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持藥
「いえ、お醫者樣にも及びません、
持藥も用意してあります、少し休まして
戴けば——」
文句は
色々に
變へて、
或は
強く、
或は
弱く、
或は
罵り、
或はふざけ、
種々樣々の
事を
書いてやつた。
中途で
凹たれては
全く
敵に
降伏する
譯だから、
例の
持藥のつもりで
毎日書いた。
A
持藥は
好かつたね。
何しろマアそれでヒステリー
病だの
悋氣病だのが
直れば
結構だ。
年始状を
無暗に
澤山出したりするのに
比べると、
君等のは
蓋し
葉書利用法の
上乘なるものだね。