに友達は非常な決心を起したのであらう。其心根は。思へば
憫然
(
びんぜん
)
なものだ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
跪
漢検1級
部首:⾜
13画
“跪”を含む語句
跪坐
跪座
拝跪
跪拝
跪居
跪踞
長跪
人々跪
左右前後跪起
拝跪問撏
拝跪礼
盥嗽跪拝
跪下
跪坐低頭
跪座立礼
蹲跪