警察けいさつ)” の例文
しかしりに貴方あなたところ真実しんじつとして、わたくし警察けいさつからまわされたもので、なに貴方あなたことばおさえようとしているものと仮定かていしましょう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
そこから着目ちゃくもくしてある程度ていど内偵ないていすすめて、その容疑者ようぎしゃを、べつべつに任意出頭にんいしゅっとうかたち警察けいさつし、井口警部いぐちけいぶ直接ちょくせつ訊問じんもんしてみた。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
わたし子供こどもでないかもないもんだ。あさから、どんなにさがしたことですか、警察けいさつへもとどけてありますよ。」と、おんなはいいました。
雪の上のおじいさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
それで被害者ひがいしやはうはなしきまつたのだからうへ警察けいさつ手加減てかげんつよりほかみちいのであるが、不在ふざいであつた主人しゆじんかへらない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
これにつきましては、当町長さまはじめ、警察けいさつの方々さま、当町有志ゆうしの皆々さまから一方ひとかたならぬご後援こうえんをいただき、一同感謝かんしゃにたえない次第しだい
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
魔的まてき警察けいさつしのんで、署長しよちやうどのの鉛筆えんぴつさきするどはりのやうにけづつて、ニヤリとしたのがある、と談話はなしをされた。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
パリへもどるのだ。巡査じゅんさに出会ったら、警察けいさつれて行ってもらうのだ。わたしはそれをしたくなかったが、おまえを
ときは、警察けいさつ飛込とびこんでもみたさうですけれど、大久保おほくぼさんのおつしやることが、やはり真実しんじつらしくきこえたものでせうか、そのときもどされてしまひました。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
魚も網もいたまま一目散いちもくさんげるでしょうバキチはわらってそいつをって警察けいさつ小使室こづかいしつへ帰るんです。
バキチの仕事 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
この宿のおかみさんは、二日ほどまえに警察けいさつへ引っぱられて行った。何か悪いことでもしたのだろう。
規則きそくだから警察けいさつとゞけることとゞけたが、じつ大分だいぶふる時計とけいなので、られても夫程それほどをしくもないぐらゐあきらめてゐたら、昨日きのふになつて、突然とつぜん差出人さしだしにん不明ふめい小包こづゝみいて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
内儀かみさまがじやらくらのびんたぼ胸わるやと、張仆して馳出けるもあり、旦那どのと口論のはては腕だての始末むづかしく、警察けいさつのお世話にも幾度とかや、又ぞろ此地こゝも敵の中と自ら定めぬ
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
透明人間とうめいにんげん危害きがいから町の人を守るには、怪物かいぶつとらえることである。そのための警察けいさつ手配てはい着々ちゃくちゃくとすすみ、おもったよりはやく、町のこれぞと思うところに、警官が動員どういんされていた。
どろぼうでもするような人のやったことだと警察けいさつの人が来て見こみをつけた。
火事とポチ (新字新仮名) / 有島武郎(著)
儀一ぎいちはあのとおりものにならない。あとはきさまひとりをたよりに思ってれば、この始末しまつだ、警察けいさつからまで、きさまのためには注意ちゅういけてる。夜遊よあそびといえばなにほどいってもやめない。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
まへには此横穴このよこあなまへまで、參詣人さんけいにんせたのであるが、それでは線香せんかうくすべたり、賽錢さいせん投付なげつけたりするので、横穴よこあな原形げんけい毀損きそんするおそれがために、博士はかせ取調上とりしらべじやう必用ひつようから、先日せんじつ警察けいさつ交渉かうしよう
しかりに貴方あなたところ眞實しんじつとして、わたくし警察けいさつからまはされたもので、なに貴方あなたことばおさへやうとしてゐるものと假定かていしませう。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
申立もうしたて拒否きょひしたとなつたら、それをいてわせる権限けんげん警察けいさつにもない。訊問じんもんはこれ以上いじょうにはあまりすすまなかつた。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
れから屹度きつとやらないなら今日けふところだけは大目おほめいたゞいて警察けいさつれてかれないやうにうかゞつててあげるがね、どうしたもんだね」と勘次かんじへいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そして、怪我人けがにんもできましたので、電車でんしゃ自動車じどうしゃ運転手うんてんしゅは、警察けいさつへいってしらべられることになりました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
法律ほうりつにも警察けいさつ規律きりつにもそむかないかぎりかえって警察から保護ほごを受けなければならないはずだと考えた。
竹村たけむらあきれてしまつた。かれ郷里きやうり新聞しんぶんで、大久保おほくぼ奈美子なみこ虐待ぎやくたいして、警察けいさつわづらはしたなぞのうはさみゝにしてゐたが、それもあなが新聞記者しんぶんきしや誇張こちやうでもなかつたやうにおもへた。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
バキチはすっかりまごついて一目散いちもくさん警察けいさつげて帰ったんです。そして署長のところへ行って耕牧舎では牛のかわだけはいで肉とほねはたしかに土にめていましたって報告ほうこくしたんです。
バキチの仕事 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
むろん、その事件じけんを調べたその土地の警察けいさつからである。奇妙きみょうな事件であった。
警察けいさつで、いろいろたずねられたとき色仕掛いろじかけのはなしなんかできやしないし、つくづく、いやになつちやつた……
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
おまえのしたことはなにも警察けいさつ関係かんけいはないが、おまえさんに用のあるという人が世間にはあるのだ。
左様さよう。いや探偵たんていにしろ、またわたくしひそか警察けいさつからわされた医者いしゃにしろ、どちらだって同様どうようです。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ひげのかうえた部長ぶちやうさんだつていふ可怖おつかねひとでがしたがね、ぬすまつたなんてとゞけしてゝさうして警察けいさつ餘計よけい手間てまけて不埓ふらちやつだなんて呶鳴どならつたときにやどうすべかとおもつて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
警察けいさつへつれていくと、一ぴき三十せんになるぜ。きみつれていかないか?」
森の中の犬ころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
その浮浪者ふろうしゃのトーマスは、警察けいさつ保護ほごしてあるんでしょうな
それでどうしようかとあの人もこまっていると、ほかの職人しょくにんたちもって来て、みんなはおまえを警察けいさつとどけることに相談そうだんを決めた。おまえはいつまでも泣きやまなかった。
左樣さやう。いや探偵たんていにしろ、またわたくしひそか警察けいさつからはされた醫者いしやにしろ、何方どちらだつて同樣どうやうです。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
といって、あっはははとわらっていると、そのうちに巡査じゅんさがくる。さっそくみょうおとこは、盗賊とうぞくとまちがえられて警察けいさつれられていきましたが、まったくの盗賊とうぞくでないことがわかって、放免ほうめんされました。
電信柱と妙な男 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そうしてなお話をつづけながら、警察けいさつとどけたことや、巡査がヴィタリスを運んで行ったことや、わたしを長男のアルキシーの寝台ねだいにねかしたことなどをのこらず話してくれた。
正午ひるになると毎日まいにち警察署長けいさつしよちやうが、町盡頭まちはづれ自分じぶんやしきから警察けいさつくので、いへまへを二頭馬車とうばしやとほる、するとイワン、デミトリチは其度毎そのたびごと馬車ばしやあまはやとほぎたやうだとか
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
わたしはさっそくフランスへ出かけて行って、おまえがてられた地方の警察けいさつから、はじめておまえがシャヴァノン村のバルブレンという石屋のうちにやしなわれていることを聞いた。
まず御覧ごらんなさい、まちものか、警察けいさつかがまた貴方あなたとらえてれてまいりましょう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)