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『紙幣鶴』
ふりがな文庫
『
紙幣鶴
(
しへいずる
)
』
ある晩カフェに行くと、一隅の卓に倚ったひとりの娘が、墺太利の千円紙幣でしきりに鶴を折っている。ひとりの娘というても、僕は二度三度その娘と話したことがあった。僕の友と一しょに夕餐をしたこともあった。世の人々は、この娘の素性などをいろいろ穿鑿せ …
著者
斎藤茂吉
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「改造」1925(大正14)年6月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約2分(500文字/分)
朗読目安時間
約2分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
夕餐
(
ゆうさん
)
倚
(
よ
)
勿体
(
もったい
)
小癪
(
こしゃく
)
忽
(
たちま
)
旨
(
うま
)
牀上
(
しょうじょう
)
穿鑿
(
せんさく
)
頬
(
ほお
)