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萬事
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ばんじ
其方儀天一坊身分
聢と相糺さず
萬事華麗の
體たらく有しを
如何相心得居申候や
訴へもせず
役儀をも
勤ながら心付ざる段不屆に付退役申付る
次に
著意して
道を
求める
人がある。
專念に
道を
求めて、
萬事を
抛つこともあれば、
日々の
務は
怠らずに、
斷えず
道に
志してゐることもある。
萬事が金銭上の義理ばかりでなくて
相方の好意から自然とお
糸は
葭町へ
行くやうに
誰れが
強ひるともなく
決つて
居たのである。
「
又地面?
何時迄もあの
事ばかり
考へて
入らつしやるのね。だつて、
貴方が
萬事宜しく
願ひますと、
叔父さんに
仰しやつたんでせう」と
云ふ。
固より
些細のことながら
萬事は
推して
斯くの
如けむ、
向後我身の
愼みのため、
此上も
無き
記念として、
彼の
鳥籠は
床に
据ゑ、
見て
慰みとなすべきぞ。
入らつしやらないか、とお
慕ひ
申ます所が誠に不思議だ、あれだけ
何うも
旦那は
萬事に
御様子が違ふんだと
然う
云つてますの、まア二階へお
上んなさいましよ
念佛衆の
内には
選ばれて
法願と
喚ばれて
居る
二人ばかりの
爺さんが、
難かしくもない
萬事の
世話をした。
然し
私は
生れた
其日より
今日迄、
絶えず
苦痛を
嘗めてゐるのです、
其故私は
自分を
貴方よりも
高いもの、
萬事に
於て、より
多く
精通してゐるものと
認めて
居るです。
遠方までわざ/\
出迎へを
受けて、
大儀であつた。
何分新役のことだから、
萬事宜しく
頼む。しかしかうして、
奉行となつて
見れば、
各々與力同心は、
余の
子のやうに
思ふ。
令息が
快く
出迎へられて、
萬事に
便誼を
與へられ、
人足二
人さへ
呼ばれたのであつた。
萬事其人に
任せて
其人の
獨立心に
依頼せしめる
樣な
習慣をつけねばなりません。
お
糸がいよ/\芸者になつてしまへば
此れまでのやうに毎日
逢ふ事ができなくなるのみならず、それが
萬事の
終りであるらしく思はれてならない。
幼君思召に
協ひけん、「
然らば
試みに
飼ふべきなり。
萬事は
汝に
任すあひだ
良きに
計ひ
得させよ」とのたまひぬ。
達しける萬事
利發の
取廻しゆゑ
重役衆には其樣に
計ひ下役人へは
賄賂を
贈り
萬事拔目なきゆゑ上下
擧つて吉兵衞を
同時に
彼は
勤を
休んでわざ/\
此所迄來た
男であつた。
紹介状を
書いて
呉れた
人、
萬事に
氣を
付けて
呉れる
宜道に
對しても、あまりに
輕卒な
振舞は
出來なかつた。
あゝ、
人間の
萬事は
實に
天意の
儘だと、
私も
深く
心に
感ずると
共に、
忽ち
回想した
一事がある。
『で、
君は
萬事エウゲニイ、フエオドロヰチの
言に
從ふやうに、ねえ
君、
頼むから。』
好い菓子では
有りませんけれども、
萬事届いて
居ります。
萬事引受居る
由如何なる
譯にて文右衞門の
質物而已五ヶ月限りに
貸遣したるや此儀申立てよと申さるゝに久兵衞は
萬事其の
方に
相まかせる、
此女何處にても
伴ひ
行き、
妙齡を
我が
手に
入れんまで、
人目にかけず
藏し
置け。
「
御世話どころか、
萬事不行屆で
嘸御窮屈で
御座いましたらう。
然し
是程御坐りになつても
大分違ひます。わざ/\
御出になつた
丈の
事は
充分御座います」と
云つた。