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せうそく
ふりがな文庫
“
消息
(
せうそく
)” の例文
君
(
きみ
)
ばかりでない、
僕
(
ぼく
)
の
朋友
(
ほういう
)
の
中
(
うち
)
、
何人
(
なんぴと
)
も
未
(
いま
)
だ
此名
(
このな
)
が
如何
(
いか
)
に
僕
(
ぼく
)
の
心
(
こゝろ
)
に
深
(
ふか
)
い、
優
(
やさ
)
しい、
穩
(
おだや
)
かな
響
(
ひゞき
)
を
傳
(
つた
)
へるかの
消息
(
せうそく
)
を
知
(
し
)
らないのである。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
細君
(
さいくん
)
は
宗助
(
そうすけ
)
を
見
(
み
)
るや
否
(
いな
)
や、
例
(
れい
)
の
柔
(
やはら
)
かい
舌
(
した
)
で
慇懃
(
いんぎん
)
な
挨拶
(
あいさつ
)
を
述
(
の
)
べた
後
(
のち
)
、
此方
(
こつち
)
から
聞
(
き
)
かうと
思
(
おも
)
つて
來
(
き
)
た
安井
(
やすゐ
)
の
消息
(
せうそく
)
を、
却
(
かへ
)
つて
向
(
むか
)
ふから
尋
(
たづ
)
ねた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは君の服装の為か、空を濁らせた煙の為か、或は又僕自身も大地震に
悸
(
おび
)
えてゐた為か、その辺の
消息
(
せうそく
)
ははつきりしない。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これが
節分
(
せつぶん
)
の
晩
(
ばん
)
である。
大都會
(
だいとくわい
)
の
喧騷
(
けんさう
)
と
雜音
(
ざつおん
)
に、その
日
(
ひ
)
、その
日
(
ひ
)
の
紛
(
まぎ
)
るゝものは、いつか、
魔界
(
まかい
)
の
消息
(
せうそく
)
を
無視
(
むし
)
し、
鬼神
(
きじん
)
の
隱約
(
いんやく
)
を
忘却
(
ばうきやく
)
する。……
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
素人
(
しろうと
)
にしては
善
(
よ
)
く
画
(
か
)
きました、
其後
(
そのご
)
独逸
(
どいつ
)
へ行つて、今では
若松
(
わかまつ
)
の
製鉄所
(
せいてつじよ
)
とやらに
居
(
ゐ
)
ると聞いたが、
消息
(
せうそく
)
を
詳
(
つまびらか
)
にしません
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
或
(
あ
)
る一
學生
(
がくせい
)
は
横濱
(
よこはま
)
まで
行
(
ゆ
)
きましたが、
晩
(
ばん
)
に
成
(
な
)
つても
歸
(
かへ
)
りませんから、
心配
(
しんぱい
)
して
電報
(
でんぱう
)
もて
其
(
そ
)
の
消息
(
せうそく
)
を
問
(
と
)
ひ
合
(
あは
)
せました。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
それから五
年
(
ねん
)
の
星霜
(
せいさう
)
は
※去
(
すぎさ
)
つたが、
未
(
ま
)
だ
彼
(
かれ
)
の
消息
(
せうそく
)
は
少
(
すこ
)
しも
聞
(
きこ
)
えません、
其間
(
そのあひだ
)
、
私
(
わたくし
)
は
一日
(
いちにち
)
でも
彼
(
かれ
)
の
健康
(
けんこう
)
と、
彼
(
かれ
)
の
大事業
(
だいじげふ
)
の
成功
(
せいこう
)
とを
祈
(
いの
)
らぬ
時
(
とき
)
はないのです。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
此日
(
このひ
)
此地
(
このち
)
此有様
(
このありさま
)
永
(
なが
)
く
描写
(
べうしや
)
し
止
(
とゞ
)
まりて、
後年
(
こうねん
)
いかなる
大業
(
たいげふ
)
を
作
(
な
)
す
種子
(
たね
)
とやならん、
予
(
よ
)
は
集
(
つど
)
へる人を見て
一種
(
いつしゆ
)
頼
(
たの
)
もしき
心地
(
こゝち
)
も
発
(
おこ
)
りたり、
此一行
(
このいつかう
)
が
此後
(
こののち
)
の
消息
(
せうそく
)
、
社員
(
しやゐん
)
横川氏
(
よこかはし
)
が通信に
委
(
くは
)
しければ
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
士
(
し
)
たる者は
富貴
(
ふうき
)
一二五
消息
(
せうそく
)
の事ともに論ずべからず。只信義をもて重しとす。
伯氏
(
あに
)
宗右衛門
一旦
(
ひとたび
)
の
約
(
ちかひ
)
をおもんじ、むなしき
魂
(
たま
)
の百里を来るに
一二六
報
(
むくい
)
すとて、
一二七
日夜を
逐
(
お
)
うてここにくだりしなり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
それ
以來
(
いらい
)
、
片山
(
かたやま
)
の
消息
(
せうそく
)
は
知
(
し
)
れなくなつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
何
(
なん
)
の
消息
(
せうそく
)
もないらしかつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
同
(
おな
)
じ
人
(
ひと
)
ですら
其通
(
そのとほ
)
り、
況
(
いは
)
んや
曾
(
かつ
)
て
戀
(
こひ
)
の
力
(
ちから
)
に
觸
(
ふ
)
れたことのない
人
(
ひと
)
が
如何
(
どう
)
して
他人
(
たにん
)
の
戀
(
こひ
)
の
消息
(
せうそく
)
が
解
(
わか
)
らう、その
樂
(
たのしみ
)
が
解
(
わか
)
らう、
其苦
(
そのくるしみ
)
が
解
(
わか
)
らう?。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
坂井
(
さかゐ
)
と
云
(
い
)
ふよりも、
坂井
(
さかゐ
)
の
所謂
(
いはゆる
)
冒險者
(
アドヹンチユアラー
)
として
宗助
(
そうすけ
)
の
耳
(
みゝ
)
に
響
(
ひゞ
)
いた
其
(
その
)
弟
(
おとゝ
)
と、
其
(
その
)
弟
(
おとゝ
)
の
友達
(
ともだち
)
として
彼
(
かれ
)
の
胸
(
むね
)
を
騷
(
さわ
)
がした
安井
(
やすゐ
)
の
消息
(
せうそく
)
が
氣
(
き
)
にかゝつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
(
嫌
(
いや
)
ですことねえ、)と
何
(
なに
)
とも
着
(
つ
)
かぬことを
謂
(
い
)
つたのであるが、
其間
(
そのかん
)
の
消息
(
せうそく
)
自
(
おのづか
)
ら
神契
(
しんけい
)
默會
(
もくくわい
)
。
山の手小景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
こんな
消息
(
せうそく
)
に通じるには、おのれの
中
(
うち
)
にモリエルその人を感じてゐなければ
駄目
(
だめ
)
である。
其処
(
そこ
)
が自分には
難有
(
ありがた
)
い気がする。ロダンの手記なぞが尊いのも、かう云ふ所が多い故だ。
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
然
(
しか
)
るに
今日
(
こんにち
)
まで
幾度
(
いくたび
)
か
各國市府
(
かくこくしふ
)
の
日本公使館
(
につぽんこうしくわん
)
や
領事館
(
りやうじくわん
)
を
訪
(
おと
)
づれたが、一
度
(
ど
)
もそれと
覺
(
おぼ
)
しき
消息
(
せうそく
)
を
耳
(
みゝ
)
にせぬのは、
大佐
(
たいさ
)
は
其
(
その
)
行衞
(
ゆくゑ
)
を
晦
(
くら
)
ましたまゝ
未
(
ま
)
だ
世
(
よ
)
に
現
(
あら
)
はれて
來
(
こ
)
ぬ
何
(
なに
)
よりの
證據
(
しようこ
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
社の方でも
山田
(
やまだ
)
の
平生
(
へいぜい
)
の
消息
(
せうそく
)
を
審
(
つまびらか
)
にせんと
云
(
い
)
ふ
具合
(
ぐあひ
)
で、
此
(
こ
)
の
隙
(
すき
)
が
金港堂
(
きんこうどう
)
の
計
(
はかりごと
)
を
用
(
もちゐ
)
る所で、
山田
(
やまだ
)
も
亦
(
また
)
硯友社
(
けんいうしや
)
と
疎
(
そ
)
であつた
為
(
ため
)
に
金港堂
(
きんこうどう
)
へ心が動いたのです、
当時
(
たうじ
)
は
実
(
じつ
)
に
憤慨
(
ふんがい
)
したけれど
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
そこで
衆人
(
みんな
)
の
心持
(
こゝろもち
)
は、せめて
畫
(
ゑ
)
でなりと
志村
(
しむら
)
を
第
(
だい
)
一として、
岡本
(
をかもと
)
の
鼻柱
(
はなばしら
)
を
挫
(
くだ
)
いてやれといふ
積
(
つもり
)
であつた。
自分
(
じぶん
)
はよく
此
(
この
)
消息
(
せうそく
)
を
解
(
かい
)
して
居
(
ゐ
)
た。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
ふ
機會
(
きくわい
)
に、
佐伯
(
さへき
)
の
消息
(
せうそく
)
は
折々
(
をり/\
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
耳
(
みゝ
)
へ
洩
(
も
)
れる
事
(
こと
)
はあるが、
其外
(
そのほか
)
には、
全
(
まつた
)
く
何
(
なに
)
をして
暮
(
く
)
らしてゐるか、
互
(
たがひ
)
に
知
(
し
)
らないで
過
(
すご
)
す
月日
(
つきひ
)
が
多
(
おほ
)
かつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
少
(
すこ
)
しばかり、
女中
(
ぢよちう
)
に
心
(
こゝろ
)
づけも
出來
(
でき
)
ましたので、それとなく、お
米
(
よね
)
さんの
消息
(
せうそく
)
を
聞
(
き
)
きますと、
蔦屋
(
つたや
)
も
蔦龍館
(
てうりうくわん
)
と
成
(
な
)
つた
發展
(
はつてん
)
で、
持
(
もち
)
の
此
(
こ
)
の
女中
(
ぢよちう
)
などは、
京
(
きやう
)
の
津
(
つ
)
から
來
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
るのださうで
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
大佐
(
たいさ
)
の
令妹
(
れいまい
)
春枝夫人
(
はるえふじん
)
の
安否
(
あんぴ
)
——
其
(
その
)
良君
(
をつと
)
濱島武文
(
はまじまたけぶみ
)
の
消息
(
せうそく
)
——それより
前
(
さき
)
に
私
(
わたくし
)
から
語
(
かた
)
らねばならぬのは(
大佐
(
たいさ
)
は
屹度
(
きつと
)
死
(
し
)
んだと
思
(
おも
)
つて
居
(
を
)
るだらう)
※去
(
くわこ
)
三
年
(
ねん
)
の
間
(
あひだ
)
、
私
(
わたくし
)
と
共
(
とも
)
に
朝日島
(
あさひじま
)
の
月
(
つき
)
を
眺
(
なが
)
めて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
これは
彌六
(
やろく
)
といつて、
與吉
(
よきち
)
の
父翁
(
ちゝおや
)
が
年來
(
ねんらい
)
の
友達
(
ともだち
)
で、
孝行
(
かうかう
)
な
兒
(
こ
)
が
仕事
(
しごと
)
をしながら、
病人
(
びやうにん
)
を
案
(
あん
)
じて
居
(
ゐ
)
るのを
知
(
し
)
つて
居
(
ゐ
)
るから、
例
(
れい
)
として
毎日
(
まいにち
)
今時分
(
いまじぶん
)
通
(
とほ
)
りがかりに
其
(
その
)
消息
(
せうそく
)
を
傳
(
つた
)
へるのである。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“消息”の意味
《名詞》
消 息(しょうそく、歴史的仮名遣い:せうそく、せうそこ)
人や物事の事情・動静。また、それを伝えるもの。
(出典:Wiktionary)
消
常用漢字
小3
部首:⽔
10画
息
常用漢字
小3
部首:⼼
10画
“消息”で始まる語句
消息子
消息通
消息中
消息文