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なげこ
ふりがな文庫
“
投込
(
なげこ
)” の例文
私
(
わたくし
)
は
元來
(
ぐわんらい
)
膝栗毛的
(
ひざくりげてき
)
の
旅行
(
りよかう
)
であるから、
何
(
なに
)
も
面倒
(
めんだう
)
はない、
手提革包
(
てさげかばん
)
一個
(
ひとつ
)
を
船室
(
キヤビン
)
の
中
(
なか
)
へ
投込
(
なげこ
)
んだまゝ
直
(
す
)
ぐ
春枝夫人等
(
はるえふじんら
)
の
船室
(
キヤビン
)
へ
訪
(
おと
)
づれた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
と
我鳴
(
がな
)
らしつけが、お
妾
(
めかけ
)
は
慌
(
あは
)
てもせず、
珠
(
たま
)
の
簪
(
かんざし
)
を
抜
(
ぬ
)
くと、
舷
(
ふなばた
)
から
水中
(
すゐちう
)
へ
投込
(
なげこ
)
んで、
颯
(
さつ
)
と
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を
捌
(
さば
)
いたと
思
(
おも
)
へ。……
胴
(
どう
)
の
間
(
ま
)
へ
突伏
(
つゝぷ
)
して
動
(
うご
)
かぬだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その開拓時代に、彼等は恭順を示さない土人達を、百二三十人集めて斬殺し、その死体を例の沼地へ
投込
(
なげこ
)
んだと云う。
殺生谷の鬼火
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
東京
(
とうきやう
)
の或る
固執派
(
オルソドキシカー
)
教会
(
けうくわい
)
に
属
(
ぞく
)
する
女学校
(
ぢよがつかう
)
の
教師
(
けうし
)
が
曾我物語
(
そがものがたり
)
の
挿画
(
さしゑ
)
に
男女
(
なんによ
)
の
図
(
づ
)
あるを
見
(
み
)
て
猥褻
(
わいせつ
)
文書
(
ぶんしよ
)
なりと
飛
(
と
)
んだ
感違
(
かんちが
)
ひして
炉中
(
ろちう
)
に
投込
(
なげこ
)
みしといふ一ツ
咄
(
ばなし
)
も
近頃
(
ちかごろ
)
笑止
(
せうし
)
の
限
(
かぎ
)
りなれど
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
器械
(
きかい
)
や、
道具
(
だうぐ
)
などは
何
(
なに
)
もなく
外科用
(
げくわよう
)
の
刄物
(
はもの
)
が二つある
丈
(
だ
)
けで
體温器
(
たいをんき
)
すら
無
(
な
)
いのである。
浴盤
(
よくばん
)
には
馬鈴薯
(
じやがたらいも
)
が
投込
(
なげこ
)
んであるやうな
始末
(
しまつ
)
、
代診
(
だいしん
)
、
會計
(
くわいけい
)
、
洗濯女
(
せんたくをんな
)
は、
患者
(
くわんじや
)
を
掠
(
かす
)
めて
何
(
なん
)
とも
思
(
おも
)
はぬ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
と云われ、早四郎は馬鹿な奴ですから、右の手紙を書いて貰って
宅
(
うち
)
へ帰り、そっとお竹の袂へ
投込
(
なげこ
)
んで置きましたが、開けて見たって
色文
(
いろぶみ
)
と思う
気遣
(
きづか
)
いはない。
翌朝
(
よくあさ
)
になりますと宿屋の
主人
(
あるじ
)
が
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
夕暮
(
ゆふぐれ
)
の
店先
(
みせさき
)
に
郵便脚夫
(
いうびんきやくふ
)
が
投込
(
なげこ
)
んで
行
(
ゆ
)
きし
女文字
(
をんなもじ
)
の
書状
(
ふみ
)
一通
(
いつゝう
)
、
炬燵
(
こたつ
)
の
間
(
ま
)
の
洋燈
(
らんぷ
)
のかげに
讀
(
よ
)
んで、くる/\と
帶
(
おび
)
の
間
(
あひだ
)
へ
卷收
(
まきをさ
)
むれば
起居
(
たちゐ
)
に
心
(
こゝろ
)
の
配
(
くば
)
られて
物
(
もの
)
案
(
あん
)
じなる
事
(
こと
)
一通
(
ひととほ
)
りならず、おのづと
色
(
いろ
)
に
見
(
み
)
えて
うらむらさき
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
で
全体
(
ぜんたい
)
を
綜合
(
そうがふ
)
した
処
(
ところ
)
で、
私
(
わたし
)
の
頭
(
あたま
)
に
残
(
のこ
)
つた
印象
(
いんしやう
)
と
云
(
い
)
ふのは——
初
(
はじ
)
めての
出会
(
であひ
)
は
小川町
(
をがはちやう
)
あたりの
人込
(
ひとごみ
)
のなかであつたらしく、
女
(
をんな
)
の
袖
(
そで
)
へ
名刺
(
めいし
)
でも
投込
(
なげこ
)
んだのが
抑
(
そもそ
)
もの
発端
(
はじまり
)
で、二
度目
(
どめ
)
に
同
(
おな
)
じ
通
(
とほり
)
で
会
(
あ
)
つたとき
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
と
言
(
い
)
いながら、
林檎
(
りんご
)
を
函
(
はこ
)
の
中
(
なか
)
へ
投込
(
なげこ
)
んで、
蓋
(
ふた
)
をしてしまいました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
はや
其
(
そ
)
の
谷川
(
たにかは
)
の
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
くと
我身
(
わがみ
)
で
持余
(
もてあま
)
す
蛭
(
ひる
)
の
吸殻
(
すひがら
)
を
真逆
(
まツさかさま
)
に
投込
(
なげこ
)
んで、
水
(
みづ
)
に
浸
(
ひた
)
したら
嘸
(
さぞ
)
可
(
いゝ
)
心地
(
こゝち
)
であらうと思ふ
位
(
くらゐ
)
、
何
(
なん
)
の
渡
(
わた
)
りかけて
壊
(
こは
)
れたら
夫
(
それ
)
なりけり。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
端艇
(
たんてい
)
を
覆
(
くつが
)
へす
懼
(
おそれ
)
があるので
今
(
いま
)
しも
右舷
(
うげん
)
間近
(
まぢか
)
に
泳
(
およ
)
いで
來
(
き
)
た三四
尺
(
しやく
)
の
沙魚
(
ふか
)
、『
此奴
(
こいつ
)
を。』と
投込
(
なげこ
)
む
餌
(
え
)
の
浪
(
なみ
)
に
沈
(
しづ
)
むか
沈
(
しづ
)
まぬに、
私
(
わたくし
)
は『やツ。しまつた。』と
絶叫
(
ぜつけう
)
したよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
浴盤
(
よくばん
)
には
馬鈴薯
(
じやがたらいも
)
が
投込
(
なげこ
)
んであるような
始末
(
しまつ
)
、
代診
(
だいしん
)
、
会計
(
かいけい
)
、
洗濯女
(
せんたくおんな
)
は、
患者
(
かんじゃ
)
を
掠
(
かす
)
めて
何
(
なん
)
とも
思
(
おも
)
わぬ。
話
(
はなし
)
には
前
(
さき
)
の
院長
(
いんちょう
)
はまま
病院
(
びょういん
)
のアルコールを
密売
(
みつばい
)
し、
看護婦
(
かんごふ
)
、
婦人患者
(
ふじんかんじゃ
)
を
手当次第
(
てあたりしだい
)
妾
(
めかけ
)
としていたと
云
(
い
)
う。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
部屋
(
へや
)
も
欄干
(
らんかん
)
も
玉
(
たま
)
かと
思
(
おも
)
ふ
晃々
(
きら/\
)
と
輝
(
かゞや
)
きまして、
怪
(
あやし
)
いお
星樣
(
ほしさま
)
の
中
(
なか
)
へ
投込
(
なげこ
)
まれたのかと
思
(
おも
)
ひましたの。
仙人
(
せんにん
)
は
見
(
み
)
えません。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すると
船頭共
(
せんどうども
)
が、「
恁麽
(
こんな
)
惡僧
(
あくそう
)
が
乘
(
の
)
つて
居
(
ゐ
)
るから
龍神
(
りうじん
)
が
祟
(
たゝ
)
るのに
違
(
ちが
)
ひない、
疾
(
はや
)
く
海
(
うみ
)
の
中
(
なか
)
へ
投込
(
なげこ
)
んで、
此方人等
(
こちとら
)
は
助
(
たす
)
からう。」と
寄
(
よ
)
つて
集
(
たか
)
つて
文覺
(
もんがく
)
を
手籠
(
てごめ
)
にしようとする。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
用意
(
ようい
)
了
(
をは
)
れば
直
(
たゞ
)
ちに
走
(
はし
)
りて、
一本榎
(
いつぽんえのき
)
の
洞
(
うろ
)
より
數十條
(
すうじふでう
)
の
蛇
(
くちなは
)
を
捕
(
とら
)
へ
來
(
きた
)
り、
投込
(
なげこ
)
むと
同時
(
どうじ
)
に
目
(
め
)
の
緻密
(
こまか
)
なる
笊
(
ざる
)
を
蓋
(
おほ
)
ひ、
上
(
うへ
)
には
犇
(
ひし
)
と
大石
(
たいせき
)
を
置
(
お
)
き、
枯草
(
こさう
)
を
燻
(
ふす
)
べて、
下
(
した
)
より
爆※
(
ぱツ/\
)
と
火
(
ひ
)
を
焚
(
た
)
けば
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何
(
なん
)
ですかね、
島流
(
しまなが
)
しにでも
逢
(
あ
)
つて、
心
(
こゝろ
)
の
遣場
(
やりば
)
のなさに、
砂利
(
じやり
)
を
掴
(
つか
)
んで
海
(
うみ
)
へ
投込
(
なげこ
)
んででも
居
(
ゐ
)
るやうな、
心細
(
こゝろぼそ
)
い、
可哀
(
あはれ
)
な
風
(
ふう
)
に
見
(
み
)
えて、
其
(
それ
)
が
病院
(
びやうゐん
)
の
土塀
(
どべい
)
を
狙
(
ねら
)
つてるんですから、あゝ、
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だ。……
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あくる
朝
(
あさ
)
、
命
(
いのち
)
の
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
まうとすると、
釣瓶
(
つるべ
)
に
一杯
(
いつぱい
)
、
汚
(
きたな
)
い
獸
(
けもの
)
の
毛
(
け
)
が
浮
(
う
)
いて
上
(
あが
)
る……
三毛猫
(
みけねこ
)
の
死骸
(
しがい
)
が
投込
(
なげこ
)
んであつた。その
斷
(
ことわ
)
られたものの
口惜
(
くやし
)
まぎれの
惡戲
(
いたづら
)
だらうと
言
(
い
)
ふのである。——
朝
(
あさ
)
の
事
(
こと
)
で。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
大勝
(
だいかつ
)
の
臺所口
(
だいどころぐち
)
へのらりと
投込
(
なげこ
)
むなぞは
珍
(
めづら
)
しくなかつた。
夜釣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
投
常用漢字
小3
部首:⼿
7画
込
常用漢字
中学
部首:⾡
5画
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