トップ
>
将棊
>
しょうぎ
ふりがな文庫
“
将棊
(
しょうぎ
)” の例文
旧字:
將棊
「まア、食べてからにしようよ。何も僕は君の云うことは間違っていると云うんじゃないのだから。——君は
将棊
(
しょうぎ
)
を知ってますか。」
旅愁
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
服装
(
いでたち
)
は、
将棊
(
しょうぎ
)
の
駒
(
こま
)
を大形に散らしたる紺縮みの
浴衣
(
ゆかた
)
に、
唐繻子
(
とうじゅす
)
と
繻珍
(
しゅちん
)
の昼夜帯をばゆるく引っ掛けに結びて、空色
縮緬
(
ちりめん
)
の
蹴出
(
けだ
)
しを
微露
(
ほのめか
)
し、素足に
吾妻下駄
(
あずまげた
)
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そこへもし大西洋の彼方から、あのカラタール氏が爆弾のように飛込んで来ようものなら、彼等巨頭連の存在は一たまりもなく
将棊
(
しょうぎ
)
倒しにされてしまうのだ。
臨時急行列車の紛失
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
叔母は笑って取り合ってくれません、そのうちに
燈火
(
あかり
)
が
点
(
つ
)
く、従兄弟と
挾
(
はさ
)
み
将棊
(
しょうぎ
)
をやるなどするうちにいつか紛れてしまいましたが、次の日は下男に送られすぐ家に帰りました。
女難
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
北には小窓の頭が四、五十米もあろうと思われる
将棊
(
しょうぎ
)
の駒を幾つか横に並べ、それを真二つに
截
(
た
)
ち割ったような背面を谷の向う側に見せて、凄まじい赭色の大峭壁を懸け
列
(
つら
)
ねている。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
▼ もっと見る
玉突は知らぬし、
囲碁
(
いご
)
も
将棊
(
しょうぎ
)
も何も知らぬ。芝居は此頃何かの行掛り上から少し見た事は見たが、自然と頭の下るような心持で見られる芝居は一つも無かった。面白いとは
勿論
(
もちろん
)
思わぬ。
文士の生活:夏目漱石氏-収入-衣食住-娯楽-趣味-愛憎-日常生活-執筆の前後
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
店のあきないを仕舞って緋の
毛氈
(
もうせん
)
を敷き詰め、そこに町の年寄連が集って羽織袴で冗談を言いながら
将棊
(
しょうぎ
)
をさしている。やがて聞えて来る太鼓の音と
神輿
(
みこし
)
を担ぐ若い衆の挙げるかけ声。
巴里祭
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
将棊
(
しょうぎ
)
、さては各種の
賭博
(
とばく
)
に至るまで、
迚
(
とて
)
もここには書き切れない程の、遊戯という遊戯は一つ残らず、娯楽百科全書という様な本まで買込んで、探し廻っては試みたのですが、職業同様
屋根裏の散歩者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
では何をするかと言えば、K君やS君に来て
貰
(
もら
)
ってトランプや
将棊
(
しょうぎ
)
に
閑
(
ひま
)
をつぶしたり、組み立て
細工
(
ざいく
)
の
木枕
(
きまくら
)
をして(これはここの名産です。)昼寝をしたりするだけです。五六日前の午後のことです。
手紙
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
碁
(
ご
)
将棊
(
しょうぎ
)
同様慰み半分に発明し発見し得るだろうか。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
立花さん、これが
貴下
(
あなた
)
の
望
(
のぞみ
)
じゃないの、天下晴れて私とこの四阿で、あの時分九時半から毎晩のように遊びましたね。その通りにこうやって
将棊
(
しょうぎ
)
を一度さそうというのが。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
矢藤老人——ああ、年を取った伊作翁は、小浜屋が流転の前後——もともと世功を積んだ苦労人で、万事じょさいのない処で、
将棊
(
しょうぎ
)
は素人の二段の腕を持ち、碁は実際初段うてた。
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
床店
(
とこみせ
)
の
筋向
(
すじむこ
)
うが、やはりその
荒物店
(
あらものみせ
)
であります
処
(
ところ
)
、
戸外
(
おもて
)
へは水を打って、
軒
(
のき
)
の
提灯
(
ちょうちん
)
にはまだ火を
点
(
とも
)
さぬ、
溝石
(
みぞいし
)
から往来へ
縁台
(
えんだい
)
を
跨
(
また
)
がせて、
差向
(
さしむか
)
いに
将棊
(
しょうぎ
)
を
行
(
や
)
っています。
端
(
はし
)
の
歩
(
ふ
)
が
附木
(
つけぎ
)
、お
定
(
さだま
)
りの奴で。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
将
常用漢字
小6
部首:⼨
10画
棊
漢検1級
部首:⽊
12画
“将棊”で始まる語句
将棊倒
将棊盤
将棊所
将棊駒