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患
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うれ
ふりがな文庫
“
患
(
うれ
)” の例文
今の人民の世界にいて事を
企
(
くわだ
)
つるは、なお、
蝦夷地
(
えぞち
)
に行きて開拓するが如し。事の足らざるは
患
(
うれい
)
に非ず、力足らざるを
患
(
うれ
)
うべきなり。
学者安心論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
文化十年には蘭軒が正月に
頭風
(
づふう
)
を
患
(
うれ
)
へたことが勤向覚書に見えてゐる。「正月十日私儀頭風相煩候に付、引込保養仕候段御達申上候」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
狐は毎夜その女のところへ忍んで来るので、張の家では大いに
患
(
うれ
)
いて、なんとかして追い
攘
(
はら
)
おうと試みたが、遂に成功しなかった。
中国怪奇小説集:15 池北偶談(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
事実はその正反対で、恐らく日本広しと
雖
(
いえど
)
も北九州の青年ほど天性、国家社会を
患
(
うれ
)
うる気風を持っている者はあるまいと思われる。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
これらのものをみること汝の
患
(
うれ
)
へとならずして却つて自然が汝に感ずるをえさするかぎりの
悦樂
(
たのしみ
)
となる時速かにいたらむ。 三一—三三
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
「この
秋
(
とき
)
こそ、大兵を起して、年来の魏の
患
(
うれ
)
いたる宿敵蜀を伐つのだと、帝には仰せられている。その事はほんとうでしょうか」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
司馬穰苴
(
しばじやうしよ
)
は
田完
(
でんくわん
)
の
(一)
苗裔
(
べうえい
)
也
(
なり
)
。
齊
(
せい
)
の
景公
(
けいこう
)
の
時
(
とき
)
、
晉
(
しん
)
は
(二)
阿
(
あ
)
・
甄
(
けん
)
を
伐
(
う
)
ち、
而
(
しかう
)
して
燕
(
えん
)
は
(三)
河上
(
かじやう
)
を
侵
(
をか
)
し、
齊
(
せい
)
の
師
(
し
)
敗績
(
はいせき
)
せり。
景公
(
けいこう
)
之
(
これ
)
を
患
(
うれ
)
ふ。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
尾
(
び
)
公之を
患
(
うれ
)
へ、田中
不二麿
(
ふじまろ
)
、丹羽淳太郎等と議して、大義
親
(
しん
)
を
滅
(
ほろぼ
)
すの令を下す、實に已むことを得ざるの
擧
(
きよ
)
に出づ。一藩の
方向
(
はうかう
)
以て定れり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
無上の幸福、無上の満足がその間に湧き出る。天地間の宝蔵は無限であるから、彼は
毫
(
ごう
)
も材料の枯渇を
患
(
うれ
)
うるには及ばない。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
いわんや
草莽
(
そうもう
)
の中に
蟄伏
(
ちっぷく
)
し、
超世
(
ちょうせい
)
の奇才を
懐
(
いだ
)
き、雄気
勃々
(
ぼつぼつ
)
として禁ずる能わざるものにおいてをや。いわゆる智略人に絶つ、独り身なきを
患
(
うれ
)
う。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
とありしは自己の性質能力を
覚
(
さと
)
り、もって自己の使命の何たるを認識することで、世には人を
知
(
し
)
らざるを
患
(
うれ
)
うる者がある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
また学問が田舎の百姓の娘達に普及さるれば、農事を嫌忌するに至ると
患
(
うれ
)
うるものもあるが、これも
要
(
い
)
らぬ心配である。
夫婦共稼ぎと女子の学問
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
あはれなる事に書き続けたまひたる末、かくも母が年頃の瘠我慢、我に
後顧
(
うしろみ
)
の
患
(
うれ
)
ひあらせじとて、さまざまなる融通にその場を凌ぎたまひし結果。
葛のうら葉
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
対
(
こた
)
えて曰く、政は臣を選ぶにあり。
季康子
(
きこうし
)
政を問う。
直
(
なお
)
きを挙げてこれを
枉
(
まが
)
れる(人の上)に
錯
(
お
)
けば、すなわち枉れる者
直
(
なお
)
からん。康子盗を
患
(
うれ
)
う。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
男子の多くがまだ
公
(
おおやけ
)
を
患
(
うれ
)
うるの余裕なく、純然たる個人生活に没頭して生きねばならぬという世の中になると、我々はどうしても天下万人のためにも
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
そこで五通を
患
(
うれ
)
えていた者は、一度その家へ来て泊ってくれといって頼みに来た。万はそこに一年あまりもいて、そのうえで細君を伴れて国へ帰っていった。
五通
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
そこでその弟が海邊に出て泣き
患
(
うれ
)
えておられた時に、シホツチの神が來て尋ねるには、「貴い
御子樣
(
みこさま
)
の御心配なすつていらつしやるのはどういうわけですか」
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
(御機屋の事初編に委しく記せり)手を
停
(
とゞ
)
め
居
(
を
)
れば日限に
後
(
おく
)
る、娘はさらなり、
双親
(
ふたおや
)
も此事を
患
(
うれ
)
ひ
歎
(
なげ
)
きけり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
コロップは
柔
(
やわら
)
かで少しも刃を傷める
患
(
うれ
)
いが無いから
夫
(
それ
)
で之をそッと其剣先へ刺込で
衣嚢
(
かくし
)
へ入れて来たのだ余
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
その肥長比売
患
(
うれ
)
えて海原を
光
(
てら
)
して、船より追い来れば、ますます見畏みて、山の
陰
(
たわ
)
より御船を引き越して逃げ上り
行
(
いでま
)
しつとあるを、この語の遠祖と言われたが
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
近眼鏡を掛けざるものは書生に非ざるが如く収賄せざるものは遂に官吏に非ざるの思あるに至らんか。恰も痳病を
患
(
うれ
)
いざるものは男児に非ずと云うに等しかるべし。
偏奇館漫録
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
自分の脳神経の不健康を
患
(
うれ
)
うて鼻の療治をし、夫婦関係が無意義であると言いながら家庭の事情を緩和すべき或る努力をし、そしてその矛盾に近代人の悲しみ、苦しみ
性急な思想
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
曾は平生その金のすくないのを
患
(
うれ
)
えていたが、この時にはその金の多いのを患えたのであろう。
続黄梁
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
今日信州あたりの博物学者が、嗟嘆するように、火山灰のために、化石という地史上唯一の証券が埋没されて、手もつけられないというような
患
(
うれ
)
いは、先ずなかろうと思われる
日本山岳景の特色
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
哀しきかも我が父、痛ましきかも我が母、一身死に向ふ途を
患
(
うれ
)
へず、唯二親世に
在
(
いま
)
す苦を悲しぶ。今日長く別れなば、何れの世にか
覲
(
み
)
ることを得む。
乃
(
すなは
)
ち歌六首を作りて
死
(
みまか
)
りぬ。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
火
(
ほのほ
)
来りて身に
逼
(
せま
)
り、苦痛
己
(
おのれ
)
を
切
(
せ
)
むれども、心に
厭
(
いと
)
ひ
患
(
うれ
)
へず、
出
(
い
)
でんことを求むる
意
(
こころ
)
無し
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
豚を放てば自分の畠を荒される
患
(
うれ
)
いがあった。いゝ豚がよその悪い種と換るのも惜しい。それに彼は、いくらか小金を溜めて、一割五分の利子で村の誰れ彼れに貸付けたりしていた。
豚群
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
このこと相伝えて一村中、老となく少となく歯痛を
患
(
うれ
)
うるものあれば、みな争いきたりて老婆の治療を求むるに、老婆はその都度必ず『油桶ソワカ』を唱えて、よくこれを医治したり
迷信解
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
外
(
ほか
)
に対しては卑屈これ事とし、国家の
恥辱
(
ちじょく
)
を
賭
(
と
)
して、
偏
(
ひとえ
)
に一時の栄華を
衒
(
てら
)
い、百年の
患
(
うれ
)
いを
遺
(
のこ
)
して、ただ一身の
苟安
(
こうあん
)
を
冀
(
こいねが
)
うに
汲々
(
きゅうきゅう
)
たる有様を見ては、いとど感情にのみ
奔
(
はし
)
るの
癖
(
くせ
)
ある妾は
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
サンタ夫人は
徐
(
しづか
)
に友を顧みて、好き處に來給ひたり、アントニオ君は熱を
患
(
うれ
)
へ給ふにやあらん、心地惡しとのたまひつゝ、忽ち青くなり又赤くなり給ふ故、安き心はあらざりきなど云ひ
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
ために平素往々
患
(
うれ
)
うる所の、
扁桃腺炎
(
へんとうせんえん
)
を誘起し、体温上昇し
咽喉
(
いんこう
)
腫
(
は
)
れ
塞
(
ふさ
)
がりて、
湯水
(
ゆみず
)
も通ずること能わず、
病褥
(
びょうじょく
)
に
呻吟
(
しんぎん
)
すること旬余日、僅かに
手療治
(
てりょうじ
)
位にて幸に
平癒
(
へいゆ
)
せんとしつつありしが
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
「クワイア」を作ることを
惟
(
これ
)
務むるが如きは是れ荘子の
所謂
(
いはゆる
)
以
レ
水止
レ
水以
レ
火止
レ
火ものなり、思ふに日本の今日は器械既に足れり、材料既に備れり、唯之を運転するの人に乏しきを
患
(
うれ
)
ふる
耳
(
のみ
)
。
英雄論:明治廿三年十一月十日静岡劇塲若竹座に於て演説草稿
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
儀の
封人
(
ほうじん
)
見
(
まみ
)
えんことを請う。曰く、君子の斯に至るや、吾未だ嘗て
見
(
まみ
)
ゆることを得ずんばあらざるなりと、従者之を見えしむ。出でて曰く、二三子何ぞ喪うことを
患
(
うれ
)
えんや。天下の道なきや久し。
論語物語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
こう分業が行われだすと融通が
利
(
き
)
かなくなります。ちょっと
舌癌
(
ぜつがん
)
にかかったからと云うて
踵
(
かかと
)
で飯を食う訳には行かず、不幸にして
痳疾
(
りんしつ
)
を
患
(
うれ
)
いたからと申して
臍
(
へそ
)
で用を弁ずる事ができなくなりました。
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
明州
(
みんしう
)
の
人
(
ひと
)
、
柳氏
(
りうし
)
、
女
(
ぢよ
)
あり。
優艷
(
いうえん
)
にして
閑麗
(
かんれい
)
なり。
其
(
そ
)
の
女
(
ぢよ
)
、
年
(
とし
)
はじめて十六。フト
病
(
やまひ
)
を
患
(
うれ
)
ひ、
關帝
(
くわんてい
)
の
祠
(
ほこら
)
に
祷
(
いの
)
りて
日
(
ひ
)
あらずして
癒
(
い
)
ゆることを
得
(
え
)
たり。よつて
錦繍
(
きんしう
)
の
幡
(
はた
)
を
造
(
つく
)
り、
更
(
さら
)
に
詣
(
まう
)
でて
願
(
ぐわん
)
ほどきをなす。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
示せしより今度
音羽
(
おとは
)
町の
浪人
(
らうにん
)
大藤武左衞門の娘お光が
矢張
(
やはり
)
癲癇
(
てんかん
)
の
患
(
うれ
)
ひありとて
愚老
(
ぐらう
)
の方へ
療治
(
れうぢ
)
をば頼に來しゆゑ
診察
(
しんさつ
)
するに數年の病のかうぜしなれば
我妙藥
(
わがめうやく
)
の力にても
到底
(
つまり
)
全快
覺束
(
おぼつか
)
なければ一時は之を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
黙して
誉
(
ほ
)
められて笑いて損をしたるがごとく、終歳胸痛を
患
(
うれ
)
うるがごとく、生涯父母の喪にいるがごとくなるもまたはなはだ厭うべし。
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
さて第四に至って、作者はその貧を
患
(
うれ
)
えずに、安楽を得ているといっている。これも反語であろうか。いや。そうではない。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
あなたが弓矢を善くするのを存じて居りますので、どうぞ毒矢をもってかれを射殺して、われわれの
患
(
うれ
)
いを除いて下されば、かならず御恩報じをいたします
中国怪奇小説集:07 白猿伝・其他(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
(御機屋の事初編に委しく記せり)手を
停
(
とゞ
)
め
居
(
を
)
れば日限に
後
(
おく
)
る、娘はさらなり、
双親
(
ふたおや
)
も此事を
患
(
うれ
)
ひ
歎
(
なげ
)
きけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
といって
真
(
ほんとう
)
のことはいわなかった。それから間もなく王侍御は
京兆尹
(
けいちょういん
)
に抜擢せられた。年はもう五十あまりになっていた。王はいつも孫のないのを
患
(
うれ
)
えていた。
小翠
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
〔評〕
幕府
(
ばくふ
)
南洲に
禍
(
わざはひ
)
せんと欲す。
藩侯
(
はんこう
)
之を
患
(
うれ
)
へ、南洲を
大島
(
おほしま
)
に
竄
(
ざん
)
す。南洲
貶竄
(
へんざん
)
せらるゝこと前後數年なり、而て身益
壯
(
さかん
)
に、氣益
旺
(
さかん
)
に、讀書是より大に進むと云ふ。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
人の
己
(
おの
)
れを知らざるを
患
(
うれ
)
うる者はさらに多いが、
己
(
おの
)
れを知らざるを
患
(
うれ
)
うる者ははなはだ少ない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
前にあげた盗を
患
(
うれ
)
うる問答もここに並んでいるのである。これら一切の問答を通じて、季康子が晩年の孔子に敬を
致
(
いた
)
した政治家であったことは認めてよいであろう。従って
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
気候のために
阻礙
(
そがい
)
せらるるの
患
(
うれ
)
いなく、また海は天然の城・
砦
(
とりで
)
なるがゆえに、
外寇
(
がいこう
)
の危難おのずからまれに、したがって兵籍に編入するを要する人口の割合またおのずから少なく
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
猫が人に子を取らるるを
患
(
うれ
)
いてその子を
啖
(
く
)
い(ロメーンズの『動物の智慧』一四章)、諸方の土蕃が親の
尸
(
しかばね
)
を食い、メキシコ人等が神に
像
(
かたど
)
った餅を拝んだ後食うたなども同義である。
十二支考:10 猪に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ここにその御子、
肥長
(
ひなが
)
比賣に
一宿
(
ひとよ
)
婚ひたまひき。かれその
美人
(
をとめ
)
を
竊伺
(
かきま
)
みたまへば、
蛇
(
をろち
)
なり。すなはち見畏みて遁げたまひき。ここにその
肥長
(
ひなが
)
比賣
患
(
うれ
)
へて、海原を
光
(
て
)
らして船より追ひ
來
(
く
)
。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
要
(
えう
)
は
兵
(
へい
)
を
彊
(
つよ
)
くし
(一〇六)
馳説
(
ちぜい
)
の
(一〇七)
從横
(
しようくわう
)
を
言
(
い
)
ふ
者
(
もの
)
を
破
(
やぶ
)
るに
在
(
あ
)
るなり。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
南
(
みなみ
)
は百
越
(
ゑつ
)
を
平
(
たひ
)
らげ、
北
(
きた
)
は
陳蔡
(
ちんさい
)
を
并
(
あは
)
せ
(一〇八)
三
晉
(
しん
)
を
却
(
しりぞ
)
け、
西
(
にし
)
は
秦
(
しん
)
を
伐
(
う
)
つ。
諸矦
(
しよこう
)
、
楚
(
そ
)
の
彊
(
つよ
)
きを
患
(
うれ
)
ふ。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
と、ひそかに
患
(
うれ
)
えているものらしく、いつまでも酔えない顔いろであった。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ある日その寺に
大法会
(
だいほうえ
)
ありて、隣村の老婆も
参詣
(
さんけい
)
せしに、住職の小児の歯痛を
患
(
うれ
)
うるものを呼びて、その
頬
(
ほお
)
に手をあて、一心に『アビラウンケンソワカ』といえる呪文を三べん繰り返して唱うれば
迷信解
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
“患”の意味
《名詞》
(カン)苦しむこと。患い。うれい。
(出典:Wiktionary)
患
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
“患”を含む語句
患難
苦患
大患
憂患
肺病患者
患者
長患
疾患
患部
梅毒病患者
中風患者
熱病患者
患苦
患者等
瘋癲患者
御患
婦人患者
外患
諸苦患
恋患
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