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姿勢
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しせい
ふりがな文庫
“
姿勢
(
しせい
)” の例文
何かが
破裂
(
はれつ
)
したのだ。客はギクリとしたようだったが、さすがは
老骨
(
ろうこつ
)
だ。
禅宗
(
ぜんしゅう
)
の
味噌
(
みそ
)
すり
坊主
(
ぼうず
)
のいわゆる
脊梁骨
(
せきりょうこつ
)
を
提起
(
ていき
)
した
姿勢
(
しせい
)
になって
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
電燈はつけたままだったし、お祖母さんの
姿勢
(
しせい
)
は、便所に立つまえとはいくぶんちがっていたが、やはり二人ともつっ伏したままだった。
次郎物語:02 第二部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
せめて、もうすこしらくな
姿勢
(
しせい
)
にでもならなければたまりませんが、そのためには、ガチョウのせなかによじのぼるよりほかありません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
不図
(
ふと
)
自分
(
じぶん
)
に
返
(
かえ
)
って
見
(
み
)
ると、お
爺
(
じい
)
さんも、
又
(
また
)
守護霊
(
しゅごれい
)
さんも、
先刻
(
せんこく
)
の
姿勢
(
しせい
)
のままで、
並
(
なら
)
んで
神壇
(
しんだん
)
の
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
って
居
(
お
)
られました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
『それは
舞踏
(
ぶたう
)
の
第一
(
だいいち
)
の
姿勢
(
しせい
)
だわ』と
云
(
い
)
つたものゝ
愛
(
あい
)
ちやんは、
全
(
まつた
)
く
當惑
(
たうわく
)
したので、
切
(
しき
)
りに
話頭
(
はなし
)
を
更
(
か
)
へやうとしました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
ジャンセエニュ
先生
(
せんせい
)
は高い
椅子
(
いす
)
に
姿勢
(
しせい
)
を
真直
(
まっすぐ
)
にして
腰掛
(
こしか
)
けていらっしゃいます。
厳格
(
げんかく
)
ですけれど、
優
(
やさ
)
しい
先生
(
せんせい
)
です。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
そしてその種名の cernua は
点頭
(
てんとう
)
、すなわち
傾垂
(
けいすい
)
の意で、それはその花の
姿勢
(
しせい
)
に
基
(
もと
)
づいて名づけたものだ。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
巫女
(
くちよせ
)
の
婆
(
ばあ
)
さんの
姿勢
(
しせい
)
が
箱
(
はこ
)
を
離
(
はな
)
れて
以前
(
いぜん
)
に
復
(
ふく
)
した
時
(
とき
)
抑壓
(
よくあつ
)
されたやうに
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
た
凡
(
すべ
)
てが
俄
(
にはか
)
にがや/\と
騷
(
さわ
)
ぎ
出
(
だ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
花前はそういう下から、すぐはじめの赤牛からしぼりにかかった。花前の乳しぼる
姿勢
(
しせい
)
ははなはだ気にいった。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
隣
(
とな
)
りには黒い
洋服
(
ようふく
)
をきちんと
着
(
き
)
たせいの高い青年がいっぱいに風に
吹
(
ふ
)
かれているけやきの木のような
姿勢
(
しせい
)
で、男の子の手をしっかりひいて立っていました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
料理
(
りょうり
)
をはこんで、もういちど
客室
(
きゃくしつ
)
にきてみると、客はまだ、さっきとおなじ
姿勢
(
しせい
)
で
窓
(
まど
)
のほうをむいていた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
受けとって押しいただいた
民部
(
みんぶ
)
は、
駕籠
(
かご
)
の上に立ったまま、八ぽうの戦機をきッと見渡したのち、おごそかに
軍師
(
ぐんし
)
たるの
姿勢
(
しせい
)
をとり、
采
(
さい
)
のさばきもあざやかに
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
紬
(
つむぎ
)
の
袷
(
あはせ
)
、前のめりになつて、佛壇は開いたまゝ、——その佛壇は駒込町の往來に背を向けて、六疊一パイにはめ込みになつた豪勢なもの、拜んだ
姿勢
(
しせい
)
が、佛の
在
(
いま
)
す
銭形平次捕物控:297 花見の留守
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
つめている
呼吸
(
こきゅう
)
が、いまにも、うううともれて、うなりだしそうにかたくなっている。気をつけのその
姿勢
(
しせい
)
は、だれが見たって笑わずにいられるものではなかった。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
カーキ
色
(
いろ
)
の
服
(
ふく
)
に
戦闘帽
(
せんとうぼう
)
を
被
(
かぶ
)
って、
赤
(
あか
)
いたすきをかけた
父親
(
ちちおや
)
は
肩幅
(
かたはば
)
の
広
(
ひろ
)
い
姿勢
(
しせい
)
を
毅然
(
きぜん
)
として、
日
(
ひ
)
の
丸
(
まる
)
の
旗
(
はた
)
を
持
(
も
)
ったみんなから
送
(
おく
)
られて、
平常
(
へいぜい
)
は、あまり
人
(
ひと
)
の
通
(
とお
)
らないさびしい
路
(
みち
)
を
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とびおりの
姿勢
(
しせい
)
になり、下へ足がついたときに、ピョイピョイと、とぶようにしました。
怪人と少年探偵
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
中根
(
なかね
)
はあわてて
無格好
(
ぶかくかう
)
な
不動
(
ふどう
)
の
姿勢
(
しせい
)
をとつたが、その
顏
(
かほ
)
には、それが
癖
(
くせ
)
の
間
(
ま
)
の
拔
(
ぬ
)
けたニヤニヤ
笑
(
わら
)
ひを
浮
(
うか
)
べてゐた。——またやられるな‥‥と
思
(
おも
)
つて、
私
(
わたし
)
は
中根
(
なかね
)
のうしろ
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
た。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
足の
形
(
かたち
)
でも
腰
(
こし
)
の
肉付
(
にくつき
)
でも、または
胴
(
どう
)
なら
乳
(
ちゝ
)
なら胸なら肩なら、
總
(
す
)
べて
何處
(
どこ
)
でもむツちりとして、
骨格
(
こつかく
)
でも
筋肉
(
きんにく
)
でも
姿勢
(
しせい
)
でも
好
(
よ
)
く
整
(
とゝの
)
ツて
發育
(
はついく
)
してゐた。
加之
(
それに
)
肌
(
はだ
)
が
眞
(
ま
)
ツ
白
(
しろ
)
で
滑々
(
すべ/″\
)
してゐる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
白服
(
しろふく
)
の
姿勢
(
しせい
)
で、ぴたりと
留
(
と
)
まつて、じろりと
見
(
み
)
る、
給仕
(
きふじ
)
の
氣構
(
きがまへ
)
に
恐
(
おそ
)
れをなして
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
吉之丞はぐったりとなり、あおのけに寝て胸の上で手を
組
(
く
)
んだ、いつもの
楽
(
らく
)
な
姿勢
(
しせい
)
をとると、ひょっとすると、明日は眼がさめないのかも知れないと思いながら、うつらうつらしだした。
呂宋の壺
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
『さうか、』と
言
(
い
)
つて
志村
(
しむら
)
は
其儘
(
そのまゝ
)
再
(
ふたゝ
)
び
腰
(
こし
)
を
下
(
お
)
ろし、もとの
姿勢
(
しせい
)
になつて
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
何
(
なに
)
か
艦長
(
かんちやう
)
の
命
(
めい
)
を
聽
(
き
)
かんとて、
姿勢
(
しせい
)
を
正
(
たゞ
)
して
立
(
た
)
てる三四
名
(
めい
)
の
水兵
(
すいへい
)
は、
先刻
(
せんこく
)
より
熱心
(
ねつしん
)
に
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
の
顏
(
かほ
)
を
見詰
(
みつ
)
めて
居
(
を
)
つたが、
其
(
その
)
中
(
うち
)
の
一名
(
いちめい
)
、
一歩
(
いつぽ
)
進
(
すゝ
)
み
出
(
い
)
でゝ、
恭
(
うや/\
)
しく
虎髯大尉
(
こぜんたいゐ
)
と
艦長
(
かんちやう
)
とに
向
(
むか
)
ひ、
意味
(
いみ
)
あり
氣
(
げ
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「
何時
(
いつ
)
?」と
御米
(
およね
)
は
湯呑
(
ゆのみ
)
を
夫
(
をつと
)
の
前
(
まへ
)
に
出
(
だ
)
した
時
(
とき
)
の
姿勢
(
しせい
)
の
儘
(
まゝ
)
で
聞
(
き
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さまざまな
誇張的
(
こちやうてき
)
の
姿勢
(
しせい
)
で
活躍
(
くわつやく
)
して
居
(
ゐ
)
るさまが
描
(
ゑが
)
かれてある。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
そこでぼくはみんなに知らせた。何だか手を気を
付
(
つ
)
けの
姿勢
(
しせい
)
で水を出たり入ったりしているようで
滑稽
(
こっけい
)
だ。
或る農学生の日誌
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
朝倉先生は、かなり永いこと同じ
姿勢
(
しせい
)
で立っていたが、やがて次郎の背をなでるようにして両手をはなし、「君がこれから真剣に考えなけりゃならん問題は——」
次郎物語:03 第三部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
それは
白
(
しろ
)
っぽい、
幾分
(
いくぶん
)
ふわふわしたもので、そして
普通
(
ふつう
)
は
裸体
(
はだか
)
でございます。それが
肉体
(
にくたい
)
の
真上
(
まうえ
)
の
空中
(
くうちゅう
)
に、
同
(
おな
)
じ
姿勢
(
しせい
)
で
横臥
(
おうが
)
している
光景
(
ありさま
)
は、
決
(
けっ
)
してあまり
見
(
み
)
よいものではございませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
彼女は身体を楽な
姿勢
(
しせい
)
にして、すみ切った細い声で、彼女の幼少の頃からの、不思議な
思出
(
おもいで
)
を物語るのであった。私はじっと耳をすまして、長い間、殆ど身動きもせずそれに聞き入っていた。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
此
(
この
)
質問
(
しつもん
)
には、ドード
鳥
(
てう
)
が
大思想家
(
だいしさうか
)
でないため
答
(
こた
)
へることが
出來
(
でき
)
ず、一
本
(
ぽん
)
の
指
(
ゆび
)
で
其額
(
そのひたひ
)
を
抑
(
おさ
)
え、
長
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
ました(よく
繪
(
ゑ
)
にある
沙翁
(
シエークスピア
)
のやうな
姿勢
(
しせい
)
をして)
其間
(
そのあひだ
)
他
(
た
)
のものも
皆
(
みな
)
默
(
だま
)
つて
待
(
ま
)
つてゐました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
しかもその
姿勢
(
しせい
)
で男先生は歌いだしたのである。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
アルプスの
探険
(
たんけん
)
みたいな
姿勢
(
しせい
)
をとりながら、青い
粘土
(
ねんど
)
と
赤砂利
(
あかじゃり
)
の
崖
(
がけ
)
をななめにのぼって、せなかにしょった長いものをぴかぴかさせながら、上の
豆畠
(
まめばたけ
)
へはいってしまった。
さいかち淵
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼は思わず
拳
(
こぶし
)
を握って、はね起きそうな
姿勢
(
しせい
)
になったが、すぐまたぐったりとなった。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
二つのひれをちょうど
両手
(
りょうて
)
をさげて
不動
(
ふどう
)
の
姿勢
(
しせい
)
をとったようなふうにして水の中から
飛
(
と
)
び出して来て、うやうやしく頭を下にして
不動
(
ふどう
)
の
姿勢
(
しせい
)
のまままた水の中へくぐって行くのでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
二人は、それからかなり永いこと同じ
姿勢
(
しせい
)
でいた。
次郎物語:02 第二部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
“姿勢”の意味
《名詞》
姿 勢(しせい)
体の構え。
物事に対する態度。
(出典:Wiktionary)
“姿勢”の解説
姿勢(しせい)とは、重力に対して、バランスを取っている時の体の姿である。
なので、水中や宇宙船など、重力を受けない場所では姿勢は存在しない。
見た目の格好、立ち姿等の目に見える姿形をさすだけではなく、その人の心構え、気持ち、気構えや決意をこの言葉で代用する事がある(例:「姿勢が問われる」「どのような姿勢で臨んだのだろうか」等)。
(出典:Wikipedia)
姿
常用漢字
小6
部首:⼥
9画
勢
常用漢字
小5
部首:⼒
13画
“姿”で始まる語句
姿
姿態
姿見
姿容
姿形
姿貌
姿見鏡
姿体
姿色
姿致