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子
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ご
ふりがな文庫
“
子
(
ご
)” の例文
はたして、
自分
(
じぶん
)
は、
捨
(
す
)
て
子
(
ご
)
だったろうか。ほんとうのお
母
(
かあ
)
さんは、ほかにいるのだろうか?
木
(
き
)
の
上
(
うえ
)
で、
彼
(
かれ
)
はいろんな
空想
(
くうそう
)
にふける。
高い木と子供の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「三つ
子
(
ご
)
の心は百までも」「老馬
路
(
みち
)
を忘れず」という。青年時代に植えた
種子
(
たね
)
は、よかれ、
悪
(
あ
)
しかれ、いつまでも身辺に
纒
(
まと
)
いつく。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「お兄さん、エ、コリャどうなさりました。
迷
(
ま
)
い
子
(
ご
)
に……エ、迷い子はお前のお連れさんでござりますか、年はお幾つぐらい?」
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
八ツぐらいの時であったが、母は私に手を焼き、お前は私の子供ではない、
貰
(
もら
)
い
子
(
ご
)
だと言った。そのときの私の
嬉
(
うれ
)
しかったこと。
石の思い
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
指導役
(
しどうやく
)
のお
爺
(
じい
)
さんはそんな
御愛想
(
おあいそう
)
を
言
(
い
)
いながら、
教
(
おし
)
え
子
(
ご
)
の
少女
(
しょうじょ
)
に
水
(
みず
)
をすすめ、
又
(
また
)
御自分
(
ごじぶん
)
でも、さも
甘
(
うま
)
そうに二三
杯
(
ばい
)
飲
(
の
)
んでくださいました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
鉄也さんというのは今井の叔父さんの
独
(
ひと
)
り
子
(
ご
)
で、不幸にも四、五年前から気が
狂
(
ちが
)
って、乱暴は働かないが全くの廃人であった。
鹿狩り
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
わたしは自分が
捨
(
す
)
て
子
(
ご
)
であることをはじに思った——
往来
(
おうらい
)
で拾われた子どもだということを
白状
(
はくじょう
)
することをはじに思った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
是は柏が生れて日を経ざる頃の事であつた。稲生氏は小禄ではなかつたが家が貧しかつた。それに三
子
(
ご
)
が生れたのであつた。曾能子刀自は云ふ。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
デカルトは「余は思考す、故に余は存在す」という
三
(
み
)
つ
子
(
ご
)
にでも分るような真理を考え出すのに十何年か懸ったそうだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「おこるにはおこるだろうが、じぶんは、なんといってもあれの
名
(
な
)
づけ
子
(
ご
)
のことだから、死神も目をつぶってくれるだろ。おもいきって、やってみろ」
死神の名づけ親(第一話)
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「お前んとこは、おかめちやんを奉公に出したから
餘程
(
よつぽど
)
氣輕になつたぢやねえか。
乳呑
(
ちの
)
み
子
(
ご
)
はなし、お前んとこは、これから樂が出來るばつかりだよ。」
玉の輿
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
夫婦
(
ふうふ
)
はこういって、でも、水神さまのお
申
(
もう
)
し
子
(
ご
)
だからというので、ちいさなたにしの子をおわんに入れて、水を入れて、そのなかでだいじにそだてました。
たにしの出世
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ふと僕は鏡の奥の奥のその奥にある空間に迷い込んでゆくような
疼
(
うず
)
きをおぼえた。あれは
迷
(
ま
)
い
子
(
ご
)
の郷愁なのだろうか。僕は地上の迷い子だったのだろうか。
鎮魂歌
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
なんぼ意見の衝突があったところで、思慮のある年寄りが、たった一人のかかり
子
(
ご
)
を、殺す奴があるものかね。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「むつらの
御方
(
おんかた
)
の
愛
(
いと
)
し
子
(
ご
)
やら、お
妻
(
さい
)
の局の
父御
(
ててご
)
、百合の小女房の良人、またわたくしのただ一人の身寄りも」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
酒折
(
さかをり
)
の宮、山梨の岡、鹽山、
裂石
(
さけいし
)
、さし手の名も
都人
(
こゝびと
)
の耳に聞きなれぬは、
小佛
(
こぼとけ
)
さゝ
子
(
ご
)
の難處を越して猿橋のながれに
眩
(
めくる
)
めき、
鶴瀬
(
つるせ
)
、
駒飼
(
こまかひ
)
見るほどの里もなきに
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
先代先々代からの種ヲヂもおれば、
貰
(
もら
)
い
子
(
ご
)
も
寄子
(
よりこ
)
も奉公人もいる。また時々の手伝いやユヒの人もくる。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
おまえも知ってのとおり、花世は
甲子
(
きのえね
)
の年の生れ、大黒様の
申
(
もう
)
し
子
(
ご
)
のようなやつだから、それで、こうして、いくぶんの義理をたてておる。これだけは見のがしてくれ
顎十郎捕物帳:12 咸臨丸受取
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
双腕
(
りやんこ
)
の彌造は、何處に敵がゐるかもわからない御用聞のたしなみにはないことですが、鼻唄の
旋律
(
メロデイ
)
をこね回すのには、かう
二
(
ふ
)
た
子
(
ご
)
山
(
やま
)
を拵へて、
長
(
な
)
んがい
顎
(
あご
)
で梶を取らないと
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
言問
(
ことと
)
はぬ木すら
妹
(
いも
)
と
背
(
せ
)
ありとふをただ
独
(
ひと
)
り
子
(
ご
)
にあるが苦しさ」(巻六・一〇〇七)がある。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
そりゃ親だもの、かわい
子
(
ご
)
の望みとあればできることなら望みを遂げさしてやりたい。こうしてお前を泣かせるのも決して親自身のためでなくみんなお前の行く末思うての事だ。
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
お島はその時、
貰
(
もら
)
い
子
(
ご
)
の小娘を手かけに
負
(
おぶ
)
って、裏の山畑をぶらぶらしながら、道端の花を
摘
(
つ
)
んでやったりしていた。この町でも場末の汚い
小家
(
こいえ
)
が、二三軒離れたところにあった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
それで
切
(
せつ
)
ない思いが透らなければ、よくよく二人に縁がないものと諦めるよりほかはないと、世間の苦労をよけい積んでいるお園は、
懐
(
ふとこ
)
ろ
子
(
ご
)
のような六三郎よりもさすがに強い覚悟をもって
心中浪華の春雨
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
生活の
惨苦
(
さんく
)
に沈む世の親たちが
愛
(
いと
)
し
子
(
ご
)
を殺す心の切なさが今こそ、しみじみとわが心に迫る。私の幸福は、わが子への愛情の中に
穢
(
けが
)
れの意識をまじえないことにある。妻は私にとっては神様だ。
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
稲つけば かがる吾が手を 今宵もか とのの
若
(
わ
)
く
子
(
ご
)
が とりて嘆かむ
日本の美
(新字新仮名)
/
中井正一
(著)
三十八や九で老朽とは? まだ
乳呑
(
ちの
)
み
子
(
ご
)
をかかえている女が老朽とは。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
にほやかにさくら
描
(
ゑが
)
きておみな
子
(
ご
)
も
金
(
かね
)
もうけむとおもひ立ちたり
桜
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
ちちははは国に捧ぐとひとり
子
(
ご
)
の
愛児
(
まなご
)
先立
(
さきだ
)
たし老いつつ言はず
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
みどり
子
(
ご
)
のおいすゑいはふかしは餅われもくひけり病
癒
(
い
)
ゆがに
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
「きていない。ああそれじゃまい
子
(
ご
)
になっているのだ。」
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
色
(
いろ
)
をか、いかに、
齋
(
いは
)
ひ
子
(
ご
)
の
斯
(
か
)
くや、
御賜
(
みたま
)
。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
実は
棄
(
す
)
て
子
(
ご
)
だったのでござります。……
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
儲
(
まう
)
けられ候に
付
(
つき
)
主税之助
養
(
やしな
)
ひ
子
(
ご
)
に仕つり
成長
(
せいちやう
)
の後兩人の内へ
家督
(
かとく
)
相
讓
(
ゆづ
)
り
呉
(
くれ
)
候樣平助病死
以前
(
いぜん
)
主税之助へ
遺言
(
ゆゐごん
)
仕つり其
節
(
せつ
)
私し共
并
(
ならび
)
に
當時
(
たうじ
)
永
(
なが
)
の暇に相成し山口惣右衞門等其席に
罷
(
まかり
)
在
承知
(
しようち
)
仕つり候儀に御座候處其後主税之助
實子
(
じつし
)
佐
(
すけ
)
五郎出
生
(
しやう
)
以來
(
いらい
)
藤五郎
兄弟
(
きやうだい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その
雲
(
くも
)
には、おかあさんがすわって、
仕事
(
しごと
)
をしていました。また、ほかの一つの
雲
(
くも
)
には、
乳飲
(
ちの
)
み
子
(
ご
)
をおぶった
女
(
おんな
)
こじきが、のっていました。
空にわく金色の雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いったい「三つ
子
(
ご
)
の
魂
(
たましい
)
百までも」というがごとく、
何人
(
なんぴと
)
にも幼少の折、漠然とした職業選定の
傾
(
かたむ
)
きが心に備われるものである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
けれどもわたしはかれに対してすら『
捨
(
す
)
て
子
(
ご
)
』ということばを口に出して言うことができないような気がしていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「こんなのは、なんでもないさ。きみの
名
(
な
)
づけ
子
(
ご
)
の〈パンくずどろぼう〉なんてのよりは、わるかあないぜ。」
ネコとネズミのいっしょのくらし
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
わたしは相手の知れない
父
(
てて
)
なし
子
(
ご
)
を生んだ、手のつけられないみだらな女として、人の冷笑の中に葬られてしまわねばならないが、それよりも不幸なのは
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
酒折
(
さかをり
)
の
宮
(
みや
)
、
山梨
(
やまなし
)
の
岡
(
をか
)
、
鹽山
(
ゑんざん
)
、
裂石
(
さけいし
)
、さし
手
(
で
)
の
名
(
な
)
も
都人
(
こゝびと
)
の
耳
(
みゝ
)
に
聞
(
き
)
きなれぬは、
小佛
(
こぼとけ
)
さゝ
子
(
ご
)
の
難處
(
なんじよ
)
を
越
(
こ
)
して
猿橋
(
さるはし
)
のながれに
眩
(
めくる
)
めき、
鶴瀬
(
つるせ
)
、
駒飼
(
こまかひ
)
見
(
み
)
るほどの
里
(
さと
)
もなきに
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そう
言
(
い
)
って
指導役
(
しどうやく
)
の
老人
(
ろうじん
)
はあたかも
孫
(
まご
)
にでも
対
(
たい
)
する
面持
(
おももち
)
で、
自分
(
じぶん
)
の
教
(
おし
)
え
子
(
ご
)
を
膝元
(
ひざもと
)
へ
引
(
ひ
)
き
寄
(
よ
)
せるのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
面倒だから、いっそさよう仕ろうか、敵は大勢の事ではあるし、ことにはあまりこの辺には見馴れぬ
人体
(
にんてい
)
である。
口嘴
(
くちばし
)
が
乙
(
おつ
)
に
尖
(
とん
)
がって何だか
天狗
(
てんぐ
)
の
啓
(
もう
)
し
子
(
ご
)
のようだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「おん身は今、
焦心
(
あせ
)
っている。火のように身を
焦
(
や
)
いて真理をさがしているのであろう。それはよいが、体をこわしてはなるまいが」と、慈円は
愛
(
いと
)
し
子
(
ご
)
を
諭
(
さと
)
すようにいった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
水神
(
すいじん
)
さまの
申
(
もう
)
し
子
(
ご
)
でありながら、わけがあって、十年ものながいあいだ、たにしのからのなかに
封
(
ふう
)
じ込められていたのが、きょう、およめさんが
水神
(
すいじん
)
さまのお
社
(
やしろ
)
に
参詣
(
さんけい
)
して
たにしの出世
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
手前の
躾
(
しつけ
)
がわりいから、あんな
我儘
(
わがまま
)
を言うんだ。この先もあることだから
放抛
(
うっちゃ
)
っておけと、宅ではそう言って怒っているんですけれど、私もかかり
子
(
ご
)
にしようと思えばこそ、今日まで面倒を
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「あの
娘
(
こ
)
が二つの時前の亭主に死別れて、ここへ
伴
(
つ
)
れ
子
(
ご
)
を承知で二度目の嫁入りしました。でも、
家
(
うち
)
の人は、それはそれはお駒を可愛がってくれました。——十七年も手塩にかけて育てたんですもの」
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
もうすぐ四十で、しかも
晩婚
(
ばんこん
)
の後藤先生には
乳呑
(
ちの
)
み
子
(
ご
)
があった。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
かわゆき
独
(
ひと
)
り
子
(
ご
)
を
出
(
い
)
だしやる母もかくは心を用いじ。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「それは、まさしく
神
(
かみ
)
さまのお
授
(
さず
)
け
子
(
ご
)
だから、
大事
(
だいじ
)
にして
育
(
そだ
)
てなければ
罰
(
ばち
)
が
当
(
あ
)
たる。」と、おじいさんも
申
(
もう
)
しました。
赤いろうそくと人魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
両親に
相談
(
そうだん
)
する。そうしたらかれらはわたしが
内証
(
ないしょう
)
にしようとしていることをすぐ言いたてるだろう。わたしが
捨
(
す
)
て
子
(
ご
)
だということを言いたてるだろう。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
酒折
(
さかをり
)
の宮、山梨の岡、
塩山
(
ゑんざん
)
、
裂石
(
さけいし
)
、さし
手
(
で
)
の名も
都人
(
ここびと
)
の耳に聞きなれぬは、
小仏
(
こぼとけ
)
ささ
子
(
ご
)
の
難処
(
なんじよ
)
を越して
猿橋
(
さるはし
)
のながれに
眩
(
めくる
)
めき、
鶴瀬
(
つるせ
)
、
駒飼
(
こまかひ
)
見るほどの里もなきに
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“子”の意味
《名詞》
(こ)息子又は娘
(こ)こども、児童
(こ)若者。特に若い女性
(ね)十二支の第一。ね。
(シ)子爵の略。
(出典:Wiktionary)
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“子”を含む語句
女子
帽子
男子
長椅子
卓子
拍子
子供
調子
赤子
童子
娘子
容子
吾子
梯子
骰子
硝子
障子
案山子
杓子
種子
...