電車でんしゃ)” の例文
「しかし、おじいさん、一人ひとりでゆかれますか。それが、心配しんぱいです。東京とうきょうは、電車でんしゃや、自動車じどうしゃとおったりしますから、それが心配しんぱいです。」
銅像と老人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
時計とけいも、まだ六時前です。電車でんしゃは、黒い割引わりびきふだをぶらさげて、さわやかなベルの音をひびかせながら走っていました。
水菓子屋の要吉 (新字新仮名) / 木内高音(著)
電車でんしゃって、こしろすと、ひとりごとをしました。そとくらくなって、ただまち燈火あかりほしのように、きらきらしているばかりです。
夕焼けがうすれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
りょうちゃんたちの遠足えんそくは、そうしたおかがあり、はやしがあり、ながれがあり、いけがある、そして電車でんしゃっていける、公園こうえんであったのです。
少年の日二景 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さよは、電車でんしゃ往来おうらいしているにぎやかなまちにきましたときに、そのあたりのさわがしさのために、よい音色ねいろきもらしてしまいました。
青い時計台 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まだ、はやはるさむよるのことでありました。そのばんも、だんだんふけて、もうまちをしめて、電車でんしゃっているひとすくなかったのです。
一銭銅貨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれは、うしろにこころをひかれながらも、おじといっしょに、電車でんしゃって、そこをらなければならなかったのであります。
考えこじき (新字新仮名) / 小川未明(著)
紳士しんしは、電車でんしゃると、うとうと居眠いねむりをしました。そして、ふとがつくと、していましたので、びっくりしてりました。
三つのお人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わしが、はじめて、東京とうきょうへきたとき、よるおそく電車でんしゃったことがある。あめくらばんで、そのくるまには、あまりひとっていなかった。
かたい大きな手 (新字新仮名) / 小川未明(著)
また、今日きょう電車でんしゃ停留場ていりゅうじょうへいって、新聞しんぶんらねばならないのです。おとうと昨夜ゆうべいぬいかけられたゆめおもしていました。
ある夜の星たちの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ほどなく、電車でんしゃがきたのでったけれど、停留場ていりゅうじょう見送みおくる、老人ろうじんかおが、いつまでもあたまのこりました。おりあしく、その電車でんしゃ満員まんいんでした。
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのうちに、電車でんしゃが、つぎのえきくと、支那しなは、ごほんをゆりちゃんにかえして、わらって、こちらをふりきながらりていきました。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
けると、人々ひとびとは、きれいなふうをして自動車じどうしゃったり、馬車ばしゃったり、また電車でんしゃったりして往来おうらいしていました。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
おとうとのほうのは、電車でんしゃとおみちかどって新聞しんぶんっているのです。二人ふたり子供こどもは、よくおかあさんのいうことをききます。
ある夜の星たちの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、電車でんしゃくたびにりるものは、活動かつどうかえりのものか、さかさけんできて、っぱらっているようなひとたちでありました。
夕焼けがうすれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
おばあさんは、二ほんのついているおおきな大根だいこんかかえて、ちょうど、あかはたを、監督かんとくっている電車でんしゃ交叉点こうさてんほうへとあるいていきました。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あさのうちは、電車でんしゃのつくたび、りするものがはげしいので、新聞しんぶんもよくれたが、正午しょうごちかくなると、うものが、あまりなかったのです。
かざぐるま (新字新仮名) / 小川未明(著)
二人ふたりは、いえかけました。そして、電車でんしゃりて、石段いしだんがり、さくらしたあるいて、動物園どうぶつえんほうへきかかりました。
町の真理 (新字新仮名) / 小川未明(著)
晩方ばんがたそらは、くもっていました。おりおり、おもしたように、高架線こうかせんうえ汽車きしゃや、電車でんしゃおとをたててはしってゆきました。
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あわれなおじいさんは、このとき、つえをついてがりました。そして、電車でんしゃからりるためていこうとしました。
一銭銅貨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まいりをすますと、あとこころをひかれながら、九だんさかりました。そして、まち停留場ていりゅうじょうへきて電車でんしゃをまっていました。
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
晩方ばんがたとしちゃんは、ラジオのおじさんのところへきました。そして、電車でんしゃのレールから、電気でんきったはなしをしました。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
電車でんしゃっている、ほかのひとたちが、二人ふたり子供こどもくらべてわらっていました。支那しなは、だんだんゆりちゃんのている絵本えほんをのぞきました。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
「きょう、電車でんしゃに、なにか故障こしょうでもなかったでしょうか。」と、たまらなくなって、おかあさんは駅員えきいんにたずねました。
夕焼けがうすれて (新字新仮名) / 小川未明(著)
二人ふたり電車でんしゃにのって、かいこをもらいにかけました。蚕糸試験所さんししけんじょもんのところには、きんボタンのついた洋服ようふくをきたおじいさんがこしかけていました。
正ちゃんとおかいこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
かえりにもう一あの人形にんぎょうられるとおもったのが、みちがちがって、ほかの場所ばしょから電車でんしゃにのったので、ついに、人形にんぎょうのあるみせまえとおらなかったのです。
花かごとたいこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
春風はるかぜく、あたたかなばんがたでした。おとうとは、S町エスまち露店ろてんへ、いっしょにいってくれというのでした。二人ふたりは、電車でんしゃって、でかけることになりました。
緑色の時計 (新字新仮名) / 小川未明(著)
晩方ばんがたでありました。両側りょうがわには、燈火ともしびのついたころあいです。電車でんしゃ停留場ていりゅうじょうには、たくさんひとっていました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのうち電車でんしゃが、自分じぶんたちのりるえきへついたので、ゆりちゃんは、おかあさんに、かれてりました。
金色のボタン (新字新仮名) / 小川未明(著)
けると、いい天気てんきでした。そして、あつくなりそうでした。しかし、おじいさんは、電車でんしゃにもらず、まちなか見物けんぶつして、上野うえのほうしてきたのです。
銅像と老人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、怪我人けがにんもできましたので、電車でんしゃ自動車じどうしゃ運転手うんてんしゅは、警察けいさつへいってしらべられることになりました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
勇吉ゆうきちは、なるほど、電車でんしゃり、またバスにったりして、いつしか、とおくまできたものだとおもいました。
雲のわくころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おかあさん、どこへゆくの?」と、よしちゃんは、もはやごほんどころではありません。それよりも、やはりおかあさんといっしょに、電車でんしゃにゆきたかったのです。
僕は兄さんだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
少年しょうねんは、さびしそうに、あたりをまわしました。あちらの電車でんしゃ停留場ていりゅうじょうほうも、一のように、ひとくろかげもなければ、ただ、レールが、ひかってみえるだけです。
街の幸福 (新字新仮名) / 小川未明(著)
なんで、わすれよう、つれていくうまは、ふみきりのところで、電車でんしゃにおどろいて、あばれました。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
自動車じどうしゃや、電車でんしゃとおっているひろとおりは、まだあつそうに、がてらしている、人間にんげん姿すがたちいさなありのように、そのあいだうごいているさまなどが想像そうぞうされたのでした。
北の少女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
午後ごごから、おおぜいで電車道でんしゃみちかけたのです。かれらは震動しんどうして、電車でんしゃ通過つうかするたびに、していっては、レールにめいめいの磁石じしゃくてていました。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それも、一人ひとりや、二人ふたりではだめだ。みちあるくもの、電車でんしゃるもの、めいめいが職場しょくばをもっている。
アパートで聞いた話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
電車でんしゃには、乗客じょうきゃくが、すずなりにつかまっているし、トラックは、おもそうなをいっぱいつんではしるし、自転車じてんしゃは、たがいに競争きょうそうするように、前後ぜんごにとんでいるのでした。
考えこじき (新字新仮名) / 小川未明(著)
いつしか、石段いしだんりて、電車でんしゃとおっているほうへまごついてゆきました。おじいさんのあたまなか
銅像と老人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
きよは、電車でんしゃりてから、ちいさないえのごちゃごちゃとたてこんだ、路次ろじはいっていきました。すると、くずさんのいえはじきわかったが、おもてまっていました。
雪の降った日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ゴーゴーという電車でんしゃおとのようなのや、プープーというらっぱののようなのや、ピーイ、ポポーというふえのようなのや、いてもいてもそのおとがいろいろであって
お面とりんご (新字新仮名) / 小川未明(著)
なに、たいして、あるかなくても、すぐやまたにのあるそばまで、いけるのだよ。バスと電車でんしゃりさえすれば、朝早あさはやかければ、らくにばんがたまでに、かえってこられるのだ。
雲のわくころ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「いくら、ひろくても、電車でんしゃや、自動車じどうしゃれば、はしからはしまで、ぞうさなくいけるのだよ。」
北の少女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そのまえまで、そんな老人ろうじんあるいていることにづかなかったのです。わたしはひくまいとおもって、全速力ぜんそくりょくわきほうへそれますと、そのとたんにやってきた電車でんしゃ衝突しょうとつしたのでした。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ゴウ、ガタン、ゴウ、ガタンといって、電車でんしゃはしっていました。ある停留所ていりゅうじょで、ちょっととまるとみすぼらしい、こしがったおじいさんが、つえをついて、電車でんしゃにのりました。
一銭銅貨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
電車でんしゃにのってからおじさんに、たばこをったみせで、舶来はくらい人形にんぎょうたことをはなすと
花かごとたいこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
しずかな、よるなどは、物音ものおとひとつこえず、まったくさびしい田舎いなかんでいましたひとが、停車場ていしゃばりると、あたりがあかるく、よるでも昼間ひるまのようであり、馬車ばしゃや、電車でんしゃや、自動車じどうしゃ
山へ帰りゆく父 (新字新仮名) / 小川未明(著)
小僧こぞうさんは、こんなにしてたおれていたけれど、ときどきおもしたように電車でんしゃのうなりおとおとずれてくるほかは、だれもそばへよってきて、ようすをたずねるものもありませんでした。
波荒くとも (新字新仮名) / 小川未明(著)
すでに、彼女かのじょは、いくつかの停留場ていりゅうじょう電車でんしゃにもろうとせずとおりすごしていました。
青い星の国へ (新字新仮名) / 小川未明(著)