“不沙汰”の読み方と例文
読み方割合
ぶさた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不沙汰ぶさた見舞に来ていたろう。このばばあは、よそへ嫁附かたづいて今は産んだせがれにかかっているはず。忰というのも、煙管きせるかんざし、同じ事をぎょうとする。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
考えてみると四十日余りの不沙汰ぶさただ。開封かいほう東京とうけいといっては早くても二ヵ月余、もし天候にめぐまれなければ三月みつきは旅の空になる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
壽阿彌は怪我の話をして、其末には不沙汰ぶさた詫言わびことを繰り返してゐる。「怪我かた/″\」で疎遠に過したと云ふのである。此詫言に又今一つの詫言が重ねてある。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)