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相場
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さうば
ふりがな文庫
“
相場
(
さうば
)” の例文
然
(
さ
)
うですね、
年少
(
としわか
)
な
田舍
(
ゐなか
)
の
大盡
(
だいじん
)
が、
相場
(
さうば
)
に
掛
(
かゝ
)
つて
失敗
(
しつぱい
)
でもしたか、
婦
(
をんな
)
に
引掛
(
ひつかゝ
)
つて
酷
(
ひど
)
く
費消
(
つかひ
)
過
(
す
)
ぎた……とでも
云
(
い
)
ふのかと
見
(
み
)
える
樣子
(
やうす
)
です。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一
房
(
ばう
)
の
繩
(
なは
)
が七
錢
(
せん
)
五
毛
(
まう
)
で一
足
(
そく
)
の
草鞋
(
わらぢ
)
が一
錢
(
せん
)
五
厘
(
りん
)
といふ
相場
(
さうば
)
だからどつちにしても一
日
(
にち
)
熱心
(
ねつしん
)
に
手
(
て
)
を
動
(
うご
)
かせば
彼
(
かれ
)
は六七
錢
(
せん
)
の
儲
(
まうけ
)
を
獲
(
え
)
るのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「
御拂
(
おはらひ
)
になるなら」と
少
(
すこ
)
し
考
(
かんが
)
へて、「六
圓
(
ゑん
)
に
頂
(
いたゞ
)
いて
置
(
お
)
きませう」と
否々
(
いや/\
)
さうに
價
(
ね
)
を
付
(
つ
)
けた。
御米
(
およね
)
には
道具屋
(
だうぐや
)
の
付
(
つ
)
けた
相場
(
さうば
)
が
至當
(
したう
)
の
樣
(
やう
)
に
思
(
おも
)
はれた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは
下町
(
したまち
)
の
相場
(
さうば
)
とて
折
(
をり
)
かへして
來
(
く
)
るはなかりき、さるほどに
此
(
この
)
ほどの
朝
(
あさ
)
まだき
四十
(
しじふ
)
に
近
(
ちか
)
かるべき
年輩
(
としごろ
)
の
男
(
をとこ
)
、
紡績織
(
ばうせきおり
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
も
少
(
すこ
)
し
色
(
いろ
)
のさめたるを
着
(
き
)
て
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
决
(
けつ
)
して
然
(
さ
)
ういふ
相場
(
さうば
)
の
有
(
あ
)
るものでは
無
(
な
)
いと
辯
(
べん
)
を
振
(
ふる
)
つて
説
(
と
)
いて
見
(
み
)
たが、
肯
(
き
)
かぬ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
其
(
そ
)
の
後
(
ご
)
對米爲替相場
(
たいべいかはせさうば
)
は
金解禁後
(
きんかいきんご
)
の
今日
(
こんにち
)
に
於
(
おい
)
ては四十九
弗
(
ドル
)
四
分
(
ぶん
)
の一に
騰貴
(
とうき
)
したから、
若
(
も
)
し
今日
(
こんにち
)
日本
(
にほん
)
に
於
(
おい
)
て
昨年
(
さくねん
)
七
月
(
ぐわつ
)
二
日
(
か
)
と
同
(
おな
)
じ千三百二十
圓
(
ゑん
)
の
相場
(
さうば
)
とすれば、これは六百五十
弗
(
ドル
)
十
仙
(
セント
)
に
相當
(
さうたう
)
するので
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
価
(
あたひ
)
の
高下
(
かうげ
)
およそは
定
(
さだめ
)
あれども、その
年々
(
とし/″\
)
によりてすこしづゝのたがひあり。市の日にその相場年の
気運
(
きうん
)
につれて
自然
(
おのづから
)
さだまる。
相場
(
さうば
)
よければ三ばんのちゞみ二ばんにのぼり、二ばんは一ばんに
位
(
くらゐ
)
す。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
勿論
(
もちろん
)
飛騨越
(
ひだごゑ
)
と
銘
(
めい
)
を
打
(
う
)
つた
日
(
ひ
)
には、七
里
(
り
)
に一
軒
(
けん
)
十
里
(
り
)
に五
軒
(
けん
)
といふ
相場
(
さうば
)
、
其処
(
そこ
)
で
粟
(
あは
)
の
飯
(
めし
)
にありつけば
都合
(
つがふ
)
も
上
(
じやう
)
の
方
(
はう
)
といふことになつて
居
(
を
)
ります。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
南
(
みなみ
)
では
養蠶
(
やうさん
)
の
結果
(
けつくわ
)
が
好
(
よ
)
かつたのと
少
(
すこ
)
しばかり
餘
(
あま
)
つた
桑
(
くは
)
が
意外
(
いぐわい
)
な
相場
(
さうば
)
で
飛
(
と
)
んだのとで、一
圓
(
ゑん
)
ばかりの
酒
(
さけ
)
を
奮發
(
ふんぱつ
)
したのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
大抵
(
たいてい
)
が
五十年
(
ごじふねん
)
と
定
(
さだ
)
まつた
命
(
いのち
)
の
相場
(
さうば
)
黄金
(
こがね
)
を
以
(
もつ
)
て
狂
(
くる
)
はせる
譯
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かず、
花降
(
はなふ
)
り
樂
(
がく
)
きこえて
紫雲
(
しうん
)
の
來迎
(
らいがう
)
する
曉
(
あかつき
)
には
代人料
(
だいにんれう
)
にて
事
(
こと
)
調
(
とゝの
)
はずとは
誰
(
たれ
)
もかねて
知
(
し
)
れたる
話
(
はなし
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「だつて、
近頃
(
ちかごろ
)
の
相場
(
さうば
)
なら、
捨賣
(
すてうり
)
にしたつて、あの
時
(
とき
)
叔父
(
をぢ
)
の
拵
(
こし
)
らへて
呉
(
く
)
れた
金
(
かね
)
の
倍
(
ばい
)
にはなるんだもの。あんまり
馬鹿々々
(
ばか/\
)
しいからね」と
宗助
(
そうすけ
)
が
云
(
い
)
ひ
出
(
だ
)
すと、
御米
(
およね
)
は
淋
(
さみ
)
しさうに
笑
(
わら
)
つて
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
松麁朶
(
まつそだ
)
で卅五
把
(
は
)
ぢや
相場
(
さうば
)
はさうでもねえが、
商人
(
あきんど
)
がまるき
直
(
なほ
)
すんだから
小
(
ちひ
)
さくもなる
筈
(
はず
)
だな」
勘次
(
かんじ
)
は
首
(
くび
)
を
傾
(
かたむ
)
けていつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
むかしから、
落人
(
おちうど
)
は
七騎
(
しちき
)
と
相場
(
さうば
)
は
極
(
きま
)
つたが、これは
大國
(
たいこく
)
へ
討手
(
うつて
)
である。
五十萬石
(
ごじふまんごく
)
と
戰
(
たゝか
)
ふに、
切
(
きり
)
もち
一
(
ひと
)
つは
情
(
なさけ
)
ない。が、
討死
(
うちじに
)
の
覺悟
(
かくご
)
もせずに、
血氣
(
けつき
)
に
任
(
まか
)
せて
馳向
(
はせむか
)
つた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
馬
(
うま
)
に
銀袋
(
ぎんたい
)
を
積
(
つ
)
んで
來
(
き
)
たくらゐ、
人參
(
にんじん
)
の
價値
(
あたひ
)
は
思
(
おも
)
ふべしである。が、
一寸
(
ちよつと
)
素人
(
しろうと
)
には
相場
(
さうば
)
が
分
(
わか
)
らぬ。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
樣子
(
やうす
)
が
何
(
ど
)
うも、ふびんや、
餘
(
あま
)
り
小遣
(
こづかひ
)
がなかつたらしい。
尤
(
もつと
)
も
地
(
ぢ
)
もの
張
(
はり
)
と
俗
(
ぞく
)
に
號
(
がう
)
する
徒
(
てあひ
)
は、
懷中
(
くわいちう
)
の
如何
(
いかん
)
に
係
(
かゝ
)
はらず、
恁
(
か
)
うしたさもしい
料簡
(
れうけん
)
と、
昔
(
むかし
)
から
相場
(
さうば
)
づけに
極
(
き
)
めてある。
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
異
(
おつ
)
なことをいふやうだが
何
(
なに
)
かね
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
女
(
をんな
)
が
出来
(
でき
)
ねえと
相場
(
さうば
)
が
極
(
きま
)
つて、すつぺら
坊主
(
ばうず
)
になつても
矢張
(
やツぱ
)
り
生命
(
いのち
)
は
欲
(
ほ
)
しいのかね、
不思議
(
ふしぎ
)
ぢやあねえか、
争
(
あらそ
)
はれねもんだ、
姉
(
ねえ
)
さん
見
(
み
)
ねえ
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蔦屋
(
つたや
)
は、
若主人
(
わかしゆじん
)
——お
米
(
よね
)
さんの
兄
(
あに
)
——が
相場
(
さうば
)
にかゝつて
退轉
(
たいてん
)
をしたさうです。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
おや/\
前勘
(
まへかん
)
か。
否
(
いな
)
、
然
(
さ
)
うでない。……
特
(
とく
)
、
一
(
いち
)
、
二
(
に
)
、
三等
(
さんとう
)
の
相場
(
さうば
)
づけである。
温泉
(
をんせん
)
の
雨
(
あめ
)
を
掌
(
たなごころ
)
に
握
(
にぎ
)
つて、
我
(
わ
)
がものにした
豪儀
(
ごうぎ
)
な
客
(
きやく
)
も、ギヨツとして、
此
(
こ
)
れは
悄氣
(
しよげ
)
る……
筈
(
はず
)
の
處
(
ところ
)
を……
又
(
また
)
然
(
さ
)
うでない。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
其處
(
そこ
)
が
相場
(
さうば
)
ぢやあるまいか。」
鑑定
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“相場”の意味
《名詞》
市場で取引される商品の値段。
現物の取引をせず市場価格の変動による差額で利益を得ようとする投機的取引。またそのような取引を行う市場。
(比喩的)通例。世間一般の評価。
(出典:Wiktionary)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
場
常用漢字
小2
部首:⼟
12画
“相場”で始まる語句
相場師
相場状
相場朋厚
相場三左衛門