“しょうぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
床几59.6%
将棋13.3%
娼妓10.8%
牀几4.8%
将棊3.9%
象棋2.1%
牀机1.2%
象戯0.9%
床机0.6%
0.6%
将几0.3%
将碁0.3%
小技0.3%
床木0.3%
彰義0.3%
昭義0.3%
牀床0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二軒茶屋の床几しょうぎへ茶代を置いて、こういいながら、あわてて、後を追ってきた手代てだいふうの男と、そして、三十がらみの商家の御寮人ごりょうにん
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ああそうか。あすこはすずしいからな。将棋しょうぎをさしたり、ひるねをしたりするのにはいいだろう。」と、おとうさんはわらわれました。
おさらい帳 (新字新仮名) / 小川未明(著)
身は一けん独立のごとくして、心は娼妓しょうぎよりもなお独立なく他人に依頼し、しかも他人の愛憎あいぞうによりその日を送れるものが多々たたありはせぬか。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
家康は牀几しょうぎに倚って諸大名の祝儀を受けていたが、忠直卿が着到すると、わざわざ牀几を離れ、手を取って引き寄せながら
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
服装いでたちは、将棊しょうぎこまを大形に散らしたる紺縮みの浴衣ゆかたに、唐繻子とうじゅす繻珍しゅちんの昼夜帯をばゆるく引っ掛けに結びて、空色縮緬ちりめん蹴出けだしを微露ほのめかし、素足に吾妻下駄あずまげた
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
或る時象棋しょうぎをさしていて、ふと曲淵まがりふち正左衛門の事を言いだしたが、この人は二百年前にいた人であった。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
しかるに近年稲扱きを製す。その形は狭き牀机しょうぎの如く、竹の大釘おおくぎ数十を植ゑ、少しくマングハ(馬歯把)に似たり。穂を引掛けて引くに、其力は扱竹こきだけに十倍す。故に孀婆業を失ふ。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
猴の黠智かっち驚くべし、ある説に猟人もちくつを備うるに猴その人の真似して黐を身に塗り履を穿きて捕わると、ムキアヌスは猴よく蝋製のこまを識別し習うて象戯しょうぎをさすといった。
刑場は竹矢来を結廻ゆいめぐらし、その中に五十本の磔柱を立て並べ、柱の前三尺余り隔てて、たきぎを山の如く積み、見張の役人それぞれ床机しょうぎによって時刻を待ちます。
十字架観音 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
そして、間もなく足の短いしょうぎをもって来て下に置き、山をそれに坐らしたが、また入っていって一つの足の短いつくえを持って来た。それはいかにも急がしそうにいったりきたりするのであった。
阿繊 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
そこで小山はほどよき位置を取って、将几しょうぎを置き自分には頓着とんちゃくなく、熱心に描き始めた。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
『なるほど、将几しょうぎができたね。』
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
将碁しょうぎ倒しになって気絶していた一行の中で、最先まっさきに桂田博士が正気に返ってムクムクと起き上った。半ば身を立てて四辺あたりを見ると実に何ともいわれない悲惨な有様だ。
月世界跋渉記 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
人もどれほど「王佐棟梁おうさとうりょう」の才であっても、これを利用もせず懶惰らんだに日を送れば、小技しょうぎ小能しょうのうなるいわゆる「斗筲とそうひと」で正直につとめる者に比して、一人前と称しがたく
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
三人いっしょに、床木しょうぎをけって立ちあがりました。
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
勘次郎は老いたる母と若い妻と幼い娘とを知己しるべのかたにあずけて、自分は上野の彰義しょうぎ隊にせ加わった。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
昭義しょうぎの地方に旅寝して、ある夜ある駅に泊まって、まさに足をすすごうとしているところへ、淄青しせいちょうという役人が数十人の供を連れて、おなじ旅舎へ乗り込んで来た。
小伝馬町の、現今いま電車の交叉点こうさてんになっている四辻に、夕方になると桜湯の店が赤い毛布ケットをかけた牀床しょうぎをだした。麦湯、甘酒、香煎こうせん、なんでもある。