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辛抱
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しんばう
ふりがな文庫
“
辛抱
(
しんばう
)” の例文
「
兎
(
とに
)
に
角
(
かく
)
もう一年
辛抱
(
しんばう
)
しなさい。今の学校さへ卒業しちまへば………
母親
(
おふくろ
)
だつて段々取る年だ、さう
頑固
(
ぐわんこ
)
ばかりも
云
(
い
)
やアしまいから。」
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
殺したとは
辛抱
(
しんばう
)
甲斐
(
がひ
)
のなき事ぞ
假令
(
たとへ
)
骨
(
ほね
)
が
舍利
(
しやり
)
になればとて知らぬ事は
何處迄
(
どこまで
)
も知らぬとは何故云はれぬぞと云を九助は聞終
瀧
(
たき
)
の如く涙を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いや/\、
決
(
けつ
)
して
貴下方
(
あなたがた
)
が
御辛抱
(
ごしんばう
)
なさるには
及
(
およ
)
ばん。
辛抱
(
しんばう
)
をするのはお
浦
(
うら
)
だ、
可哀想
(
かあいさう
)
な
婦
(
をんな
)
だ。
我慢
(
がまん
)
をしてくれ、お
浦
(
うら
)
、
腕
(
うで
)
は
確
(
たしか
)
だ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それからわしもお
内儀
(
かみ
)
さん、
恁
(
か
)
うして
獨
(
ひとり
)
で
辛抱
(
しんばう
)
してんでがすが、わし
等
(
ら
)
嚊
(
かゝあ
)
も
死
(
し
)
ぬ
時
(
とき
)
にや
子奴等
(
こめら
)
こたあ
心配
(
しんぺえ
)
したんでがすかんね
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
蚊帳です! もうこの蚊帳があれば今年の夏は煙い
辛抱
(
しんばう
)
をしなくとも
宜
(
い
)
いです。障子を閉めきらないでも宜いです。これを
蚊帳の釣手
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
▼ もっと見る
『あァ、
公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
、
公爵夫人
(
こうしやくふじん
)
!あァ、
辛抱
(
しんばう
)
して
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
たら
此麽
(
こんな
)
情
(
なさ
)
けない
目
(
め
)
に
合
(
あ
)
やしなかつたらうに!』と
呟
(
つぶや
)
きながら、
大急
(
おほいそ
)
ぎで
駈
(
か
)
けて
來
(
き
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
と
云
(
い
)
つて、
出
(
で
)
て
行
(
い
)
つて
呉
(
く
)
れ、
默
(
だま
)
つてゐて
呉
(
く
)
れとは
彼
(
かれ
)
には
言
(
い
)
はれぬので、
凝
(
じつ
)
と
辛抱
(
しんばう
)
してゐる
辛
(
つら
)
さは一
倍
(
ばい
)
である。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
八は椿の木の下にしやがんで、
辛抱
(
しんばう
)
強く荒川主客の様子を見てゐる。辛抱強くとは云ふものの、実は八の性分が性急でないから、さほどにじれつたがつてもゐない。
金貨
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
されど
下根
(
げこん
)
の
衆生
(
しゆじやう
)
と生まれたからは、やはり
辛抱
(
しんばう
)
専一に苦労する外はあるまいと思ふ。(十月三日)
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
何
(
ど
)
うでも
可
(
い
)
いわ」と
半分
(
はんぶん
)
夫
(
をつと
)
の
意
(
い
)
に
忤
(
さか
)
らはない
樣
(
やう
)
な
挨拶
(
あいさつ
)
をした。
宗助
(
そうすけ
)
は
折角
(
せつかく
)
連
(
つ
)
れて
來
(
き
)
た
御米
(
およね
)
に
對
(
たい
)
して、
却
(
かへ
)
つて
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
な
心
(
こゝろ
)
が
起
(
おこ
)
つた。とう/\
仕舞
(
しまひ
)
迄
(
まで
)
辛抱
(
しんばう
)
して
坐
(
すわ
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
澁
(
しぶ
)
い
柿
(
かき
)
はもつとそこに
辛抱
(
しんばう
)
してお
出
(
いで
)
なさい。そして
時
(
とき
)
の
力
(
ちから
)
といふのをお
待
(
ま
)
ちなさい。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
袖
(
そで
)
よ
今
(
いま
)
の
苦勞
(
くらう
)
はつらくとも
暫時
(
しばし
)
の
辛抱
(
しんばう
)
ぞしのべかし、やがて
伍長
(
ごちやう
)
の
肩書
(
かたがき
)
も
持
(
も
)
たば、
鍛工場
(
たんこうぢやう
)
の
取締
(
とりしま
)
りとも
言
(
い
)
はれなば、
家
(
いへ
)
は
今
(
いま
)
少
(
すこ
)
し
廣
(
ひろ
)
く
小女
(
こをんな
)
の
走
(
はし
)
り
使
(
づか
)
ひを
置
(
お
)
きて、
其
(
その
)
かよわき
身
(
み
)
に
水
(
みづ
)
は
汲
(
く
)
まさじ
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
然
(
しか
)
し
今
(
いま
)
の
塲合
(
ばあひ
)
何
(
なに
)
も
言
(
い
)
はずに
辛抱
(
しんばう
)
して
喰
(
く
)
つたが、
印度洋
(
インドやう
)
の
炎熱
(
えんねつ
)
が、
始終
(
しじう
)
其上
(
そのうへ
)
を
燒
(
や
)
く
樣
(
やう
)
に
照
(
てら
)
して
居
(
を
)
るのだから
堪
(
たま
)
らない、
其
(
その
)
晝食
(
ちうしよく
)
の
時
(
とき
)
、
一口
(
ひとくち
)
口
(
くち
)
にした
無邪氣
(
むじやき
)
の
少年
(
せうねん
)
は、
忽
(
たちま
)
ち
其
(
その
)
肉
(
にく
)
を
海上
(
かいじやう
)
に
吐
(
は
)
き
出
(
だ
)
して
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
掛ず
惡
(
わる
)
い
夢
(
ゆめ
)
だと
斷念
(
あきらめ
)
て御
辛抱
(
しんばう
)
を成されなば大旦那にも
安心
(
あんしん
)
致され
家督
(
かとく
)
を御
讓
(
ゆず
)
り有れんと思ひ
運
(
めぐ
)
らすことも有ば何は
扨置
(
さておき
)
御家督を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「ぢや………。」と
云
(
い
)
つて
暫
(
しばら
)
く黙つた
後
(
のち
)
、「いやだらうけれど当分
辛抱
(
しんばう
)
しなさい。親孝行して置けば悪い
報
(
むくい
)
はないよ。」
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
独
(
ひと
)
りこれを
知
(
し
)
るものは
吾輩
(
わがはい
)
だよ。
而
(
そ
)
して
此
(
これ
)
を
救
(
すく
)
ふものも
又
(
また
)
吾輩
(
わがはい
)
でなければ
不可
(
いけな
)
い。
然
(
しか
)
も
彼
(
かれ
)
を
連
(
つ
)
れ
返
(
かへ
)
る
道
(
みち
)
は、
丁
(
ちやん
)
と
最
(
も
)
う
着
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
るんだ。
唯
(
たゞ
)
少時
(
しばらく
)
の
辛抱
(
しんばう
)
です。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
勘次
(
かんじ
)
も
錢
(
ぜに
)
は
自分
(
じぶん
)
の
手
(
て
)
から
湧
(
わか
)
すやうにして
辛抱
(
しんばう
)
してりや
辛
(
つら
)
いことばかり
無
(
な
)
いから、
何
(
なん
)
でも
人間
(
にんげん
)
は
子供次第
(
こどもしだい
)
だよ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
実際また、女のミカドといふものは、
古今
(
ここん
)
に少くはないのである。たしかに日本の女の位置は、家畜や奴隷のやうに売買されるにも
拘
(
かかは
)
らず、
存外
(
ぞんぐわい
)
辛抱
(
しんばう
)
の出来る点もないではないらしい。
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
今度
(
こんど
)
も
愛
(
あい
)
ちやんは、
芋蟲
(
いもむし
)
が
復
(
ま
)
た
話
(
はな
)
し
出
(
だ
)
すまで
辛抱
(
しんばう
)
して
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
御米
(
およね
)
は
前
(
まへ
)
の
晩
(
ばん
)
にまた
寐
(
ね
)
られないで、
休
(
やす
)
ませ
損
(
そく
)
なつた
頭
(
あたま
)
を
抱
(
かゝ
)
へながら、
辛抱
(
しんばう
)
して
働
(
はた
)
らき
出
(
だ
)
したが、
起
(
た
)
つたり
動
(
うご
)
いたりするたびに、
多少
(
たせう
)
腦
(
なう
)
に
應
(
こた
)
へる
苦痛
(
くつう
)
はあつても、
比較的
(
ひかくてき
)
明
(
あか
)
るい
外界
(
ぐわいかい
)
の
刺戟
(
しげき
)
に
紛
(
まぎ
)
れた
爲
(
ため
)
か
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
聞れ
然
(
しか
)
らば
必定
(
かならず
)
外
(
ほか
)
に
盜賊
(
たうぞく
)
あるべきにより
早々
(
さう/\
)
詮鑿
(
せんさく
)
すべし
窮屈
(
きうくつ
)
ながら今少し
辛抱
(
しんばう
)
せよと
勞
(
いたは
)
られ又々
牢屋
(
らうや
)
へ下げられけり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其日の
中
(
うち
)
に
逃帰
(
にげかへ
)
らむかと
已
(
すで
)
に心を決せしが、さりとては余り
本意
(
ほい
)
無し、
今夜
(
こよひ
)
一夜
(
ひとよ
)
辛抱
(
しんばう
)
して、もし再び
昨夜
(
ゆうべ
)
の如く婦人の
来
(
きた
)
ることもあらば度胸を
据
(
す
)
ゑて
其
(
そ
)
の容貌と
其
(
その
)
姿態
(
したい
)
とを観察せむ
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
おつかせえ
居
(
え
)
れば
汝
(
われ
)
ことも
奉公
(
ほうこう
)
に
出
(
だ
)
して、おとつゝあ
等
(
ら
)
もえゝ
錢
(
ぜね
)
捉
(
つか
)
めえんだが、おつかゞ
無
(
な
)
くなつておとつゝあだつて
困
(
こま
)
つてんだ、それから
汝
(
われ
)
だつて
奉公
(
ほうこう
)
に
行
(
い
)
つた
積
(
つもり
)
で
辛抱
(
しんばう
)
するもんだ、なあ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
談話
(
はなし
)
の
聽人
(
きゝて
)
は
皆
(
みな
)
婦人
(
ふじん
)
で、
綺麗
(
きれい
)
な
人
(
ひと
)
が
大分
(
だいぶ
)
見
(
み
)
えた、と
云
(
い
)
ふ
質
(
たち
)
のであるから、
羊羹
(
やうかん
)
、
苺
(
いちご
)
、
念入
(
ねんいり
)
に
紫
(
むらさき
)
袱紗
(
ふくさ
)
で
薄茶
(
うすちや
)
の
饗應
(
もてなし
)
まであつたが——
辛抱
(
しんばう
)
をなさい——
酒
(
さけ
)
と
云
(
い
)
ふものは
全然
(
まるで
)
ない。が、
豫
(
かね
)
ての
覺悟
(
かくご
)
である。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
前
(
まへ
)
の
前
(
まへ
)
だがね、おい、よく
辛抱
(
しんばう
)
して
居
(
ゐ
)
るぢやねえか。
鑑定
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
辛
常用漢字
中学
部首:⾟
7画
抱
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
“辛抱”で始まる語句
辛抱人
辛抱強
辛抱比
辛抱競争