-
トップ
>
-
此樣
>
-
このやう
予に
談ずることも
出來うずれ、このやうに
頭髮を
掻毟って、ま
此樣に
地上に
倒れて、まだ
掘らぬ
墓穴の
尺を
取ることも
出來うずれ!
人の
上に
立つものは
夫れ
丈に
苦勞が
多く、
里方が
此樣な
身柄では
猶更のこと
人に
侮られぬやうの
心懸けもしなければ
成るまじ
法も
道理も
無茶苦茶の
犬畜生のやうな
心であらう、
此樣ないたづらの
畜生をば、
御存じの
無い
事とて
天にも
地にも
無いかのやうに
可愛がつて
下すつて
昔の
友といふ
中にもこれは
忘られぬ
由縁のある
人、
小川町の
高坂とて
小奇麗な
烟草屋の
一人息子、
今は
此樣に
色も
黒く
見られぬ
男になつては
居れども
パリス
今朝、
面を
見る
嬉しさをば、
久しう
待焦れてをったに、
此樣な
樣を
見ようとは!
與四
郎が
假の
筆ずさびに、
此樣な
名も
呼よい
物と
書いて
入れたる
町といふをば
引出しぬ、
女は
容貌の
好きにこそ
諸人の
愛を
受けて
果報この
上も
無き
物なれ
この
馬に
乘りしが
大將と
説明せば、
雀躍して
喜び、
僕も
成長ならば
素晴らしき
大將に
成り、
賊などは
何でもなく
討ち、そして
此樣に
書物に
記かれる
人に
成りて
夫れは
孰れも
取止めの
無き
取こし
苦勞で
御座りませうけれど、
何うでも
此樣な
氣のするを
何としたら
宜う
御座りますか、
唯々心ぼそう
御座りますとて
打なくに
私のやうに
身の
廻りは
悉く
心得ちがひばかりで
出來上つて、
一つとして
取柄の
無い
困り
者でも、
心として
犯した
罪が
無いほどに、これ
此樣な
可愛らしい
美くしい
友仙の
帶に
緋ぢりめんの
帶あげも
人手を
借りずに
手ばしこく
締めたる
姿、
不圖見たる
目には
此樣の
病人とも
思ひ
寄るまじき
美くしさ、
兩親は
見返りて
今更に
涙ぐみぬ
今の
原田へ
嫁入りの
事には
成つたれど、
其際までも
涙がこぼれて
忘れかねた
人、
私が
思ふほどは
此人も
思ふて、
夫れ
故の
身の
破滅かも
知れぬ
物を、
我が
此樣な
丸髷などに
敏われながら
呆れる
計り、
天晴れ
未來の
文學者が
此樣のことにて
如何なる
物ぞと、
叱りつける
後より
我が
心ふらふらと
成るに、
是非もなし
是上はと
下宿の
世帶一切たヽみて
よ、お
前が
此樣な
病氣になつてから、お
父樣もお
母樣も
一晩もゆるりとお
眠になつた
事はない、お
疲れなされてお
痩せなされて
介抱して
居て
下さるのを
孝行のお
前に
何故わからない
其都度紛失物が
出來ますやら
品物の
破損などは
夥しい
事で、
何うすれば
此樣なに
不人情の
者ばかり
寄合ふのか、
世間一體が
此樣に
不人情なものか、それとも
私一人を
歎かせやうといふので
思へば
尊とき
御勉強ざかりを
我れなどの
爲にとは
何事ぞや、いよいよ
戀は
淺ましきもの
果敢なきもの
憎くきもの、
我が
生涯の
此樣に
悲しく、
人に
言はれぬ
物を
思ふも、
淺ましき
戀ゆゑぞかし
萬一身にそぐなはぬ
事ならばと
案じられまして、
此事をおもふに
今宵の
淋しき
事、
居ても
起ちてもあられぬほどの
情なさより、
言ふてはならぬと
存じましたれど、
遂ひ
此樣に
申上て
仕舞ました
お
前が
此樣に
本心を
取亂して
御兩親に
歎をかけると
言ふは
解らぬではないか、
彼れに
對してお
前の
處置の
無情であつたも
彼れは
決して
怨んでは
居なかつた、
彼れは
道理を
知つて
居る
男であらう、な
六
藏といふ
通ひ
番頭の
筆にて
此樣の
迎ひ
状いやとは
言ひがたし。
手早く
取りてお
忘れ
遊ばしたかと
取すがりて
啼く
音に
知るゝ
燒野の
雉子我子ならねど
繋がる
縁とて
母は
女の
心も
弱くオヽお
高か
否お
高どのか
何として
此樣な
處へ
何う
尋ねて
知れましたとおろ/\
涙の
聲きゝ
附けてや
膝行出づる
儀右衞門はくぼみし
眼にキツと
睨みてコレ
何を