“牀上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうじょう60.0%
しやうじやう40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうして娘は口を細め、ほおをふくらめて、紙幣で折った鶴をぷうと吹いた。鶴は虚空に舞い上ったが、たちま牀上しょうじょうに落ちた。
紙幣鶴 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
独り居室にいるときでも、夜、牀上しょうじょうに横になったときでも、ふとこの屈辱の思いがきざしてくると、たちまちカーッと、焼鏝やきごてをあてられるような熱いうずくものが全身をけめぐる。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
部屋は綺麗に調へてあつたので私は牀上しやうじやうに新聞紙と座布団とを敷き尻をぺたりとおろした。それから二たび新聞の日本震災記事を読むに、これは容易ならぬことである。
日本大地震 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
私は日本の事が気になつてならぬが、も少しくはしい通信を読んでから事をめようと思ひ、持つて来た小さい座布団を牀上しやうじやうに置き、うへに腰をおろして両足を牀上に延ばした。
南京虫日記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)