“溝石”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どぶいし50.0%
みぞいし50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私なんぞ、まったく、この身体からだ溝石どぶいしにして、這面しゃつらへ、一鑿ひとのみ、目鼻も口も、削りかけの地蔵にして、その六地蔵の下座の端へ、もう一個ひとつ、真桑瓜を横噛よこかじりにした処を、さらしものにされていのです。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
菊花の土間へ以上七人、軒、溝石どぶいしへ立流れて、なお四人ばかり。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
溝石みぞいしうへに、眞個ほんとうに、うつくしいかたでおきなすつたやうに、容子ようすよく、ちやんとつかつてましたよ。」
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
床店とこみせ筋向すじむこうが、やはりその荒物店あらものみせでありますところ戸外おもてへは水を打って、のき提灯ちょうちんにはまだ火をともさぬ、溝石みぞいしから往来へ縁台えんだいまたがせて、差向さしむかいに将棊しょうぎっています。はし附木つけぎ、おさだまりの奴で。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)