“牀几”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうぎ94.1%
しようぎ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの華美はなやかだった部屋だというのか。熊の毛皮を打ち掛けた黒檀こくたん牀几しょうぎはどこへ行った。夜昼絶えず燃えていた銀の香炉もないではないか。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
家康は牀几しょうぎに倚って諸大名の祝儀を受けていたが、忠直卿が着到すると、わざわざ牀几を離れ、手を取って引き寄せながら
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
宮は牀几しようぎりて、なかばは聴き、半は思ひつつ、ひざに散来るはなびらを拾ひては、おのれの唇に代へてしきり咬砕かみくだきぬ。うぐひすの声の絶間を流の音はむせびて止まず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
宮は母親と連立ちて入来いりきたりぬ。彼等は橋を渡りて、船板の牀几しようぎを据ゑたるもとを指してゆるく歩めり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)