“川鐵”の読み方と例文
読み方割合
かはてつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
牛込(うしごめ)の方(はう)へは、隨分(ずゐぶん)しばらく不沙汰(ぶさた)をして居(ゐ)た。しばらくと言(い)ふが幾年(いくねん)かに成(な)る。このあひだ、水上(みなかみ)さんに誘(さそ)はれて、神樂坂(かぐらざか)の川鐵(かはてつ)(鳥屋(とりや))へ、晩御飯(ばんごはん)を食(た)べに出向(でむ)いた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
時(とき)に、川鐵(かはてつ)の向(むか)うあたりに、(水何(みづなに))とか言(い)つた天麩羅屋(てんぷらや)があつた。くどいやうだが、一人前(いちにんまへ)、なみで五錢(ごせん)。……横寺町(よこでらまち)で、お孃(ぢやう)さんの初(はつ)のお節句(せつく)の時(とき)、私(わたし)たちは此(これ)を御馳走(ごちそう)に成(な)つた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
が、吃驚(びつくり)するやうな大景氣(だいけいき)の川鐵(かはてつ)へ入(はひ)つて、たゝきの側(そば)の小座敷(こざしき)へ陣取(ぢんど)ると、細露地(ほそろぢ)の隅(すみ)から覗(のぞ)いて、臆病神(おくびやうがみ)が顯(あら)はれて、逃路(にげみち)を探(さが)せや探(さが)せやと、電燈(でんとう)の瞬(またゝ)くばかり、暗(くら)い指(ゆび)さしをするには弱(よわ)つた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)