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法願
読み方 | 割合 |
ほふぐわん | 50.0% |
ほうぐわん | 50.0% |
念佛衆の
内には
選ばれて
法願と
喚ばれて
居る
二人ばかりの
爺さんが、
難かしくもない
萬事の
世話をした。
ぐるりと
圍んだ
老人の
不恰好な
姿を
火は
明瞭と
見せた。
軈て二
番雞が
遠く
近く
鳴いて
時間が
來た。
法願は
閾の
側に
太鼓を
据ゑて、
其の
後へ
段々と一
同が
坐つて一
齊に
聲を
合せた。
法願は
凍り
相な
手に
鉦を
提げてちらほらと
大な
塊のやうな
姿が
動いて
來るまでは
力の
限り
辻に
立つてかん/\と
叩くのである。