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縱
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たて
ふりがな文庫
“
縱
(
たて
)” の例文
新字:
縦
「
其
(
それ
)
は
貴方
(
あなた
)
、
横
(
よこ
)
から
見
(
み
)
たり、
縱
(
たて
)
から
見
(
み
)
たり、
種々
(
いろ/\
)
にして
樂
(
たのし
)
みますのでございます。
妾
(
てかけ
)
などと
申
(
まを
)
しますものは、
然
(
さ
)
うしたものでございますとさ。」
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
上着にも
慥
(
たしか
)
に二種の別有り。第一種は普通のフラネル製のシヤツの如く
胸部
(
きやうぶ
)
より
腹部
(
ふくぶ
)
に
掛
(
か
)
けて
縱
(
たて
)
に眞直に合はせ目有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
それには
遠方
(
えんぽう
)
より
土
(
つち
)
を
次第
(
しだい
)
につんで
傾斜
(
けいしや
)
した
坂道
(
さかみち
)
を
築
(
きづ
)
き
上
(
あ
)
げ、それへ
石
(
いし
)
を
押
(
お
)
し
上
(
あ
)
げてこれを
縱
(
たて
)
に
落
(
おと
)
し
立
(
た
)
て、それからその
上
(
うへ
)
に
横石
(
よこいし
)
を
載
(
の
)
せたもので
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
川と謂ツても、小川であツたが、自分の生れた村は、
背戸
(
せど
)
と謂はず、横手と謂はず、
縱
(
たて
)
に横に幾筋となく小川が流れてゐて、恰ど
碁盤
(
ごばん
)
の目のやうになツてゐた。
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
いはなは
色
(
いろ
)
が
少
(
すこ
)
し
黒
(
くろ
)
く
腹
(
はら
)
に
赤
(
あか
)
い
點
(
てん
)
があり、やまめは
色
(
いろ
)
が
白
(
しろ
)
く
縱
(
たて
)
に
美
(
うつく
)
しい
藍色
(
あゐいろ
)
の
條
(
すぢ
)
があります。またやまめの
口
(
くち
)
はいはなより
少
(
すこ
)
し
尖
(
とが
)
つてゐて、
大
(
おほ
)
きさは
共
(
とも
)
に
七八寸
(
しちはつすん
)
がとまりです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
▼ もっと見る
石片又は熔巖の塊ありて、歩ごとに
滾
(
ころが
)
り落つるが故に、
縱
(
たて
)
に列びて登るに由なし。我等は雙脚に鉛を懸けたる如く、一歩を進みては又一歩を退き、只だ一つところに在るやうに覺えたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
それから自分の玉は
縱
(
たて
)
に二たび往來してなほその餘力がフロクになつた。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
最
(
も
)
う
一
(
ひと
)
ツ
向
(
むか
)
うの
廣室
(
ひろま
)
へ
行
(
ゆ
)
かうと、あへぎ/\
六疊敷
(
ろくでふじき
)
を
縱
(
たて
)
に
切
(
き
)
つて
行
(
ゆ
)
くのだが、
瞬
(
またゝ
)
く
内
(
うち
)
に
凡
(
およ
)
そ
五百里
(
ごひやくり
)
も
歩行
(
ある
)
いたやうに
感
(
かん
)
じて、
疲勞
(
ひらう
)
して
堪
(
た
)
へられぬ。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
近所
(
きんじよ
)
には、
六歳
(
ろくさい
)
かに
成
(
な
)
る
男
(
をとこ
)
の
兒
(
こ
)
で、
恐怖
(
きようふ
)
の
餘
(
あま
)
り
氣
(
き
)
が
狂
(
くる
)
つて、
八疊
(
はちでふ
)
二間
(
ふたま
)
を、
縱
(
たて
)
とも
言
(
い
)
はず
横
(
よこ
)
とも
言
(
い
)
はず、くる/\
駈𢌞
(
かけまは
)
つて
留
(
と
)
まらないのがあると
聞
(
き
)
いた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
が、
趣
(
おもむき
)
が
違
(
ちが
)
ふ。
彼處
(
かしこ
)
のは、
横
(
よこ
)
に
靡
(
なび
)
いて
婉轉
(
ゑんてん
)
として
流
(
ながれ
)
を
操
(
あやつ
)
り、
此處
(
こゝ
)
のは、
縱
(
たて
)
に
通
(
とほ
)
つて
喨々
(
れう/\
)
として
瀧
(
たき
)
を
調
(
しら
)
ぶる。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
立
(
た
)
つて
倒
(
たふ
)
れるのが、
其
(
その
)
まゝ
雪
(
ゆき
)
の
丘
(
をか
)
のやうに
成
(
な
)
る……
其
(
それ
)
が、
右
(
みぎ
)
に
成
(
な
)
り、
左
(
ひだり
)
に
成
(
な
)
り、
横
(
よこ
)
に
積
(
つも
)
り、
縱
(
たて
)
に
敷
(
し
)
きます。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
部屋
(
へや
)
は
四疊
(
よでふ
)
敷
(
し
)
けた。
薄暗
(
うすぐら
)
い
縱
(
たて
)
に
長
(
なが
)
い
一室
(
いつしつ
)
、
兩方
(
りやうはう
)
が
襖
(
ふすま
)
で
何室
(
どつち
)
も
他
(
ほか
)
の
座敷
(
ざしき
)
へ
出入
(
でいり
)
が
出來
(
でき
)
る。
詰
(
つま
)
り
奧
(
おく
)
の
方
(
はう
)
から
一方
(
いつぱう
)
の
襖
(
ふすま
)
を
開
(
あ
)
けて、
一方
(
いつぱう
)
の
襖
(
ふすま
)
から
玄關
(
げんくわん
)
へ
通拔
(
とほりぬ
)
けられるのであつた。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
些
(
ち
)
と
極端
(
きよくたん
)
にたとへれば、
天鵞絨
(
びろうど
)
の
寢臺
(
しんだい
)
を
縱
(
たて
)
にして、
男女
(
ふたり
)
が
處
(
ところ
)
を、
廣告
(
びら
)
に
持歩行
(
もちある
)
いたと
大差
(
たいさ
)
はない。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
時
(
とき
)
、
横町
(
よこちやう
)
を
縱
(
たて
)
に
見通
(
みとほ
)
しの
眞空
(
まぞら
)
へ
更
(
さら
)
に
黒煙
(
こくえん
)
が
舞起
(
まひおこ
)
つて、
北東
(
ほくとう
)
の
一天
(
いつてん
)
が
一寸
(
いつすん
)
を
餘
(
あま
)
さず
眞暗
(
まつくら
)
に
代
(
かは
)
ると、
忽
(
たちま
)
ち、どゞどゞどゞどゞどゞと
言
(
い
)
ふ、
陰々
(
いん/\
)
たる
律
(
りつ
)
を
帶
(
お
)
びた
重
(
おも
)
く
凄
(
すご
)
い
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
が、
其
(
そ
)
の
間
(
あひだ
)
に、
同
(
おな
)
じ
瓜井戸
(
うりゐど
)
の
原
(
はら
)
と
云
(
い
)
ふのがある。
此
(
これ
)
なん
縱
(
たて
)
に
四里八町
(
よりはつちやう
)
、
横
(
よこ
)
は
三里
(
さんり
)
に
餘
(
あま
)
る。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此
(
こ
)
の
華奢
(
きやしや
)
なのを、あの
唇
(
くちびる
)
の
厚
(
あつ
)
い、
大
(
おほき
)
なべろりとした
口
(
くち
)
だと
縱
(
たて
)
に
銜
(
くは
)
へて
呑
(
の
)
み
兼
(
か
)
ねまい。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
紺青
(
こんじやう
)
の
海
(
うみ
)
、
千仭
(
せんじん
)
の
底
(
そこ
)
よりして
虹
(
にじ
)
を
縱
(
たて
)
に
織
(
お
)
つて
投
(
な
)
げると、
玉
(
たま
)
の
走
(
はし
)
る
音
(
おと
)
を
立
(
た
)
てて、
俥
(
くるま
)
に、
道
(
みち
)
に、さら/\と
紅
(
くれなゐ
)
を
掛
(
か
)
けて
敷
(
し
)
く
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
の、
一
(
ひと
)
つ/\
其
(
そ
)
のまゝに
海
(
うみ
)
の
影
(
かげ
)
を
尚
(
な
)
ほ
映
(
うつ
)
して、
尾花
(
をばな
)
、
枯萩
(
かれはぎ
)
も
青
(
あを
)
い。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
小母
(
をば
)
さん
頂戴
(
ちやうだい
)
な」「
其蟲
(
そのむし
)
頂戴
(
ちやうだい
)
な」と
聞
(
き
)
くうちに、
蟲
(
むし
)
は、
美
(
うつく
)
しい
羽
(
はね
)
も
擴
(
ひろ
)
げず、
靜
(
しづ
)
かに、
鷹揚
(
おうやう
)
に、そして
輕
(
かる
)
く
縱
(
たて
)
に
姿
(
すがた
)
を
捌
(
さば
)
いて、
水馬
(
みづすまし
)
が
細波
(
さゝなみ
)
を
駈
(
かけ
)
る
如
(
ごと
)
く、ツツツと
涼傘
(
ひがさ
)
を、
上
(
うへ
)
へ
梭投
(
ひな
)
げに
衝
(
つ
)
くと
思
(
おも
)
ふと
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
誰
(
たれ
)
一人
(
ひとり
)
、
横
(
よこ
)
に
成
(
な
)
るなんど
場席
(
ばせき
)
はない。
花枕
(
はなまくら
)
、
草枕
(
くさまくら
)
、
旅枕
(
たびまくら
)
、
皮枕
(
かはまくら
)
、
縱
(
たて
)
に
横
(
よこ
)
に、
硝子窓
(
がらすまど
)
に
押着
(
おしつ
)
けた
形
(
かた
)
たるや、
浮嚢
(
うきぶくろ
)
を
取外
(
とりはづ
)
した
柄杓
(
ひしやく
)
を
持
(
も
)
たぬものの
如
(
ごと
)
く、
折
(
をり
)
から
外
(
そと
)
のどしや
降
(
ぶり
)
に、
宛然
(
さながら
)
人間
(
にんげん
)
の
海月
(
くらげ
)
に
似
(
に
)
て
居
(
ゐ
)
る。
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
欄干
(
てすり
)
を
積
(
つ
)
んで、
縁側
(
えんがは
)
が
縱
(
たて
)
に
繞
(
めぐ
)
り、
階子段
(
はしごだん
)
が
横
(
よこ
)
に
走
(
はし
)
る。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
縱
部首:⽷
17画
“縱”を含む語句
縱令
縱横
放縱
縱横無盡
縱斷
操縱
良人操縱
縱覽
細君操縱
横縱
縱削機
縱帆架
後檣縱帆架
天縱
合縱
縱波
縱琴
縱舵
縱賞
縱長
...