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出向
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でむ
ふりがな文庫
“
出向
(
でむ
)” の例文
已
(
や
)
むなくんば、
蒼
(
あを
)
い
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
と思つてゐたが、此天気では
夫
(
それ
)
も覚束なかつた。と云つて、平岡の
家
(
いへ
)
へ
出向
(
でむ
)
く気は始めから
無
(
な
)
かつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
もの
凄
(
すご
)
いと
言
(
い
)
つては、
濱野
(
はまの
)
さんが、
家内
(
かない
)
と
一所
(
いつしよ
)
に
何
(
なに
)
か
罐詰
(
くわんづめ
)
のものでもあるまいかと、
四谷通
(
よつやどほり
)
へ
夜
(
よ
)
に
入
(
はひ
)
つて
出向
(
でむ
)
いた
時
(
とき
)
だつた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
じつは、
殿
(
との
)
さまのご
使用
(
しよう
)
あそばされる
茶
(
ちゃ
)
わんを、
念
(
ねん
)
に
念
(
ねん
)
を
入
(
い
)
れて
造
(
つく
)
ってもらいたい。それがために
出向
(
でむ
)
いたのだ。
殿さまの茶わん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ちっとも
速
(
はや
)
く
返事
(
へんじ
)
が
聞
(
き
)
き
度
(
た
)
くて、
帳場格子
(
ちょうばこうし
)
と二
階
(
かい
)
の
間
(
あいだ
)
を、九十九
度
(
ど
)
も
通
(
かよ
)
った
挙句
(
あげく
)
、とうとう
辛抱
(
しんぼう
)
が
出来
(
でき
)
なくなったばっかりに、ここまで
出向
(
でむ
)
いて
来
(
き
)
た
始末
(
しまつ
)
さ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
と
仰
(
おほ
)
せられました。その
女官
(
じよかん
)
がさっそく
竹取
(
たけと
)
りの
翁
(
おきな
)
の
家
(
いへ
)
に
出向
(
でむ
)
いて
勅旨
(
ちよくし
)
を
述
(
の
)
べ、ぜひ
姫
(
ひめ
)
に
逢
(
あ
)
ひたいといふと、
翁
(
おきな
)
はかしこまつてそれを
姫
(
ひめ
)
にとりつぎました。ところが
姫
(
ひめ
)
は
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
▼ もっと見る
立
(
た
)
て
一寸
(
いつすん
)
の
猶豫
(
ゆうよ
)
もならぬとそれは/\
畫
(
ゑ
)
にもかゝれぬ
談
(
だん
)
じやうお
前
(
まへ
)
にも
料簡
(
れうけん
)
あることゝやうやうに
言延
(
いひの
)
べて
歸
(
かへ
)
ります
迄
(
まで
)
と
頼
(
たの
)
んでは
置
(
お
)
いたれどマアどうしたら
宜
(
よ
)
からうか
思案
(
しあん
)
して
見
(
み
)
てくだされと
小聲
(
こごゑ
)
ながらもおろ/\
涙
(
なみだ
)
お
案
(
あん
)
じなされますな
何
(
ど
)
うにかなります
今夜
(
こんや
)
は
大分
(
だいぶ
)
更
(
ふ
)
けましたから
明日
(
あした
)
早々
(
さう/\
)
出向
(
でむ
)
きまして
談合
(
はなしあ
)
ひを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
けれども
彼
(
かれ
)
は
自身
(
じしん
)
に
家主
(
やぬし
)
の
宅
(
たく
)
へ
出向
(
でむ
)
いてそれを
聞
(
き
)
き
糺
(
たゞ
)
す
勇氣
(
ゆうき
)
を
有
(
も
)
たなかつた。
間接
(
かんせつ
)
にそれを
御米
(
およね
)
に
問
(
と
)
ふことは
猶
(
なほ
)
出來
(
でき
)
なかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
六
月
(
ぐわつ
)
の
末
(
すゑ
)
であつた。
府下
(
ふか
)
澁谷
(
しぶや
)
邊
(
へん
)
に
或
(
ある
)
茶話會
(
さわくわい
)
があつて、
斯
(
こ
)
の
工學士
(
こうがくし
)
が
其
(
そ
)
の
席
(
せき
)
に
臨
(
のぞ
)
むのに、
私
(
わたし
)
は
誘
(
さそ
)
はれて
一日
(
あるひ
)
出向
(
でむ
)
いた。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
座敷
(
ざしき
)
よといわれれば、三
度
(
ど
)
に一
度
(
ど
)
は
出向
(
でむ
)
いて
行
(
い
)
って、
笑顔
(
えがお
)
のひとつも
見
(
み
)
せねばならず、そのたび
毎
(
ごと
)
に、ああいやだ、こんな
家業
(
かぎょう
)
はきょうは
止
(
よ
)
そうか、
明日
(
あす
)
やめようかと
思
(
おも
)
うものの、さて
未練
(
みれん
)
は
舞台
(
ぶたい
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
牛込
(
うしごめ
)
の
方
(
はう
)
へは、
隨分
(
ずゐぶん
)
しばらく
不沙汰
(
ぶさた
)
をして
居
(
ゐ
)
た。しばらくと
言
(
い
)
ふが
幾年
(
いくねん
)
かに
成
(
な
)
る。このあひだ、
水上
(
みなかみ
)
さんに
誘
(
さそ
)
はれて、
神樂坂
(
かぐらざか
)
の
川鐵
(
かはてつ
)
(
鳥屋
(
とりや
)
)へ、
晩御飯
(
ばんごはん
)
を
食
(
た
)
べに
出向
(
でむ
)
いた。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
時間勵行
(
じかんれいかう
)
。
水上
(
みなかみ
)
さんは
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
の
會社
(
くわいしや
)
からすぐに
出向
(
でむ
)
く。
元園町
(
もとぞのちやう
)
の
雪岱
(
せつたい
)
さんは
出
(
で
)
さきから
參會
(
さんくわい
)
と。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
人
(
ひと
)
ごみの
避難所
(
ひなんじよ
)
へすぐ
出向
(
でむ
)
いて、
荷物
(
にもつ
)
の
持
(
も
)
ち
運
(
はこ
)
びをがたり/\やつたが、いゝ
立
(
た
)
て
前
(
まへ
)
になる。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
とひよつこり、ひよこり、ひよつこりと
歩行
(
ある
)
き
出
(
だ
)
す……
案山子
(
かゝし
)
どもの
出向
(
でむ
)
くのが、
祠
(
ほこら
)
の
方
(
はう
)
へ、
雪枝
(
ゆきえ
)
の
来
(
き
)
た
路
(
みち
)
の
方角
(
はうがく
)
に
当
(
あた
)
る。
向
(
むか
)
ふを
指
(
さ
)
して
城
(
じやう
)
ヶ
沼
(
ぬま
)
へ
身投
(
みな
)
げに
行
(
ゆ
)
くのでは
無
(
な
)
いらしい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
短躯小身
(
たんくせうしん
)
なりと
雖
(
いへど
)
も、かうして
新聞
(
しんぶん
)
から
出向
(
でむ
)
く
上
(
うへ
)
は、
紋着
(
もんつき
)
と
袴
(
はかま
)
のたしなみはなくてなるまいが、
酔
(
よ
)
つ
払
(
ぱら
)
つた
年賀
(
ねんが
)
でなし、
風呂敷包
(
ふろしきつゝみ
)
で
背負
(
しよ
)
ひもならずと、……
友
(
とも
)
だちは
持
(
も
)
つべきもの
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
御懇情
(
ごこんじやう
)
はもとよりでございますが、あなたは
保勝会
(
ほしようくわい
)
を
代表
(
だいへう
)
なすつて、
湖
(
みづうみ
)
の
景勝
(
けいしよう
)
顕揚
(
けんよう
)
のために、
御尽力
(
ごじんりよく
)
をなすつたので、
私
(
わたし
)
が、
日日社
(
にちにちしや
)
より
旅費
(
りよひ
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
に
及
(
およ
)
んで、
遥々
(
はる/″\
)
と
出向
(
でむ
)
きましたのも
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
午飯
(
おひる
)
に、けんちんを
食
(
た
)
べて
吐
(
は
)
いた。——
夏
(
なつ
)
の
事
(
こと
)
だし、
先生
(
せんせい
)
の
令夫人
(
れいふじん
)
が
心配
(
しんぱい
)
をなすつて、お
實家方
(
さとかた
)
がお
醫師
(
いしや
)
だから、
玉章
(
ふみ
)
を
頂
(
いたゞ
)
いて
出向
(
でむ
)
くと、
診察
(
しんさつ
)
して、
打傾
(
うちかたむ
)
いて、
又
(
また
)
一封
(
いつぷう
)
の
返信
(
へんしよ
)
を
授
(
さづ
)
けられた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
またいつも
影
(
かげ
)
の
形
(
かたち
)
に
添
(
そ
)
ふやうな
小笠原氏
(
をがさはらし
)
のゐなかつたのは、
土地
(
とち
)
の
名物
(
めいぶつ
)
とて、
蕎麦切
(
そばきり
)
を
夕餉
(
ゆふげ
)
の
振舞
(
ふるまひ
)
に、その
用意
(
ようい
)
に
出向
(
でむ
)
いたので、
今頃
(
いまごろ
)
は、
手
(
て
)
を
貸
(
か
)
して
麺棒
(
めんぼう
)
に
腕
(
うで
)
まくりをしてゐやうも
知
(
し
)
れない。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
又
(
また
)
てく/\と
沼
(
ぬま
)
へ
出向
(
でむ
)
く、と
一刷
(
ひとは
)
け
刷
(
は
)
いた
霞
(
かすみ
)
の
上
(
うへ
)
へ、
遠山
(
とほやま
)
の
峰
(
みね
)
より
高
(
たか
)
く
引揚
(
ひきあ
)
げた、
四手
(
よつで
)
を
解
(
と
)
いて
沈
(
しづ
)
めたが、
何
(
ど
)
の
道
(
みち
)
持
(
も
)
つては
帰
(
かへ
)
られぬ
獲物
(
えもの
)
なれば、
断念
(
あきら
)
めて、
鯉
(
こひ
)
が
黄金
(
きん
)
で
鮒
(
ふな
)
が
銀
(
ぎん
)
でも、
一向
(
いつかう
)
に
気
(
き
)
に
留
(
と
)
めず
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“出向”の意味
《名詞》
出向(しゅっこう)
出向くこと。
企業の社員や国や地方公共団体の職員が命令により他の企業や団体に行って職務を行うこと。
(出典:Wiktionary)
“出向”の解説
出向(しゅっこう)は、日本の人事異動の一種であるが、組織の外に向かって行われる異動のこと。出向は同一組織内での就業場所あるいは職務内容の変更にとどまる配置転換(配転)とは異なる。
(出典:Wikipedia)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
“出”で始まる語句
出
出来
出入
出鱈目
出來
出会
出立
出逢
出掛
出雲