“手持不沙汰”の読み方と例文
読み方割合
てもちぶさた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうまがさ、わしべつうまめづらしうもないが、白痴殿ばかどの背後うしろかしこまつて手持不沙汰てもちぶさたぢやからいまいてかうとするとき椽側えんがはへひらりと
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私は手持不沙汰てもちぶさたを紛らすための意味だけに、そこの棕櫚しゅろの葉かげに咲いている熱帯生の蔓草つるくさの花をのぞいて指して見せたりした。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
いつになくいとい避けるような調子で言って、叔父が机にむかっていたので、お俊はまた何か機嫌をそこねたかと思った。手持不沙汰てもちぶさたに、勝手の方へ引返して行った。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)