“脇:わき” の例文
“脇:わき”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花8
森鴎外8
樋口一葉7
海野十三6
原民喜6
“脇:わき”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語13.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.1%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)0.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
ふと床の間のわきを見ると、そこに重そうな碁盤ごばんが一面あったので、私はすぐそれをへやの真中へ持ち出しました。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
娘は真身しんみに嬉しさを感ずるらしく、ちょっと籐椅子を私の方へいざり寄せ、ひじで軽く私のわきの下をいた。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ベッドの上の衣服と、そのわきつるしておいた非常袋をつかむが早いか、部屋をとびだして、街路をけだした。
若い女の人で三輪大明神を拝みに来る人は、たいてい帰りに、楼門の右のわきの「門杉かどすぎ」にがんをかけて行く。
宝生ほうしょう喜多きたなどいふ仕手しての五流は勿論、わきの諸流も笛、つづみ、太鼓などの囃子方に至るまで
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
背負上しょいあげの緋縮緬ひぢりめんこそわきあけをる雪のはだ稲妻いなづまのごとくひらめいたれ
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
自分で玄関わきの板木をはづし取つて来ると、校門の外へ出て、力一ぱい、カーン/\・カーン/\と打ち鳴らすのでした。
先生と生徒 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
そのわきの盆には、湯呑茶碗と布でおおいをした金盥かなだらい、金盥には水がはいってい、たたんだ手拭が五枚重ねてある。
五瓣の椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「それはいかんぞよ」こう言って忠利は今まで長十郎と顔を見合わせていたのに、半分寝返りをするようにわきを向いた。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
女は、居るというしるしに、うなずいて見せて、自分のからだわきの箱を置いてある方へそらし、ウォルコフが通る道をあけた。
パルチザン・ウォルコフ (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
大工が下りて行った時、雑夫長がまきわきにはさんで、片肩を上げた窮屈な恰好かっこうで、デッキから海へ小便をしていた。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
むらさきが、ト外套ぐわいたうわきしたで、俯目ふしめつたはどくらしい。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
周三は、吃驚したやうに頭をもたげると、お房は何時の間にか掃除そうじましてわきに來て突立ツてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
少々せう/\わきしたくすぐられても、こらへてじつとしてびくまもれば、さすがせて
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
アインツワイドライ! さあ、捜してごらんなさい、その札はあなたのわきポケットにあります……
桜の園 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それを聞くと吉次が、あ、そうじゃ、といいながら、国民服のわきポケットから小さな布袋ぬのぶくろをとりだし、
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
俳句を理解するかしないかということは結局、その句のわきの世界を持ち合わせているかいないかによるのである。
俳諧の本質的概論 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
皆の顔を見て会釈して、「遅くなりましてはなはだ」と云いながら、畳んだ坐具を右のわきに置いて、戸川と富田との間の処に据わった。
独身 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
朝顏あさがほちひさあはく、いろしろひとわきあけのぞきて
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
庭の土塀のくつがえったわきに、大きなかえでの幹が中途からポックリ折られて、こずえ手洗鉢てあらいばちの上に投出している。
夏の花 (新字新仮名) / 原民喜(著)
こわごわ門のとこまできてみると、大きな門はぴったり閉まって先生や小使が出入でいりするわきの小門だけがわずかに明いていました。
わき玄関の小廊下に、明るい秋の日がしていた。萩垣根の下に、萩の花を浴びて、この頃生れた犬の子が白い親犬にたわむれている。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また発句からわきと第三句に至るまでを一つの運動の主題と見ることもでき、表六句をそう見ることもできる。
俳諧の本質的概論 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
滅多めったな事の云えないお延は、わきに抱えて来た風呂敷包を開けて、岡本の貸してくれた英語の滑稽本こっけいぼんを出して津田に渡した。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この先生というは、ここより十町ほどわきに住み、業は医師を立て、近郷に続く方なき碁打ちと沙汰さたして、この者ども、みなかれが門弟なり。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
そのためにいっそう歌の心持こころもちが、わきく者にはわかりにくくなってしまったのである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
信如しんによもふつと振返ふりかへりて、れも無言むごんわきながるゝ冷汗ひやあせ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一弾は紙挾かみばさみに勢いをそがれ、横にそれてわきにひどい裂傷を与えていたが、それは別に深くはなく、したがって危険なものではなかった。
ぶたきたない所が好きなのではなく、清潔な所をわきに作っておくとその方へ行くそうである。
実験室の記憶 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「溺死です。あの奔流ほんりゅうに流され、便所のわきで水中にぼっしました。気の毒な博士……」
諜報中継局 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そこでわきから手をかざすようにしたが、そもそもガス焜炉はそういう仕掛になっているのだろう、脇へはウソみたいに熱を放射しないのである。
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
——おしのは草履をゆわいつけてはき、煎薬せんやくを詰めたびんと、綿や紙を入れた包みを持って、釣台のわきに付いて本石町をでかけた。
五瓣の椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それ、とばかり背中とわきの下の筆入れはいっせいに鳴りだし、ぞうりはほこりをいあがらせた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
と、声をかけてみた。すると、入口のわき欞子窓れんじまどをそっと開けて、母親が顔を出した。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
わきには七宝入りの紫檀したん卓に、銀蒼鷹ぎんくまたかの置物をえて、これも談話はなしの数に入れとや、極彩色の金屏風きんびょうぶ
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
やがて十六・七のずんぐり太った尼僧があらわれ、わきのくぐり戸をあけて本堂の方へ導いてくれた。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
門の内外うちそとには荷車釣り台など見えて、わき玄関にランプの火光あかりさし、人の声す。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
發見地はつけんちは常陸椎塚、武藏上沼部、箕輪及び東京谷中延命院わき貝塚かいづかなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
後代手本たるべしとて褒美ほうびに「かげろふいさむ花の糸口」というわきして送られたり。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
と、そういってわきからたくましい男が出て来ました。見れば、どこかで見たような顔です。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「ええ、あれだけでも速く疎開させておきたいの」と康子はとりすがるように兄のひとみつめた。と、兄の視線はちらとわきらされた。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
玄関わき小砂利こじゃりの上にはかたちのよい自動車が主人を送って来て控えている。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
後代手本たるべしとて褒美ほうびに「かげろふいさむ花の糸口」というわきして送られたり。
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
あのアポルロの石像のある処の腰掛に腰を掛ける奴もあり、井戸のわき小蔭こかげしゃがむ奴もあり、一人はあのスフィンクスの像に腰を掛けました。
「もう、よせよせ」僕は三味線を取りあげて、わきに投げやり、「おれが手のすじを見てやろう」と、右の手を出させたが、指が太く短くッて実に無格好であった。
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
それが私の門までくると、くぐり戸のわきに私をおろして、すぐに見えなくなったのである。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
大手大門わきの矢倉にいた高畠石見いわみと奥村助右衛門のふたりは、あっ、と驚いた様子で、矢倉から飛んで降りた。そして内から門扉もんぴを押し開くと、
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
突然とつぜん、ぼくのわきすわっていた、坂本さんが、ぼくの横腹をこづきます。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
わき本陣の得右衛門とくえもん方は、と見ると、これは大火のために会所の門を失った。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
多分オーケストラ・ボックスのわきを通って、南側の廊下へでも出たのだろうと思って、その方へも行ってみたが、そのころにはそこにもすでに人影もみえなかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
何者なにものれずキチ/\といてわきしたをこそぐりける。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ソーニャ 行ってらっしゃいね、ワーニャ伯父さん。(ワーニャのわきをかかえる)さ、行きましょう。お父さまと仲直りなさらなくちゃ駄目よ。ね、そうでしょう。
主人は多数の人間のいるところで、犬と高声に談判するのを非紳士的と考えたと見えて、いきなりかの妙な顔を胴ぐるみわきの下にかかえて食堂の外に出て行った。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「おまえは、今日体操の時間に、男の先生にわきの下から手を入れてもらってお腰巻のずったのを上へ上げてもらったろう。男の先生にさ——けがらわしいやつだ」
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
このちちへ……わきの下へもささりましたが、ええ、痛いのなら、うずくのなら
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
厘毛たりとも他人に迷惑相掛け申さず、床の間のわき、押入の中の手箱には、些少さしょうながら金子たくわえおき候えば、荼毗だびの費用に御当て下されたく
蚊㡡かや越しではあるが、九尺の大床のわきには、武者隠しの小襖こぶすまがある。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は、何よりもそのきとした景気の好い態度ようす蹴落けおとされるような心持ちになりながら、おずおずしながら、火鉢ひばちわきに座って、
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
ベッドのわきの椅子に腰をおろした彼は、かえって病人のような気持がするのだった。
秋日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
かくて目を凝らして日を仰ぎ、身をその右の足に支へ、左のわきをめぐらして 一三—
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
清子のぼだい寺である以上、清子の地蔵信仰につながるあかしが何かなければならないがと思っていたら、はたして、木彫の半跏はんか地蔵像が本堂わきにあった。
随筆 私本太平記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浅葱縞あさぎじまの単衣のわきがすう/\息つく毎に高くなり低くなりして居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
表門のわきには柳の大木があり、裏には梅林もあって、花盛は綺麗きれいでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
もううでもやにつたのですからとて提燈ちようちんもちしまゝ不圖ふとわきへのがれて、おまへわがまゝの車夫くるまやさんだね
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と、忍剣は頭をかいて、龍太郎りゅうたろうわきの下をソッとッついた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
若松の裏海岸、港とは反対のわきうらの外れに、白鳥しらとり温泉がある。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
家に戻って来ると、妻の苦悶くもんはまだ続いていた。「つらいわ、つらいわ」と、とぎれとぎれに声は波打つようだった。彼はそのわきに横臥するようにして声をかけた。
美しき死の岸に (新字新仮名) / 原民喜(著)
それから壊滅後一カ月あまりして、はじめてこの辺にやって来てみると、一めんの燃えがらのなかに、赤くびた金庫が突立っていて、そのわきに木の立札が立っていた。
永遠のみどり (新字新仮名) / 原民喜(著)
次郎は、わきの下を小さな円いものでつっつかれたようなくすぐったさを覚えた。
次郎物語:02 第二部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
暫くすると、土蔵わきの鶏小屋で、二羽のひながてんでに時を告げだした。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
「まあ、お待ち遊ばせ」と女中が言って、背に負っていた包みをおろした。そして着換えの衣類を出して、子供をわきへ寄らせて、隅のところに敷いた。そこへ親子をすわらせた。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
お兼さんは格子こうしの前で畳んだ洋傘こうもりを、小さい包と一緒に、わきの下にかかえながら玄関から勝手の方に通り抜ける時、ちょっときまりの悪そうな顔をした。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あるいはまた、わき腹がきりきり痛むと言って、声をたてながら転げ回った。
男はわきのポケットから黒皮の古い紙入れを出し、それを開き、紙幣を三枚引き出して、テーブルの上に置いた。それから、その紙幣の上を大きな親指で押さえて、亭主に言った。
紀久子は溜息ためいきをつくようにして、敬二郎のわきから顔を出した。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
秘密警備隊員の笹枝弦吾ささえだげんごは、さだめられた時刻が来たので、同志の帆立介次ほたてかいじと肩をならべてS公園のわきをブラリブラリと歩き始めていた。
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
京橋組への伝達には、当番与力わき勝太郎に書附を持たせて出して遣つた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
まもり刀とともに経の箱がお席のわきへ積まれたのを御覧になって、
源氏物語:40 夕霧二 (新字新仮名) / 紫式部(著)
得右衛門もわき本陣の廃止を機会に、長い街道生活から身を退いている。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
持って見て二本一度にかつげると思えば、一緒にしてわきへ寄せる。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
いま妻のベッドのわきには、近所の細君が二人づれで見舞に来ていた。
秋日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
あるいはまた、わき腹に常に開いている傷口をもってるエマニュエルの自負心は、憎悪よりもいっそういや憐愍れんびんの念を、クリストフの眼の中に読みとれるように思った。
『それはできる』と、門番は言った、『だが今はだめだ』掟へはいる扉はいつものようにあけっ放しだし、門番はわきへ行ったので、男は身体をかがめて、門越しに中をのぞこうとした。
審判 (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
その癖くびのまわりには、白と黒と格子縞こうしじま派手はでなハンケチをまきつけて、むちかと思うような、寒竹かんちくの長い杖をちょいとわきの下へはさんでいる。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
髪を右のわきから前へ曲げて持っている侍従は美しい女房であった。
源氏物語:53 浮舟 (新字新仮名) / 紫式部(著)
その魂が彼の上にまたがって、彼のわき腹を拍車でりつけた。
絞絃琴ヴイエルわきにつけ、モルモットの箱を背に負っていた。
ひとなみだは百ねんまんして、われゆゑぬるひとのありとも御愁傷ごしうしようさまとわきくつらさ他處目よそめやしなひつらめ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
もうどうでも厭やに成つたのですからとて提燈ちようちんもちしまま不図わきへのがれて、お前は我ままの車夫くるまやさんだね、それならば約定きめの処までとは言ひませぬ
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
玄関わきの六畳と次ぎの八畳とで、方形を成した二階屋であったが
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
やがてお鳥は下駄を突っかけて料理場のわきの方から出て来た。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それは卑劣と思えるほど小器用でわきの下がこそばゆくなる。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
寿平次は留守中のことをわき本陣の扇屋おうぎやの主人、得右衛門とくえもんに頼んで置いて、柿色かきいろ黒羅紗くろらしゃえりのついた合羽かっぱを身につけた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ホテルからつい目と鼻の先の教会のわきの空地に、日本人の青年が胸を刺されて死んでいたのを明け方通りかかった牛乳屋が発見したのである。第一に現場へ駆けつけたというホテルの支配人は、
謎の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
素早い良平はその途端とたんに金三のわきを走り抜けた。
百合 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
食後の津田はとこわきに置かれた小机の前に向った。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「あの時分じぶんは、わきしたはねでもえてたんだらう。きつうにちがひない。身輕みがるゆきうへつてべるやうに。」
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
少尉はスタスタと、社殿しゃでんわきへ入って行った。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「オーイ」社殿しゃでんわきで、元気な返事があった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
妙に話をわきへそらすようにするし、そうかといって、女のいうままに下河原しもがわらの旅館の方にいって要領を得た話を訊こうとしても、そこでもなるべくそんな話はいい出さないようにして
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)