“押着”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おッつ76.5%
おしつ5.9%
おつゝ5.9%
おッつけ5.9%
おツつ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わきの袋戸棚と板床の隅に附着くッつけて、桐の中古ちゅうぶるの本箱が三箇みっつ、どれも揃って、彼方むこう向きに、ふたの方をぴたりと壁に押着おッつけたんです。……
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たれ一人ひとりよこるなんど場席ばせきはない。花枕はなまくら草枕くさまくら旅枕たびまくら皮枕かはまくらたてよこに、硝子窓がらすまど押着おしつけたかたたるや、浮嚢うきぶくろ取外とりはづした柄杓ひしやくたぬもののごとく、をりからそとのどしやぶりに、宛然さながら人間にんげん海月くらげる。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一六いちろく三五さんご采粒さいつぶかの、はい、ござります。』とすみかべ押着おつゝけた、薬箪笥くすりだんすふるびたやうな抽斗ひきだしけると、ねづみふんが、ぱら/\こぼれる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
青い襦袢じゅばんの中から、細い手を差延べたから、何か知らんが大変だ、幽霊の押着おッつけものなんざ恐しい、突退つきのけようと向うへ突出したこの手ッ首の細い処へ
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
言合いひあはせたやうに、一張ひとはり差置さしおいた、しんほそい、とぼしい提灯ちやうちんに、あたまかほをひしと押着おツつけたところは、人間にんげんたゞひげのないだけで、あきむしあまりかはりない。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)