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委
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くは
ふりがな文庫
“
委
(
くは
)” の例文
そしてその免かれた方法も、もうこれで
委
(
くは
)
しく説明致したのでございますから、わたくしはこのお話を早く切り上げようと存じます。
うづしほ
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
索搜
(
たづね
)
密々
(
こつそり
)
呼出
(
よびだ
)
し千太郎に小夜衣よりの
言傳
(
ことづて
)
を
委
(
くは
)
しく語りおいらんは明ても
暮
(
くれ
)
ても若旦那の事のみ云れて此頃は
泣
(
ない
)
てばつかり居らるゝを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
...
長谷川町
(
はせがはちやう
)
へ
梅廼屋
(
うめのや
)
といふ
待合
(
まちあひ
)
を出したのです」「へえーさうでございますか」それぢやア
梅廼屋
(
うめのや
)
のお
母
(
ふくろ
)
に聞けば
塩原
(
しほばら
)
の事は
委
(
くは
)
しく
分
(
わか
)
る。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其
(
その
)
方面の事情を
委
(
くは
)
しく聞きたい人は横浜市
元浜町
(
もとはまちやう
)
三丁目の
酢屋定七
(
すやさだしち
)
君の本店に問合されるが好い。氏は三箇月
毎
(
ごと
)
に日本へ往復して居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
それについては吉次郎も一々
委
(
くは
)
しく語らなかつたが、この話はかれが二十四五の頃で、浅草のある鰻屋にゐた時の出来事である。
魚妖
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
下部
(
かぶ
)
の
貝塚
(
かひづか
)
が、
普通
(
ふつう
)
ので、
其上
(
そのうへ
)
に
彌生式
(
やよひしき
)
の
貝塚
(
かひづか
)
が
重
(
かさ
)
なつて
居
(
ゐ
)
るとか、たしかそんな
事
(
こと
)
であつた。
今
(
いま
)
雜誌
(
ざつし
)
が
手元
(
てもと
)
に
無
(
な
)
いので
委
(
くは
)
しくは
記
(
しる
)
されぬ。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
潮田さんの秘書役をして居た松本英子と云ふ婦人記者が一々
委
(
くは
)
しく書きとめたものがある。今その二つ三つをこゝに載せる。
政治の破産者・田中正造
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
叔母
(
をば
)
は
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
さうに、
何故
(
なぜ
)
小六
(
ころく
)
の
世話
(
せわ
)
が
出來
(
でき
)
なくなつたかを、
女丈
(
をんなだけ
)
に、一
時間
(
じかん
)
も
掛
(
か
)
かつて
委
(
くは
)
しく
説明
(
せつめい
)
して
呉
(
く
)
れたさうである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
十二三歳の頃京都に松岡門人
津島恒之進
(
つしまつねのしん
)
、物産に
委
(
くは
)
しきことを知り、此の頃家君の京遊に従つて、始めて津島先生に
謁
(
えつ
)
し、草木の事を聞くこと一回。
僻見
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
B
僕
(
ぼく
)
は
政治上
(
せいぢじやう
)
の
事
(
こと
)
に
趣味
(
しゆみ
)
がないから
委
(
くは
)
しい
事
(
こと
)
は
知
(
し
)
らないが、
何
(
なん
)
でも
請願
(
せいぐわん
)
の
代
(
かは
)
りに、
多數
(
たすう
)
の
人民
(
じんみん
)
から
衆議院議長
(
しうぎゐんぎちやう
)
に
宛
(
あ
)
てゝ
葉書
(
はがき
)
を
出
(
だ
)
さうと
云
(
い
)
ふのださうな。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
ありますとも、しかし、あれは、はじめに出たしんを止めて、二度目に一本出た花の、頭のさきを、ちよぼつと摘んだのがよろしいと
委
(
くは
)
しくをしへていただいた。
春宵戯語
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
……
殺
(
ころ
)
して
死
(
し
)
なう、と
逆上
(
ぎやくじやう
)
するうち、
段々
(
だん/\
)
委
(
くは
)
しく
聞
(
き
)
きますと、
其
(
そ
)
の
婦
(
をんな
)
が、
不思議
(
ふしぎ
)
に
人
(
ひと
)
に
逢
(
あ
)
ふのを
嫌
(
きら
)
ふ。
妙
(
めう
)
に
姿
(
すがた
)
を
隱
(
かく
)
したがるのは、
此
(
こ
)
の、
私
(
われら
)
ばかりには
限
(
かぎ
)
らぬ
樣子
(
やうす
)
。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
軈
(
やが
)
て懷中から玉の大きい老眼鏡を取り出し、道臣の枕元に坐つて、
委
(
くは
)
しく昨日からの入費を説明した。
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
借
(
か
)
りしも
二度
(
にど
)
三度
(
さんど
)
車夫
(
しやふ
)
亦
(
また
)
道
(
みち
)
に
委
(
くは
)
しからずやあらん
未
(
いま
)
だ
此職
(
このしよく
)
に
馴
(
な
)
れざるにやあらん
同
(
おな
)
じ
道
(
みち
)
行返
(
ゆきかへ
)
りて
困
(
かう
)
じ
果
(
は
)
てもしたらんに
強
(
つよ
)
くいひても
辭
(
じ
)
しもせず
示
(
しめ
)
すが
儘
(
まゝ
)
の
道
(
みち
)
を
取
(
と
)
りぬ
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
丑松は少年の時代から感化を
享
(
う
)
けた自然のこと、土地の案内にも
委
(
くは
)
しいところからして、一々指差して語り聞かせる。蓮太郎は其話に耳を傾けて、熱心に眺め入つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
私は日本の事が気になつてならぬが、も少し
委
(
くは
)
しい通信を読んでから事を
極
(
き
)
めようと思ひ、持つて来た小さい座布団を
牀上
(
しやうじやう
)
に置き、うへに腰をおろして両足を牀上に延ばした。
南京虫日記
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
わたしはお前の事を
委
(
くは
)
しく考へて見た。そしてお前の為めに祈祷をした。そこでわたしの得た神のお告はかうだ。これまでのやうに暮してゐて、身を屈するが好いと云ふのである。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
己は妻君の機嫌の直つたのを見てきのふイワンの話した将来の計画を
委
(
くは
)
しく話し出した。立派な夜会を開いて、すぐつた客を招くと云ふ計画は細君の耳にも頗る快く聞き取られた。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
此
(
こ
)
の
梅屋敷
(
うめやしき
)
は文化九年の春より
菊塢
(
きくう
)
が開きしなり、百
花園
(
くわゑん
)
菊塢の
伝
(
でん
)
は
清風廬主人
(
せいふうろしゆじん
)
、さきに
国民之友
(
こくみんのとも
)
に
委
(
くは
)
しく
出
(
いだ
)
されたれば、
誰人
(
たれびと
)
も知りたらんが、
近頃
(
ちかごろ
)
一新聞
(
あるしんぶん
)
に
菊塢
(
きくう
)
は
無学
(
むがく
)
なりしゆゑ
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
火の起つたのは、武江年表に
暮六時
(
くれむつどき
)
としてあるが、此手紙には「夜五つ時分」としてある。火元は神田多町二丁目湯屋の二階である。これは二階と云ふだけが、手紙の方が年表より
委
(
くは
)
しい。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
『
恁
(
か
)
う云つてね、金田君は身上話を聞いて呉れたお礼だからと、僕が止めるのも聞かずに、
到頭
(
たうとう
)
三鞭酒
(
シヤンパンしゆ
)
を二本ばかり抜いた。
流石
(
さすが
)
西洋通だけあつて葡萄酒だの、三鞭酒なぞの名前は
委
(
くは
)
しいもんだ。』
一月一日
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
湯村は昨夜田住に話したことを
委
(
くは
)
しく説明した上
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
すると其方にも罪が掛るぞ有體に白状致せと有ければ願山は
仰天
(
ぎやうてん
)
して思ふ樣は斯まで
委
(
くは
)
しく知らるゝ上はとても
叶
(
かな
)
はぬ處と覺悟を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
あなたの現場を一目に見渡していらつしやる前で、わたくしはあなたに
委
(
くは
)
しいお話を致さうと思つて、こゝへ御案内いたしたのでございます。
うづしほ
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
それでは
塩原
(
しほばら
)
のことを
委
(
くは
)
しく知つてゐる人がありませうかと
云
(
い
)
つて聞いたところが、
無
(
な
)
いといふ。
何処
(
どこ
)
を
捜
(
さが
)
しても
分
(
わか
)
らない。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
自分は前に述べた通り
未
(
ま
)
だ
仏蘭西
(
フランス
)
の中流以上の家庭を
委
(
くは
)
しく観察する機会を得ないのを遺憾に思つて
居
(
を
)
ります。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
東鑑の十三に、
委
(
くは
)
しき縁起候とよ。いにしへは七堂伽藍、雲に聳え候が、今は唯麓の小家二三のみ。
逗子より
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
二度目には前より
委
(
くは
)
しく話した。己の調子は熱心であつた。己はイワンの親友として周旋して遣らなくてはならないと思つたからである。併し今度も主人は少しも感動する様子がない。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
今日
(
けふ
)
は
郡司大尉
(
ぐんじたいゐ
)
が
短艇遠征
(
たんていゑんせい
)
の
行
(
かう
)
を送るに、
兼
(
か
)
ねて
此壮図
(
このさうと
)
に
随行
(
ずゐかう
)
して
其景況
(
そのけいきやう
)
並
(
なら
)
びに
千島
(
ちしま
)
の
模様
(
もやう
)
を
委
(
くは
)
しく
探
(
さぐ
)
りて、
世間
(
せけん
)
に
報道
(
はうだう
)
せんとて
自
(
みづか
)
ら進みて、
雪浪萬重
(
せつらうばんちよう
)
の
北洋
(
ほくやう
)
を
職務
(
しよくむ
)
の
為
(
ため
)
にものともせぬ
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
併しセルギウスは商人に先づ身を起させて、その事柄を
委
(
くは
)
しく話せと命じた。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
N君も日本の事が心配で
溜
(
た
)
まらぬのでやはり朝食もせずに日本媼のところに来た途中なのであつた。N君の持つてゐるけふの朝刊新聞の記事を読むと、きのふの夕刊よりも
稍
(
やや
)
委
(
くは
)
しく出てゐる。
日本大地震
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
櫟津
(
いちひづ
)
は大和の
添上
(
そへかみ
)
郡だといふから、
櫟津
(
いちひづ
)
の
檜橋
(
ひばし
)
とつづけると、神田の
龍閑橋
(
りうかんばし
)
とか芝の
土橋
(
どばし
)
とかいふふうに方向まで示してゐるので、その土地に
委
(
くは
)
しくもないくせに、大和生れの娘の顏を見て
春宵戯語
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
令孃
(
ひめ
)
が
鎌倉
(
かまくら
)
ごもりの
噂
(
うはさ
)
、
聞
(
き
)
く
胸
(
むね
)
とヾろきて
敏
(
さとし
)
しばしは
呆
(
あき
)
れしが、
猶
(
なほ
)
甚之助
(
じんのすけ
)
に
委
(
くは
)
しく
問
(
と
)
へば、
相違
(
さうゐ
)
なき
物語
(
ものがたり
)
半
(
なかば
)
は
泣
(
な
)
きながらにて、
何卒
(
なにとぞ
)
お
廢
(
や
)
めに
成
(
な
)
る
樣
(
やう
)
な
工風
(
くふう
)
は
無
(
な
)
きかと
頼
(
たの
)
まれて、
扨
(
さて
)
も
何
(
なに
)
とせん
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
道子
(
みちこ
)
はその
辺
(
へん
)
の
蕎麦屋
(
そばや
)
に
誘
(
さそ
)
ひ、
委
(
くは
)
しくいろ/\の
事情
(
じじやう
)
をきいた。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
添
(
そへ
)
て差上申べしと云ければ後藤始め大いに悦び夫は何よりの幸ひ何分頼むと有りけるに八五郎は
後藤
(
ごとう
)
并
(
ならび
)
に夫婦の者の
素性
(
すじやう
)
を
委
(
くは
)
しく書状に
認
(
したゝ
)
め是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此日
(
このひ
)
此地
(
このち
)
此有様
(
このありさま
)
永
(
なが
)
く
描写
(
べうしや
)
し
止
(
とゞ
)
まりて、
後年
(
こうねん
)
いかなる
大業
(
たいげふ
)
を
作
(
な
)
す
種子
(
たね
)
とやならん、
予
(
よ
)
は
集
(
つど
)
へる人を見て
一種
(
いつしゆ
)
頼
(
たの
)
もしき
心地
(
こゝち
)
も
発
(
おこ
)
りたり、
此一行
(
このいつかう
)
が
此後
(
こののち
)
の
消息
(
せうそく
)
、
社員
(
しやゐん
)
横川氏
(
よこかはし
)
が通信に
委
(
くは
)
しければ
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
初めはわたくしは気が変になつてゐて、
委
(
くは
)
しく周囲の様子を観察することが出来なかつたのでございます。初めは只気味の悪い偉大な全体の印象が意識に登つた丈であつたのでございます。
うづしほ
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
... そりやア
何
(
なん
)
とも
云
(
い
)
へない
凄
(
すご
)
い
怪談
(
くわいだん
)
がある」「へー、それはどう
云
(
い
)
ふ
筋
(
すぢ
)
です」「
委
(
くは
)
しい事は知らないが、
何
(
なん
)
でも
其
(
そ
)
の
初代
(
しよだい
)
の
多助
(
たすけ
)
といふ人は
上州
(
じやうしう
)
の
方
(
はう
)
から出て
来
(
き
)
た人で、同じ
国者
(
くにもの
)
が
多助
(
たすけ
)
を
便
(
たよ
)
つて
来
(
き
)
て、 ...
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
……それへおれの病を君から
委
(
くは
)
しく書いてやつて呉れ。まだ
容態
(
ようだい
)
をくはしく書いてやらうとしてゐて書いてやらないから。……身のおきどころがない。……坐つてゐても玉のやうな汗が額から出る。
島木赤彦臨終記
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
己は腹の立つのを我慢して、チモフエイの言つた事を
委
(
くは
)
しく話して聞かせた。併しイワンが己の声の調子で己が侮辱せられたやうに感じてゐると云ふ事だけは察するやうに努めて
饒舌
(
しやべ
)
つたのである。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
フイイレンチエ
行
(
ゆき
)
の汽車の時間が迫つたから
委
(
くは
)
しく書く余裕が無い。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
云ふもまた
可笑
(
をか
)
し
終
(
つひ
)
に我輩問ひて此地の
流行唄
(
はやりうた
)
に及びしに彼また
委
(
くは
)
しく答へて木曾と美濃と音調の
差
(
たがひ
)
あることを論じ名古屋はまた異なりと例證に唄ひ分けて聞す其聲
亮々
(
りやう/\
)
として岩走る水梢を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
委
常用漢字
小3
部首:⼥
8画
“委”を含む語句
委曲
委細
委敷
委員
委託
委蛇
源委
委曲詳細
委任
委積
委員会
委嘱
心委
委托
委細承知
出委
委陀
委却
市内衛生会委員
赤露非常委員会
...