“一張”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとはり92.9%
いっちょう7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほんの板囲いたがこいに過ぎない仮屋の藺莚いむしろのうえではあるが、白いふすまは厚くかさねられ、片隅には、職人図を描いた屏風びょうぶ一張ひとはり立てられてあった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
言合いひあはせたやうに、一張ひとはり差置さしおいた、しんほそい、とぼしい提灯ちやうちんに、あたまかほをひしと押着おツつけたところは、人間にんげんたゞひげのないだけで、あきむしあまりかはりない。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
にしきの帯を解いた様な、なまめかしい草の上、雨のあとの薄霞うすがすみ、山のすそ靉靆たなびうち一張いっちょうむらさき大きさ月輪げつりんの如く、はたすみれの花束に似たるあり。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)