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ごと
ふりがな文庫
“
毎
(
ごと
)” の例文
その一足
毎
(
ごと
)
に、そこいら中がギシリギシリと鳴って、頭の上の天井の隙間からポロポロとホコリが落ちて来たのにはイヨイヨ驚いた。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
牛乳とか玉子とか草花の束ねたのとかを
停車場
(
ステエシヨン
)
毎
(
ごと
)
に女が賣りに來る。私の机の上にも古い鑵に水を入れて差された鈴蘭の花があつた。
巴里まで
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
実をいうと、私は、彼の作品が喝采される
毎
(
ごと
)
に、云い様のない
嫉妬
(
しっと
)
を感じずにはいられなかった。私は子供らしい敵意をさえ抱いた。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
この、日
毎
(
ごと
)
に訴え出られ、また彼らみずからも見聞するいざこざは、このままの現状をどこまで維持しても解決されないことである。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
牛乳とか玉子とか草花の束ねたのとかを
停車場
(
ステエシヨン
)
毎
(
ごと
)
に女が売りに来る。私の机の上にも古い
鑵
(
くわん
)
に水を入れて差された鈴蘭の花があつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
仕事は
盛
(
さかん
)
で、島を
訪
(
おとの
)
うと
筬
(
おさ
)
の音をほとんど戸
毎
(
ごと
)
に聞くでありましょう。特色ある織物としてこの島にとっては大切な仕事であります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
第六
毎日
(
まいにち
)
一度
(
いちど
)
は
冷水
(
ひやみづ
)
或
(
あるひ
)
は
微温湯
(
ぬるゆ
)
にて
身體
(
からだ
)
を
清潔
(
きれい
)
に
拭
(
ぬぐ
)
ひとり、
肌着
(
はだぎ
)
を
着替
(
きかへ
)
べし。
入浴
(
ふろ
)
は六七
日目
(
にちめ
)
毎
(
ごと
)
に
成
(
なる
)
たけ
熱
(
あつ
)
からざる
湯
(
ゆ
)
に
入
(
い
)
るべき
事
(
こと
)
。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
僕は一足
毎
(
ごと
)
に汗を道におとした。それでも、山をのぼりつめて、くだりにならうといふところに腰をおろして弁当を食ひはじめた。
遍路
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
自分でも驚くほどに変った自分の顔貌をうつし眺める
毎
(
ごと
)
に、いつでもそうした事など考えては、いろ/\の感慨にふけるのが常である。
早稲田神楽坂
(新字新仮名)
/
加能作次郎
(著)
そして、馬車や自動車が、あの橋板をとゞろかす
毎
(
ごと
)
に、静子も自分が来たのではないかと、彼女の小さい胸を
轟
(
とどろ
)
かしているに違いない。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
それから三日目には四本目、次の二日目には五本目、——その
度
(
たび
)
毎
(
ごと
)
に幽里子の注文は熱烈になり、東野南次の筆も脂が乗ってきました。
奇談クラブ〔戦後版〕:05 代作恋文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
後世
(
こうせい
)
地上
(
ちじやう
)
に
來
(
きた
)
るべき
善美
(
ぜんび
)
なる
生活
(
せいくわつ
)
のこと、
自分
(
じぶん
)
をして一
分
(
ぷん
)
毎
(
ごと
)
にも
壓制者
(
あつせいしや
)
の
殘忍
(
ざんにん
)
、
愚鈍
(
ぐどん
)
を
憤
(
いきどほ
)
らしむる
所
(
ところ
)
の、
窓
(
まど
)
の
鐵格子
(
てつがうし
)
のことなどである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは一
方
(
ぱう
)
は
下
(
した
)
、一
方
(
ぱう
)
は
上
(
うへ
)
と一
枚
(
まい
)
毎
(
ごと
)
に
檢
(
しら
)
べてから、その
眞中
(
まんなか
)
へ
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ました、どうしたら
再
(
ふたゝ
)
び
出
(
で
)
られるだらうかと
怪
(
あや
)
しみながら。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
その内大君の利益は五十万元
即
(
すなわ
)
ち一週
毎
(
ごと
)
に一万元
許
(
ばかり
)
なり。一週間この利益なしと
雖
(
いえど
)
も御老中その不都合を覚ゆることなきを得べしや
尊攘戦略史
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
大洋
(
タイヤン
)
と
小洋
(
ショウヤン
)
と銅貨との計算法が
迚
(
とて
)
もヤヤコシクて、これを上手に活用すると、お銭を細かくこわす
毎
(
ごと
)
にお銭の数と量と価値とを増すし
赤げっと 支那あちこち
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
一音
毎
(
ごと
)
にはっきり聞き取られる位であった。多分
今宵
(
こよい
)
の祭りの
序開
(
じょびら
)
きの曲であろう。花やかな、晴がましい、
金笛
(
きんてき
)
の響のようであった。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
「
大豆打
(
でえづぶち
)
にかつ
轉
(
ころ
)
がつた
見
(
み
)
てえに
面中
(
つらぢう
)
穴
(
めど
)
だらけにしてなあ」
剽輕
(
へうきん
)
な
相手
(
あひて
)
は
益
(
ます/\
)
惡口
(
あくこう
)
を
逞
(
たくま
)
しくした。
群衆
(
ぐんしふ
)
は
一聲
(
ひとこゑ
)
の
畢
(
をは
)
る
毎
(
ごと
)
に
笑
(
わら
)
ひどよめいた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
せんだって東北凶作の義捐金を二円とか三円とか出してから、逢う人
毎
(
ごと
)
に義捐をとられた、とられたと
吹聴
(
ふいちょう
)
しているくらいである。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その超新兵器は、発明されて世の中に出る
毎
(
ごと
)
に、何かしら恐ろしき騒ぎをひきおこし、気の弱い連中を毎回気絶させている次第であった。
戦時旅行鞄:――金博士シリーズ・6――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
男は
其処
(
そこ
)
へ来る
毎
(
ごと
)
に直立して、硝子扉
越
(
ごし
)
の私達を見上げ
莞爾
(
かんじ
)
としては
挙手
(
きょしゅ
)
の礼をしました。私達もだまって素直に礼を返してやりました。
病房にたわむ花
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「なれるとも。最初見習職工に志願するんだよ。それから三ヶ月すると一日十銭の日給になるよ。それから三ヶ月目
毎
(
ごと
)
に昇給するんだ。」
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
第三蕪村の句を入れるもよろしけれど一句
毎
(
ごと
)
に蕪村の名あるはうるさし。蕪村とはじめにあればそれにて十分也。(これは飄亭より注意)
子規居士と余
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
平日
余
(
よ
)
に
示
(
しめ
)
していはれしは、我
雪頽
(
なだれ
)
に
撞
(
うた
)
れしとき筆を
採
(
と
)
りて
居
(
ゐ
)
たりしは、
尊
(
たふと
)
き
仏経
(
ぶつきやう
)
なりしゆゑたゞにやはとて一
字
(
じ
)
毎
(
ごと
)
に
念仏
(
ねんぶつ
)
申て
書居
(
かきを
)
れり
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
何度も何度も、彼女が
頻繁
(
ひんぱん
)
に呼び続けると、その度
毎
(
ごと
)
にリリーは返辞をするのであったが、こんなことは、ついぞ今迄にないことだった。
猫と庄造と二人のおんな
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
折ある
毎
(
ごと
)
に彼は身内のものや父を知っている人達に父のことを尋ねた。民助兄にも。義雄兄にも。田辺の小父にも。田辺のお婆さんにも。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「使い古されているのは、歌のほうの話でしょう。梅は年々新しい
蕾
(
つぼみ
)
を持つ、うぐいすは年
毎
(
ごと
)
に新しく生まれますよ、奥さん」
梅にうぐいす
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
思ふさまに
擲
(
たた
)
かれて
蹴
(
け
)
られてその二三日は立居も苦しく、夕ぐれ
毎
(
ごと
)
に
父親
(
てておや
)
が
空車
(
からぐるま
)
を五十軒の茶屋が軒まで運ぶにさへ、三公はどうかしたか
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そこで
早速
(
さつそく
)
、
理髪店
(
とこや
)
に
行
(
い
)
つてその
耳
(
みゝ
)
を
根元
(
ねもと
)
からぷつりと
切
(
き
)
つて
貰
(
もら
)
ひました。おもてへ
出
(
で
)
ると
指
(
ゆびさ
)
して、
逢
(
あ
)
ふもの
毎
(
ごと
)
に
笑
(
わら
)
ふのです。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
部屋
毎
(
ごと
)
の花瓶に
素枯
(
すが
)
れた花は、この
間
(
あいだ
)
に女中が取り捨ててしまう。二階三階の
真鍮
(
しんちゅう
)
の手すりも、この間に
下男
(
ボオイ
)
が磨くらしい。
母
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
停車場
毎
(
ごと
)
に駈け出していって水を汲んできたり、おまけに子供達をねかすと、自分は赤ン坊を抱いたまま突ったっていなければならなかった。
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
曼荼羅には
亀甲
(
きっこう
)
形が縫いつけられているが、そのひとつ
毎
(
ごと
)
に、この文章(原文は四字ずつの漢文)をあらわしたのだという。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
あのときは
籐
(
とう
)
のステッキにすがるようにして、宿屋の裏の
山径
(
やまみち
)
などへ散歩に行くと、一日
毎
(
ごと
)
に、そこいらを
埋
(
うず
)
めている落葉の量が増える一方で
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
涼風一陣吹到る
毎
(
ごと
)
に、ませ
籬
(
がき
)
によろぼい懸る夕顔の影法師が
婆娑
(
ばさ
)
として舞い出し、さてわ
百合
(
ゆり
)
の葉末にすがる露の
珠
(
たま
)
が、忽ち
蛍
(
ほたる
)
と成ッて飛迷う。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
家元
(
いえもと
)
では相変わらずの薄志弱行と人
毎
(
ごと
)
に思われるのが彼を深く責める事や、葉子に手紙を出したいと思ってあらゆる手がかりを尋ねたけれども
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
云送らんと
艷書
(
ふみ
)
に認め懷中しつゝ
好機
(
よきをり
)
もあらばお浪に渡さんものと來る
度
(
たび
)
毎
(
ごと
)
に
窺
(
うかゞ
)
ひ居けれ共其
間
(
ひま
)
のあらざれば
空
(
むな
)
しく
光陰
(
つきひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そして、開拓されたところは黒々と、さながら墨汁をこぼしたかのように、一鍬
毎
(
ごと
)
に梅三爺の足許から拡がって行った。
土竜
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
三尺
毎
(
ごと
)
に石柱を建て、方三間の囲の中央に、四尺五寸許の高さに丸く土を盛り上げたもので、墓石もなく他に何もない。
春の大方山
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
五日
毎
(
ごと
)
の市の日には月よりも正確に面から面へ渡って来る。郷里が清州だと、誇らしげに言い言いしてはいたが、そこへおちついたためしはない。
蕎麦の花の頃
(新字新仮名)
/
李孝石
(著)
武太さんに同情する者は、
久
(
ひさ
)
さんのおかみばかりである。「彼様な
女房
(
にょうぼ
)
持ってるンだもの」と、武太さんを人が悪く言う
毎
(
ごと
)
に武太さんを弁護する。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
そこで与八は、村の有識者——いやしくも自分より以上の智能者であると見ると、機会ある
毎
(
ごと
)
に就いて学ぶことに、熱心綿密を極めておりました。
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
紹興中、予福州に在り、何晋之の大著を見しに、自ら言ふ、嘗て張文潜に従うて遊ぶ、文潜の此詩を哦するを見る
毎
(
ごと
)
に、以て及ぶ可らずと為せしと。
放翁鑑賞:07 その七 ――放翁詩話三十章――
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
驚異
(
おどろき
)
のあまり、我は身をわが導者に向はしむ、その
状
(
さま
)
事ある
毎
(
ごと
)
に己が第一の
恃處
(
たのみどころ
)
に馳せ歸る
稚兒
(
をさなご
)
の如くなりき 一—三
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
各字
毎
(
ごと
)
に再び左へ戻って来て右へ書き、又次の字は左へ戻るという風に
凡
(
およ
)
そ速力や能率の逆のことに専念している。
文字と速力と文学
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
人の噂に
味方
(
みかた
)
の
敗北
(
はいぼく
)
を聞く
毎
(
ごと
)
に、
無念
(
むねん
)
さ、もどかしさに耐へ得ず、雙の腕を
扼
(
やく
)
して
法體
(
ほつたい
)
の今更變へ難きを恨むのみ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
主人公が、膳を買つて來て、それを、自分で、丁寧に
拭
(
ふ
)
いたり、疊の上において眺めたり、寢る時には枕もとに置いて、目をさます
毎
(
ごと
)
に眺めたり、する。
「鱧の皮 他五篇」解説
(旧字旧仮名)
/
宇野浩二
(著)
そうして、生きている時と同じように、彼女と一緒に寝起きをしていたのみか、自宅に吉凶のことある
毎
(
ごと
)
に、一々彼女に話して聞かせたというのである。
中国怪奇小説集:04 捜神後記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
逢う人
毎
(
ごと
)
に私の若い時分の悪事を懺悔してお話を致します、私も若い時分の放蕩と云うものは、お賤は知りませんが中々一通りじゃアありませんでしたよ
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
土田正三郎は十太夫の
危篤
(
きとく
)
が伝えられたとき、仏間にこもって夜を明かした。そういう噂が弘まった。十太夫の死後も、七日
毎
(
ごと
)
の供養をひそかに行なった。
饒舌りすぎる
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
庭で、
鋏
(
はさみ
)
の音がしている。もう一朝
毎
(
ごと
)
に花の小さくなり出した朝顔の垣越しに、植木鋏を持った白髪の老人が
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
毎月
(
まいげつ
)
十
日
(
か
)
毎
(
ごと
)
に
發表
(
はつぺう
)
する
貿易
(
ぼうえき
)
の
状態
(
じやうたい
)
は
發表毎
(
はつぺうごと
)
に
改善
(
かいぜん
)
されて、十一
月
(
ぐわつ
)
二十
日
(
か
)
の
輸入超過額
(
ゆにふてうくわがく
)
は七千
萬圓
(
まんゑん
)
に
減額
(
げんがく
)
した。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
毎
常用漢字
小2
部首:⽏
6画
“毎”を含む語句
毎日
毎々
毎度
毎年
毎朝
毎晩
度毎
毎夜
毎時
家毎
毎日々々
毎歳
毎〻
毎日電報
毎月
事毎
戸毎
其度毎
番毎
毎日曜日
...