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手持不沙汰
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てもちぶさた
其馬がさ、
私も
別に
馬は
珍らしうもないが、
白痴殿の
背後に
畏つて
手持不沙汰ぢやから
今引いて
行かうとする
時椽側へひらりと
出て
私は
手持不沙汰を紛らすための意味だけに、そこの
棕櫚の葉かげに咲いている熱帯生の
蔓草の花を
覗いて指して見せたりした。
例になく
厭い避けるような調子で言って、叔父が机に
対っていたので、お俊はまた何か機嫌を
損ねたかと思った。
手持不沙汰に、勝手の方へ引返して行った。
如何なる西洋嫌いも
口腹に攘夷の念はない、皆喜んで
之を
味うから、
爰に
手持不沙汰なるは日本から
脊負て来た用意の品物で、ホテルの廊下に
金行灯を
点けるにも及ばず
仕掛るに隱居は
兎角不機嫌故手持不沙汰に其日は
立歸りしが彦兵衞は
如才なき男なれば偖佐竹樣の
勝た所を
悦び
負た所を
嫌がるは何か
謂れ有るべしと思ひ
翌日は馬喰町の米屋へ
立寄小間物を
その馬がさ、私も別に馬は珍しゅうもないが、
白痴殿の
背後に
畏って
手持不沙汰じゃから今引いて行こうとする時縁側へひらりと出て
「まあさ、まあさ、姉さん。」と円輔は
手持不沙汰なのを
頻に
揉む。
手持不沙汰に、
後退にヒョイと立って、ぼんやりとして
襖がくれ