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始終
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しじう
ふりがな文庫
“
始終
(
しじう
)” の例文
「お前は
始終
(
しじう
)
二階にゐて、皆んなと顏を合せてゐた筈ぢやないか。薄暗い四疊半にゐるのを、お前と間違へるのは變ぢやないかな」
銭形平次捕物控:125 青い帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
然
(
しか
)
しそれを
誰
(
たれ
)
も
見
(
み
)
ては
居
(
ゐ
)
なかつた。それでも
彼
(
かれ
)
は
空虚
(
から
)
な
煙草入
(
たばこいれ
)
を
放
(
はな
)
すに
忍
(
しの
)
びない
心持
(
こゝろもち
)
がした。
彼
(
かれ
)
は
僅
(
わづか
)
な
小遣錢
(
こづかひせん
)
を
入
(
い
)
れて
始終
(
しじう
)
腰
(
こし
)
につけた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
元二
(
げんじ
)
は、
絶
(
た
)
えず、
其
(
そ
)
の
歌
(
うた
)
を、
肌
(
はだ
)
に
添
(
そ
)
へて
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
につくやうに、つかないやうに、ちら/\と
出
(
だ
)
しては
始終
(
しじう
)
熟
(
ぢつ
)
と
視
(
み
)
る。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
目懸惡漢共に付込れし所
僥倖
(
さいはひ
)
に
貴公樣
(
あなたさま
)
の
御庇蔭
(
おかげ
)
を以て一命を無難に助かり候事呉々有難く候と涙を流して
語
(
かた
)
りければ旅の武士は
始終
(
しじう
)
樣子
(
やうす
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
茶店
(
ちやみせ
)
の
老人夫婦
(
らうじんふうふ
)
とは
懇意
(
こんい
)
に
成
(
な
)
つて『
旦那
(
だんな
)
又
(
また
)
石拾
(
いしひろ
)
ひですか。
然
(
さ
)
う
始終
(
しじう
)
見
(
み
)
えては、
既
(
も
)
う
有
(
あ
)
りますまい』と
笑
(
わら
)
はれる
位
(
くらゐ
)
にまでなつた。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
想像
(
さうざう
)
すれば、
始終
(
しじう
)
青一色
(
チンイイソオ
)
をさせたり、
滿貫役
(
まんぐわんやく
)
をつけさせたりするのだらうが、それが
自然
(
しぜん
)
と
取
(
と
)
り
入
(
い
)
りの
阿堵物
(
あとぶつ
)
になることは
言
(
い
)
ふまでもない。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
かねて
見置
(
みお
)
きし
硯
(
すゞり
)
の
引出
(
ひきだ
)
しより、
束
(
たば
)
のうちを
唯
(
たゞ
)
二
枚
(
まい
)
、つかみし
後
(
のち
)
は
夢
(
ゆめ
)
とも
現
(
うつゝ
)
とも
知
(
し
)
らず、三
之
(
の
)
助
(
すけ
)
に
渡
(
わた
)
して
歸
(
かへ
)
したる
始終
(
しじう
)
を、
見
(
み
)
し
人
(
ひと
)
なしと
思
(
おも
)
へるは
愚
(
おろ
)
かや。
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
打
(
ぶ
)
つたり
蹴
(
け
)
つたりするのは、
始終
(
しじう
)
のことでせう。
私
(
わたし
)
も
言
(
い
)
つても
見
(
み
)
ましたけれど、
頭脳
(
あたま
)
が
普通
(
ふつう
)
ぢやないやうです。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
ミラア先生が學課をやつてあなたに
質問
(
しつもん
)
してゐる時、あなたは決して氣を散らしたりしてゐないの。ところが私となると
始終
(
しじう
)
どつかへ氣が散つてゐるのよ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
加
(
くわ
)
ふるに
橄欖島
(
かんらんたう
)
の
附近
(
ふきん
)
には、
始終
(
しじう
)
有名
(
いうめい
)
なる
海賊船
(
かいぞくせん
)
が
横行
(
わうかう
)
し、また
屡々
(
しば/\
)
、
歐洲
(
をうしう
)
諸國
(
しよこく
)
の
軍艦
(
ぐんかん
)
も
巡航
(
じゆんかう
)
して
來
(
き
)
ますから、
其邊
(
そのへん
)
に
我
(
わ
)
が
海底戰鬪艇
(
かいていせんとうてい
)
が
機關
(
きくわん
)
の
活動
(
くわつどう
)
を
失
(
うしな
)
つて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
始終
(
しじう
)
人間
(
にんげん
)
の
作
(
つく
)
つた
都會
(
とくわい
)
の
中
(
なか
)
ばかりを
駕籠
(
かご
)
で
往來
(
わうらい
)
してゐた
玄竹
(
げんちく
)
が、
神
(
かみ
)
の
作
(
つく
)
つた
田舍
(
ゐなか
)
の
氣
(
き
)
を
心
(
こゝろ
)
ゆくまで
吸
(
す
)
つた
時
(
とき
)
は、ほんたうの
人間
(
にんげん
)
といふものがこれであるかと
考
(
かんが
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
お
噂
(
うはさ
)
には
毎度
(
まいど
)
承
(
うけたま
)
はつて
居
(
を
)
りましたよ、
立派
(
りつぱ
)
なお
住宅
(
すまひ
)
でお
庭
(
には
)
は
斯
(
か
)
う、
何
(
なに
)
は
斯
(
か
)
うと、
能
(
よ
)
くまア、
何
(
な
)
んでございますよ、
名草屋
(
なくさや
)
の
金
(
きん
)
七といふ
道具屋
(
だうぐや
)
が
参
(
まゐ
)
りまして
始終
(
しじう
)
お
噂
(
うはさ
)
でございますよ。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何方
(
どちち
)
かと謂へば、
落着
(
おちつ
)
ついた、
始終
(
しじう
)
柔
(
やはらか
)
な
波
(
なみ
)
の
漂
(
たゝよ
)
ツてゐる
内氣
(
うちき
)
らしい眼だ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
B
全
(
まつた
)
く。
始終
(
しじう
)
葉書
(
はがき
)
を
書
(
か
)
く
癖
(
くせ
)
をつけると
持藥
(
ぢやく
)
の
樣
(
やう
)
なものだよ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
「そりや、はあ、さうだが」
只
(
たゞ
)
此
(
これ
)
だけいつて
寡言
(
むくち
)
な
卯平
(
うへい
)
は
自分
(
じぶん
)
の
意
(
い
)
を
得
(
え
)
たといふ
樣
(
やう
)
に
始終
(
しじう
)
窪
(
くぼ
)
んだ
目
(
め
)
を
蹙
(
しが
)
めて
手
(
て
)
からは
煙管
(
きせる
)
を
放
(
はな
)
さなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
供に連ては道中が心遣ひなれば貴樣
何卒
(
なにとぞ
)
一所に
行呉
(
ゆきくれ
)
よと餘儀なく頼みけるに長八も
否
(
いや
)
とも云れぬ親分長兵衞の事なれば
始終
(
しじう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
で、私は
異郷
(
いきやう
)
に遠く
旅出
(
たびで
)
して
來
(
き
)
ながらあんまり出歩くこともせずに、
始終
(
しじう
)
机に向つてはその執筆に
專心
(
せんしん
)
した。私は
眞劍
(
しんけん
)
に、
純眞
(
じゆんしん
)
に努めつづけた。
処女作の思い出
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
口惜
(
くや
)
しい、
畜生
(
ちくしやう
)
め、
獣
(
けだもの
)
め、ト
始終
(
しじう
)
さう
思
(
おも
)
つて、五
年
(
ねん
)
も八
年
(
ねん
)
も
経
(
た
)
たなければ、
真個
(
ほんとう
)
に
分
(
わか
)
ることではない、
覚
(
おぼ
)
えられることではないんださうで、お
亡
(
なく
)
んなすつた
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
思慮
(
しりよ
)
深
(
ふか
)
き
大佐
(
たいさ
)
すら
小首
(
こくび
)
を
傾
(
かたむ
)
けた
程
(
ほど
)
で、
私
(
わたくし
)
の
胸
(
むね
)
には、
始終
(
しじう
)
附
(
つ
)
いて
離
(
はな
)
れぬ
疑問
(
ぎもん
)
であつたので、
今
(
いま
)
機會
(
きくわい
)
を
得
(
え
)
て
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
親分、あつしが、子さらひや
強請
(
ゆすり
)
をするかしないか考へて見て下さい。あらゆる惡事の中でも、人の子をさらつて金を奪るほど罪の深いことはないと、親分が
始終
(
しじう
)
言ふのを
銭形平次捕物控:171 偽八五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
もし好きなのだつたら、あんなに
始終
(
しじう
)
微笑を浮かべて見せなくも、あんなに
繁々
(
しげ/\
)
と視線を送らなくも、あんなに態度を氣取つたり、あんなに樣々な愛嬌をつくつたりしなくもいゝのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
店臺
(
みせだい
)
へは
暑
(
あつ
)
い
頃
(
ころ
)
には
蟻
(
あり
)
の
襲
(
おそ
)
ふのを
厭
(
いと
)
うて四つの
足
(
あし
)
へ
皿
(
さら
)
や
丼
(
どんぶり
)
の
類
(
るゐ
)
を
穿
(
は
)
かせて
始終
(
しじう
)
水
(
みづ
)
を
湛
(
たゝ
)
へて
置
(
お
)
くことを
怠
(
おこた
)
らないのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
預
(
あづか
)
りし事又其身も
路金
(
ろぎん
)
にとて五十兩の金を
貰
(
もら
)
ひしを
辭退
(
じたい
)
すれども聞入なければ據ころなく受納めたることまで
始終
(
しじう
)
の樣子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其事
(
そのこと
)
、お
前
(
まへ
)
と
母
(
はゝ
)
とは、
之
(
これ
)
が
永遠
(
えいゑん
)
の
別
(
わかれ
)
となるかも
知
(
し
)
れませんが、
幸
(
さひは
)
ひにお
前
(
まへ
)
の
生命
(
いのち
)
が
助
(
たすか
)
つたなら、
之
(
これ
)
から
世
(
よ
)
に
立
(
た
)
つ
時
(
とき
)
に、
始終
(
しじう
)
其
(
その
)
言葉
(
ことば
)
を
忘
(
わす
)
れず、
誠實
(
まこと
)
の
人
(
ひと
)
とならねばなりませんよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
相手方
(
あひてかた
)
も
勿論
(
もちろん
)
仲間内
(
なかまうち
)
に
多
(
おほ
)
く、
始終
(
しじう
)
顏
(
かほ
)
を
合
(
あは
)
せるのが六
段
(
だん
)
佐佐木茂索
(
ささきもさく
)
、三
段
(
だん
)
和木
(
わぎ
)
清
(
せい
)
三
郎
(
らう
)
、三
段
(
だん
)
池谷
(
いけのや
)
信
(
しん
)
三
郎
(
らう
)
などで、
時
(
とき
)
に六
段
(
だん
)
菊池寛
(
きくちくわん
)
、五
段
(
だん
)
廣津和郎
(
ひろつかづを
)
、七
段
(
だん
)
川崎備寛
(
かはさきびくわん
)
、六
段
(
だん
)
濱尾
(
はまを
)
四
郎
(
らう
)
、四
段
(
だん
)
古川緑波
(
ふるかはりよくは
)
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「はあ、
北海道
(
ほくかいだう
)
へは
始終
(
しじう
)
往復
(
わうふく
)
をするですが、
今度
(
こんど
)
は
樺太
(
からふと
)
まで
行
(
ゆ
)
くですて。」
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“始終”の意味
《形容動詞》
始終(しじゅう)
始めからから終わりまで、ずっと。
いつも。
(出典:Wiktionary)
始
常用漢字
小3
部首:⼥
8画
終
常用漢字
小3
部首:⽷
11画
“始終”で始まる語句
始終中
始終々々