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味噌汁
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みそしる
ふりがな文庫
“
味噌汁
(
みそしる
)” の例文
「今朝の
味噌汁
(
みそしる
)
が惡うございました。飯にも香の物にも
仔細
(
しさい
)
はなかつた樣子で、味噌汁を食はないものは何ともございませんが——」
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
塩加減で食べてもうまく、そば出し汁程度の
出汁
(
だし
)
、あるいは
味噌汁
(
みそしる
)
をかけて食べるのもよい。これに納豆を加えると、さらにうまい。
夜寒に火を囲んで懐しい雑炊
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
其處
(
そこ
)
へ
古
(
ふる
)
ちよツけた
能代
(
のしろ
)
の
膳
(
ぜん
)
。
碗
(
わん
)
の
塗
(
ぬり
)
も
嬰兒
(
あかんぼ
)
が
嘗
(
な
)
め
剥
(
は
)
がしたか、と
汚
(
きたな
)
らしいが、さすがに
味噌汁
(
みそしる
)
の
香
(
か
)
が、
芬
(
ぷん
)
とすき
腹
(
はら
)
をそゝつて
香
(
にほ
)
ふ。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
切
(
き
)
り
烏賊
(
いか
)
、
椎茸
(
しいたけ
)
、
牛蒡
(
ごぼう
)
、凍り豆腐ぐらいを
煮〆
(
にしめ
)
にしてお
平
(
ひら
)
に盛るぐらいのもの。別に
山独活
(
やまうど
)
のぬた。それに山家らしい
干瓢
(
かんぴょう
)
の
味噌汁
(
みそしる
)
。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
勝治の言葉を信じかねて、食事の時、母がうっかり、「本当?」と口を滑らせたばかりに、ざぶりと
味噌汁
(
みそしる
)
を頭から浴びせられた。
花火
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
煮たのも来る。
舞茸
(
まいたけ
)
の
味噌汁
(
みそしる
)
が来る。焚き立ての
熱飯
(
あつめし
)
に、此山水の
珍味
(
ちんみ
)
を
添
(
そ
)
えて、関翁以下当年五歳の鶴子まで、
健啖
(
けんたん
)
思わず
数碗
(
すうわん
)
を
重
(
かさ
)
ねる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
私の大好きな
小蕪
(
こかぶ
)
の実の
味噌汁
(
みそしる
)
は、
先
(
せん
)
のうち自家でお前がこしらえたほど味は良くなかったけれど久しぶりに女気がそこらに立ち迷うていて
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
「
泣
(
な
)
かさねえでよきことも
連
(
つ
)
れでつてくろうな」といふおつぎの
聲
(
こゑ
)
が
追
(
お
)
ひ
掛
(
か
)
けるのであつた。
僅
(
わづか
)
な
鰌
(
どぜう
)
は
味噌汁
(
みそしる
)
へ
入
(
い
)
れて
箸
(
はし
)
で
骨
(
ほね
)
を
扱
(
しご
)
いて
與吉
(
よきち
)
へやつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
茶の間へ行くと、もう、夕食の
膳
(
ぜん
)
が出ている。薄い
味噌汁
(
みそしる
)
と、
塩昆布
(
しおこんぶ
)
に麦飯を女中と差し向いで食べると、あとは卵を破って黄身をぐっと飲んでおく。
晩菊
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
釜を
瓦斯
(
ガス
)
にかけ、
味噌汁
(
みそしる
)
をこしらえて、表に出た。唐人川の水が暗い空をうつし、
泥溝
(
どぶ
)
のように淀んで流れている。
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
日本人のコックさんが、広島弁丸出しの
奥
(
おく
)
さんと
一緒
(
いっしょ
)
に、すぐ、久し
振
(
ぶ
)
りの
味噌汁
(
みそしる
)
で、昼飯をくわしてくれました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
めし屋ののれんの中からは、
味噌汁
(
みそしる
)
やご
飯
(
はん
)
の
香
(
かお
)
りがうえきった清造の
鼻先
(
はなさき
)
に、しみつくようににおってきました。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
この
侘
(
わ
)
びしい空の下へ
濡
(
ぬ
)
れに出る宗助に取って、力になるものは、暖かい
味噌汁
(
みそしる
)
と暖かい飯よりほかになかった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
教授はそれを好機としてぜひとも一度は日本式の旅館へ泊ってみたいと申し出られ、自分ひとりでその夜を
蒲団
(
ふとん
)
の上に
寝
(
い
)
ね、
味噌汁
(
みそしる
)
で朝食をとられました。
アインシュタイン教授をわが国に迎えて
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
都ホテルや京都ホテルで
嗅
(
か
)
いだ男のポマードの
匂
(
にお
)
いよりも、野暮天で
糞真面目
(
くそまじめ
)
ゆえ「お寺さん」で通っている
醜男
(
ぶおとこ
)
の寺田に作ってやる
味噌汁
(
みそしる
)
の匂いの方が
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
物を食うにも
鮭
(
さけ
)
でも
鰌
(
どじょう
)
でもよい、
沢庵
(
たくあん
)
でも
菜葉
(
なっぱ
)
でもよく、また
味噌汁
(
みそしる
)
の実にしても
芋
(
いも
)
でも大根でもよい。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
父も母も
宵寝
(
よいね
)
の早起きだったのて、台所ではもう
焚
(
た
)
きたての飯の匂いがしており、七輪にかかった
鍋
(
なべ
)
の
蓋
(
ふた
)
の
隙間
(
すきま
)
から、懐かしい
味噌汁
(
みそしる
)
の甘い煙も
噴
(
ふ
)
き出していた。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
毎朝起きるときまりきった
味噌汁
(
みそしる
)
をぶっかけた飯を食ってセオドライトやポールをかついで出かける。
花物語
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
名ばかりの
味噌汁
(
みそしる
)
と
沢庵
(
たくあん
)
のしっぽのお菜を栄三郎が、あんまりうまそうに口へ運ばなかったからと言って、例によって、お艶がまず、待っていたように火ぶたを切ったのだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
味噌汁
(
みそしる
)
のことをおみおつけ、
風呂
(
ふろ
)
のことをおぶう、
香
(
かう
)
のもののことをおしんこ。‥‥
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
珍しい名前も有るものと思っていると、
佐渡島
(
さどがしま
)
でも
蕎麦切
(
そばきり
)
を
味噌汁
(
みそしる
)
に入れたのを、やはりソバドヂョウと謂うそうであった。その形
泥鰌
(
どじょう
)
に似たる
為
(
ため
)
なるべしと『佐渡方言集』にはある。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
満ち足りた眠りから
醒
(
さ
)
めた、快い
翌
(
あく
)
る日の朝は、日本人の私が慣れない肉やパンのお付き合いではお
辛
(
つら
)
いでしょうと、特別に私のために米の飯を炊いてくれ、
味噌汁
(
みそしる
)
も
拵
(
こしら
)
えてくれました。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
病人たちは、
尻
(
しり
)
が裂けたり、袖のちぎれかけた柿色の囚衣を着てノロノロと歩いた。而してこういう差別は三度三度の食事にさえ見られた。
味噌汁
(
みそしる
)
は食器の半分しかなく飯も思いなしか少なかった。
癩
(新字新仮名)
/
島木健作
(著)
へえ天国に入れてもらいます……ばか……おやじが
博奕打
(
ばくちうち
)
の酒喰らいで、お袋の腹の中が
梅毒
(
かさ
)
腐れで……俺の眼を見てくれ……
沢庵
(
たくあん
)
と
味噌汁
(
みそしる
)
だけで育ち上った人間……が僣越ならけだものでもいい。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
味噌汁
(
みそしる
)
の身に入れてあった小芋と、煮付けの
蓮根
(
れんこん
)
が
殊
(
こと
)
に美味であったこと、などを覚えているのであるが、義兄の姉に当るその家の女主人が、今では未亡人になっていて、気軽な身分でもあるせいか
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
彼はいつも和服——特に
浴衣
(
ゆかた
)
を好んだ——を着、
畳
(
たたみ
)
の上に
正坐
(
せいざ
)
し、日本の
煙管
(
きせる
)
で
刻煙草
(
きざみたばこ
)
を
詰
(
つ
)
めて吸ってた。食事も米の飯に
味噌汁
(
みそしる
)
、野菜の
漬物
(
つけもの
)
や
煮魚
(
にざかな
)
を食い、夜は二三合の日本酒を
晩酌
(
ばんしゃく
)
にたしなんだ。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
木村は根芋の
這入
(
はい
)
っている
味噌汁
(
みそしる
)
で朝飯を食った。
あそび
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
鯛
(
たい
)
の
味噌汁
(
みそしる
)
夏 第百三十七
玉子麩
(
たまごぶ
)
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「若旦那、
味噌汁
(
みそしる
)
が
冷
(
さ
)
めましたが」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ふしぎな
味噌汁
(
みそしる
)
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
お豆腐のお
味噌汁
(
みそしる
)
。白い御飯。お
餅
(
もち
)
。おいしそうなものは何でも、私の持物を皆売って、そうしてお母さまにご馳走してあげよう。
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
大どじょうともに
味噌汁
(
みそしる
)
に丸ごと入れることが一番
美味
(
うま
)
いとされているが、十人中九人までは、丸ごとの姿を見ただけで、ぞっとしてしまうから
一癖あるどじょう
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
鯛
(
たひ
)
の
味噌汁
(
みそしる
)
。
人參
(
にんじん
)
、じやが、
青豆
(
あをまめ
)
、
鳥
(
とり
)
の
椀
(
わん
)
。
鯛
(
たひ
)
の
差味
(
さしみ
)
。
胡瓜
(
きうり
)
と
烏賊
(
いか
)
の
酢
(
す
)
のもの。
鳥
(
とり
)
の
蒸燒
(
むしやき
)
。
松蕈
(
まつたけ
)
と
鯛
(
たひ
)
の
土瓶蒸
(
どびんむし
)
。
香
(
かう
)
のもの。
青菜
(
あをな
)
の
鹽漬
(
しほづけ
)
、
菓子
(
くわし
)
、
苺
(
いちご
)
。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
流しの向うの新しい障子に、妙な穴があるとは思つたが、こんな仕掛けとは今日まで氣が付かなかつたよ——
味噌汁
(
みそしる
)
に
石見
(
いはみ
)
銀山を入れたのも同じ人間の細工だ
銭形平次捕物控:225 女護の島異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
此夕
台所
(
だいどこ
)
で大きな
甘藍
(
きゃべつ
)
を
秤
(
はかり
)
にかける。二貫六百目。肥料もやらず、
移植
(
いしょく
)
もせぬのだから驚く。関翁が家の
馳走
(
ちそう
)
で、甘藍の
漬物
(
つけもの
)
に
五升藷
(
ごしょういも
)
(
馬鈴薯
(
じゃがいも
)
)の
味噌汁
(
みそしる
)
は特色である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ます
茸
(
だけ
)
というのは
広葢
(
ひろぶた
)
ほどの大きさで、切って
味噌汁
(
みそしる
)
の中へ入れて煮るとまるで
蒲鉾
(
かまぼこ
)
のようだとか、
月見茸
(
つきみだけ
)
というのは
一抱
(
ひとかかえ
)
もあるけれども、これは残念だが食えないとか
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
貯えた野菜は尽き、
葱
(
ねぎ
)
、
馬鈴薯
(
じゃがいも
)
の類まで乏しくなり、そうかと言って新しい野菜が取れるには間があるという頃は、毎朝々々
若布
(
わかめ
)
の
味噌汁
(
みそしる
)
でも吸うより外に仕方の無い時がある。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「どうせ屋敷めぐりで、穴
埋
(
う
)
めさ、
味噌汁
(
みそしる
)
吸って行けってたから
呑
(
の
)
んで来た」
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
こんな遅い時刻に
夕餉
(
ゆうげ
)
の支度をしているのだろうか。そう思ったとたんに、
嗅
(
か
)
ぎ馴れた
味噌汁
(
みそしる
)
の匂がぷーんと私の鼻をおそって来た。それから魚を焼くらしいじくじくと
脂
(
あぶら
)
の
焦
(
こ
)
げる
旨
(
うま
)
そうな匂がした。
母を恋うる記
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
尤も二三日前、專三郎の
味噌汁
(
みそしる
)
の椀の中に、石見銀山の鼠捕りが入つてゐたさうだが、味が變だからと一と口で氣が付いて、この時は危ない命を助かつたさうだ
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さて、それからご飯の時じゃ、
膳
(
ぜん
)
には
山家
(
やまが
)
の
香
(
こう
)
の物、
生姜
(
はじかみ
)
の
漬
(
つ
)
けたのと、わかめを
茹
(
う
)
でたの、塩漬の名も知らぬ
蕈
(
きのこ
)
の
味噌汁
(
みそしる
)
、いやなかなか
人参
(
にんじん
)
と
干瓢
(
かんぴょう
)
どころではござらぬ。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
新来の
白
(
しろ
)
に見かえられて、間もなく
黒
(
くろ
)
は死に、白の独天下となった。畳から地へ下ろされ、
麦飯
(
むぎめし
)
味噌汁
(
みそしる
)
で大きくなり、美しい、而して弱い、而して情愛の深い犬になった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ありがたい事に
味噌汁
(
みそしる
)
がついていたんで、こいつを南京米の上から、ざっと掛けて、ざくざくと
掻
(
か
)
き込んだんで、
今度
(
こんだ
)
は壁土の味を
噛
(
か
)
み
分
(
わけ
)
ないで済んだ。すると婆さんが
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もったいないが先に立って、やっぱり
味噌汁
(
みそしる
)
にして、平凡に食べてしまうようになる。
京都のごりの茶漬け
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
世帯を持って初めての朝、
味噌汁
(
みそしる
)
も粗末な
椀
(
わん
)
で
飲
(
のん
)
だ。お雪が
生家
(
さと
)
の
知人
(
しりびと
)
から祝ってくれたもので、荷物の中へ入れて持って来た黒塗の
箸箱
(
はしばこ
)
などは、この食卓に向きそうも無かった。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
石見
(
いはみ
)
銀山かな。——お孃さんの
味噌汁
(
みそしる
)
にだけ入つて居たところを見ると、
企
(
たく
)
らんだ仕事だよ、親分」
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
京都の
川肴
(
かわざかな
)
料理では、赤だし(
味噌汁
(
みそしる
)
)椀に、七尾入れることを通例としている。こんな小さなものを七尾入れて、立派な京名物が出来るのだから、その
美味
(
うま
)
さが想像できるだろう。
京都のごりの茶漬け
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
にこにこ笑いながら、
縮緬雑魚
(
ちりめんざこ
)
と、
鰈
(
かれい
)
の
干物
(
ひもの
)
と、とろろ
昆布
(
こんぶ
)
の
味噌汁
(
みそしる
)
とで
膳
(
ぜん
)
を出した、物の
言振
(
いいぶり
)
取成
(
とりなし
)
なんど、いかにも、
上人
(
しょうにん
)
とは
別懇
(
べっこん
)
の間と見えて、
連
(
つれ
)
の私の
居心
(
いごころ
)
のいいといったらない。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
寒い気候と
痩
(
や
)
せた土地とは自然に勤勉な人達を作り出した。ここの畠からは上州のような豊富な野菜は受取れない。堅い地大根の
沢庵
(
たくあん
)
を
噛
(
か
)
み、朝晩
味噌汁
(
みそしる
)
に甘んじて働くのは小諸である。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
外
(
そと
)
は
濃
(
こ
)
い
雨
(
あめ
)
に
鎖
(
とざ
)
されてゐた。
崖
(
がけ
)
の
上
(
うへ
)
の
孟宗竹
(
まうそうちく
)
が
時々
(
とき/″\
)
鬣
(
たてがみ
)
を
振
(
ふる
)
ふ
樣
(
やう
)
に、
雨
(
あめ
)
を
吹
(
ふ
)
いて
動
(
うご
)
いた。
此
(
この
)
侘
(
わ
)
びしい
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
へ
濡
(
ぬ
)
れに
出
(
で
)
る
宗助
(
そうすけ
)
に
取
(
と
)
つて、
力
(
ちから
)
になるものは、
暖
(
あたゝ
)
かい
味噌汁
(
みそしる
)
と
暖
(
あたゝ
)
かい
飯
(
めし
)
より
外
(
ほか
)
になかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“味噌汁”の解説
味噌汁(みそしる)は、日本料理における汁物の一つで、だしを味噌で調味した汁に、野菜や豆腐、麸や魚介類などの食品を実としたスープ様の料理である。御味御付(御御御付、おみおつけ)ともいう。
(出典:Wikipedia)
味
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
噌
漢検準1級
部首:⼝
15画
汁
常用漢字
中学
部首:⽔
5画
“味噌汁”で始まる語句
味噌汁椀