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みし
ふりがな文庫
“
見知
(
みし
)” の例文
A
氏
(
し
)
は一
度
(
ど
)
R
国
(
こく
)
へ
行
(
ゆ
)
く
友人
(
ゆうじん
)
の
送別会席上
(
そうべつかいせきぜう
)
で
見知
(
みし
)
りになつたR
国人
(
こくじん
)
であつたので、
私
(
わたし
)
はいさゝか
心強
(
こゝろつよ
)
く
感
(
かん
)
じて、
導
(
みちび
)
かるゝまゝに
奥
(
おく
)
へ
通
(
とほ
)
つた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
そのほの
暗
(
ぐら
)
い
長屋門
(
ながやもん
)
をくぐって、
見知
(
みし
)
らぬ男がふたりいそいそとはいってくる。
羽織
(
はおり
)
はもめんらしいが
縞地
(
しまじ
)
か
無地
(
むじ
)
かもわからぬ。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「両国には相違ねえが、あの小屋からずっと離れた
亀沢町
(
かめざわちょう
)
の路地に若い男が、殺されているが、困ったことには
見知
(
みし
)
り
人
(
て
)
がねえ」
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
一度は村の
見知
(
みし
)
り
越
(
ご
)
しの若者の横顔を
張
(
は
)
り
見世
(
みせ
)
の前でちらと見た。一度は大高島の
渡船
(
とせん
)
の中で村の学務委員といっしょになった。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
おばあさんは、
見知
(
みし
)
らない
男
(
おとこ
)
の
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
て、この
人
(
ひと
)
はどこか
家
(
いえ
)
をまちがえてたずねてきたのではないかと
思
(
おも
)
いました。
月夜と眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
ひどく
弱
(
よわ
)
つて
居
(
い
)
るやうだなと
見知
(
みし
)
りの
臺屋
(
だいや
)
に
咎
(
とが
)
められしほど
成
(
なり
)
しが、
父親
(
ちゝおや
)
はお
辭氣
(
じぎ
)
の
鐵
(
てつ
)
とて
目上
(
めうへ
)
の
人
(
ひと
)
に
頭
(
つむり
)
をあげた
事
(
こと
)
なく
廓内
(
なか
)
の
旦那
(
だんな
)
は
言
(
い
)
はずともの
事
(
こと
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この
見知
(
みし
)
らない
小娘
(
こむすめ
)
を
頭
(
あたま
)
ごなしに
叱
(
しか
)
りつけてでも、
又
(
また
)
元
(
もと
)
の
通
(
とほ
)
り
窓
(
まど
)
の
戸
(
と
)
をしめさせたのに
相違
(
さうゐ
)
なかつたのである。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
家主
(
いへぬし
)
の
女主人
(
をんなあるじ
)
の
處
(
ところ
)
に
見知
(
みし
)
らぬ
人
(
ひと
)
が
來
(
き
)
さへすれば
其
(
そ
)
れも
苦
(
く
)
になる。
門
(
もん
)
の
呼鈴
(
よびりん
)
が
鳴
(
な
)
る
度
(
たび
)
に
惴々
(
びく/\
)
しては
顫上
(
ふるへあが
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そのお
婿
(
むこ
)
さんははじめから、
夜
(
よる
)
おそく
来
(
き
)
ては、
夜
(
よ
)
の
明
(
あ
)
けないうちに、いつ
帰
(
かえ
)
るともなく
帰
(
かえ
)
ってしまうので、お
姫
(
ひめ
)
さまのほかには、だれもその
顔
(
かお
)
を
見知
(
みし
)
ったものもありませんし
三輪の麻糸
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
朝
(
あさ
)
になって
野鴨達
(
のがもたち
)
は
起
(
お
)
きてみますと、
見知
(
みし
)
らない
者
(
もの
)
が
来
(
き
)
ているので
目
(
め
)
をみはりました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
音楽家は黙つて、
後方
(
うしろ
)
を振りかへつた。そこには五六人の客が居合はせたが、誰一人
見知
(
みし
)
り
越
(
こ
)
しの男は居なかつた。剽軽な男は椅子の上から、
身体
(
からだ
)
を
伸
(
のば
)
しざま、ホフマンに言つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
単
(
たん
)
にお
糸
(
いと
)
一人の
姿
(
すがた
)
のみならず、
往来
(
わうらい
)
で
摺
(
す
)
れちがつた
見知
(
みし
)
らぬ女の
姿
(
すがた
)
が、
島田
(
しまだ
)
の娘になつたり、
銀杏返
(
いてふがへし
)
の芸者になつたり、
又
(
また
)
は
丸髷
(
まるまげ
)
の
女房姿
(
にようばうすがた
)
になつたりして夢の中に
浮
(
うか
)
ぶ事さへあつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
拙者
(
せっしゃ
)
は
大坂城
(
おおさかじょう
)
に
質
(
ち
)
としておる
真田源次郎
(
さなだげんじろう
)
という
若輩者
(
じゃくはいもの
)
、どうかお
見知
(
みし
)
りおきを」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ヂュリ (獨語的に)
類無
(
たぐひな
)
いわが
戀
(
こひ
)
が、
類
(
たぐひ
)
ないわが
憎怨
(
にくしみ
)
から
生
(
うま
)
れるとは! とも
知
(
し
)
らで
早
(
はや
)
う
見知
(
みし
)
り、
然
(
さ
)
うと
知
(
し
)
った
時
(
とき
)
はもう
晩蒔
(
おそまき
)
! あさましい
因果
(
いんぐわ
)
な
戀
(
こひ
)
、
憎
(
にく
)
い
敵
(
かたき
)
をば
可愛
(
かはゆ
)
いと
思
(
おも
)
はにゃならぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
手の
先
(
さき
)
と
天窓
(
あたま
)
の
先
(
さき
)
を
揃
(
そろ
)
へ、
胴
(
どう
)
を
詰
(
つ
)
めて
閑雅
(
しとやか
)
に
辞儀
(
じぎ
)
をして、かね/″\お
招
(
まね
)
きに
預
(
あづ
)
かりました
半田屋
(
はんだや
)
の
長兵衛
(
ちやうべゑ
)
と
申
(
まう
)
す者で、
至
(
いた
)
つて
未熟
(
みじゆく
)
もの、
此後
(
こののち
)
ともお
見知
(
みし
)
り
置
(
お
)
かれて
御懇意
(
ごこんい
)
に願ひますと
云
(
い
)
ふと
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
見知
(
みし
)
り
越
(
ご
)
しの人なので、ミハイロが丁寧に
辞儀
(
じぎ
)
をすると
椋のミハイロ
(新字旧仮名)
/
ボレスワフ・プルス
(著)
戸
(
と
)
のすきまから、ランプの
光
(
ひかり
)
が
暗
(
くら
)
い
外
(
そと
)
へ
流
(
なが
)
れ
出
(
で
)
ました。そこには、まったく
見知
(
みし
)
らない
男
(
おとこ
)
が
立
(
た
)
っていた。
主人
(
しゅじん
)
は、
目
(
め
)
をみはりました。すると、その
男
(
おとこ
)
は
般若の面
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
家主
(
いえぬし
)
の
女主人
(
おんなあるじ
)
の
処
(
ところ
)
に
見知
(
みし
)
らぬ
人
(
ひと
)
が
来
(
き
)
さえすればそれも
苦
(
く
)
になる。
門
(
もん
)
の
呼鈴
(
よびりん
)
が
鳴
(
な
)
る
度
(
たび
)
に
惴々
(
びくびく
)
しては
顫上
(
ふるえあが
)
る。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
頬
(
ほお
)
のあたりが
肥
(
こ
)
えて、眼にはやさしい表情があった。けれど清三の心はもうそれがために動かされるほどその影がこくうつっておらなかった。ただ、
見知
(
みし
)
り
越
(
ご
)
しの女のように
挨拶
(
あいさつ
)
して通った。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
何
(
なん
)
の
玉
(
たま
)
の
輿
(
こし
)
までは
思
(
おも
)
ひがけませぬといふ、
嘘
(
うそ
)
をいふは
人
(
ひと
)
に
依
(
よ
)
る
始
(
はじ
)
めから
何
(
なに
)
も
見知
(
みし
)
つて
居
(
ゐ
)
るに
隱
(
かく
)
すは
野暮
(
やぼ
)
の
沙汰
(
さた
)
ではないか、
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つてやれ/\とあるに、あれ
其
(
その
)
やうなけしかけ
詞
(
ことば
)
はよして
下
(
くだ
)
され
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
野
(
の
)
のあけくれを
見知
(
みし
)
るほど
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
彼
(
かれ
)
は、なんの
気
(
き
)
なしに、
圃
(
たんぼ
)
の
中
(
なか
)
へはいってゆきますと、
見知
(
みし
)
らぬ
大
(
おお
)
きな
男
(
おとこ
)
が、すぐ
前
(
まえ
)
に
突
(
つ
)
っ
立
(
た
)
っていました。
死と話した人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それにドクトル、ハバトフ、またも
一人
(
ひとり
)
の
見知
(
みし
)
らぬブロンジンの
男
(
おとこ
)
、ずらりと
並
(
なら
)
んで
控
(
ひか
)
えている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それもあるならひなり
況
(
ま
)
してや
替
(
かは
)
りたる
雪
(
ゆき
)
と
墨
(
すみ
)
おろかなこと
雲
(
くも
)
と
泥
(
つち
)
ほど
懸隔
(
けんかく
)
のおびたゞしさ
如何
(
いか
)
に
有爲轉變
(
うゐてんぺん
)
の
世
(
よ
)
とはいへ
是
(
こ
)
れほどの
相違
(
さうゐ
)
誰
(
た
)
れが
何
(
なん
)
として
氣
(
き
)
のつくべき
心
(
こゝろ
)
の
鬼
(
おに
)
に
見知
(
みし
)
り
越
(
ご
)
しの
人目
(
ひとめ
)
厭
(
いと
)
はしく
態
(
わざ
)
と
横町
(
よこちやう
)
に
道
(
みち
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それにドクトル、ハヾトフ、
又
(
また
)
も
一人
(
ひとり
)
の
見知
(
みし
)
らぬブロンヂンの
男
(
をとこ
)
、ずらりと
並
(
なら
)
んで
控
(
ひか
)
へてゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
彼
(
かれ
)
は
足音
(
あしおと
)
を
聞
(
き
)
いて、ふと
顔
(
かお
)
を
上
(
あ
)
げると、やはり
見知
(
みし
)
りの
村
(
むら
)
の
女
(
おんな
)
でしたから
赤いガラスの宮殿
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
あ
)
のやうに
思
(
おぼ
)
しめして
御苦勞
(
ごくらう
)
なき
身
(
み
)
の
御苦勞
(
ごくらう
)
やら
我身
(
わがみ
)
新參
(
しんざん
)
の
勝手
(
かつて
)
も
知
(
し
)
らずお
手
(
て
)
もと
用
(
よう
)
のみ
勤
(
つと
)
めれば
出入
(
でいり
)
のお
人
(
ひと
)
多
(
おほ
)
くも
見知
(
みし
)
らず
想像
(
さうぞう
)
には
此人
(
このひと
)
かと
見
(
み
)
ゆるも
無
(
な
)
けれど
好
(
この
)
みは
人
(
ひと
)
の
心々
(
こゝろ/″\
)
何
(
なに
)
がお
氣
(
き
)
に
染
(
そみ
)
しやら
云
(
い
)
はで
思
(
おも
)
ふは
山吹
(
やまぶき
)
の
下
(
した
)
ゆく
水
(
みづ
)
のわき
返
(
かへ
)
りて
胸
(
むね
)
ぐるしさも
嘸
(
さぞ
)
なるべしお
愼
(
つゝし
)
み
深
(
ぶか
)
さは
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
レールは、また、このはちをよく
見知
(
みし
)
っていました。なぜなら、この
小
(
ちい
)
さい、
敏捷
(
びんしょう
)
な、すきとおるように
美
(
うつく
)
しい
翅
(
つばさ
)
を
持
(
も
)
ったはちが、つねに、この
近傍
(
きんぼう
)
の
花
(
はな
)
から、
花
(
はな
)
を
飛
(
と
)
びまわっていたからです。
雪くる前の高原の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこへ、
見知
(
みし
)
らぬ、
一人
(
ひとり
)
の
少年
(
しょうねん
)
がやってきました。
友だちどうし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
知
常用漢字
小2
部首:⽮
8画
“見知”で始まる語句
見知越
見知人
見知置
見知顔
見知らぬ紳士