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身代
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しんだい
ふりがな文庫
“
身代
(
しんだい
)” の例文
「さア、こゝは、きみちやんなんかの働くには、日本一のいゝ場所なんだからね。ひと
身代
(
しんだい
)
つくるつもりで、どし/\働いてくんな」
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
借る程の者なれば
油斷
(
ゆだん
)
ならざる男なりと言れし時三郎兵衞はギヨツとせし
樣子
(
やうす
)
を見られしが又四郎右衞門は
身代
(
しんだい
)
の
果程
(
はてほど
)
有
(
あり
)
て
困
(
こま
)
つた事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
……
身代
(
しんだい
)
減
(
へ
)
らして税にするんでは税やない、罰金やて。……阿呆でも大學校へ片足ブチ込んで來よつたんで、言ふことは分つたるがな。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
またその時予が
妻
(
さい
)
に
向
(
むかっ
)
て、今日福沢諭吉は
大丸
(
だいまる
)
ほどの
身代
(
しんだい
)
に成りたれば、いつにても予が宅に来て数日
逗留
(
とうりゅう
)
し、意を
慰
(
なぐさ
)
め給うべしとなり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
あなたは越前屋という大きな
身代
(
しんだい
)
や、店の切り盛りをする力はない、身分が不釣合だと云われる、私はまたあなたのほかに妻を
榎物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
「塩山つていふ村は、昔からえらく変り者を出す所でナア、それが為めに
身代
(
しんだい
)
を
拵
(
こしら
)
へる者は
無
(
ね
)
えではねいだが、困つた人間も随分出るだア」
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
なアに少しも憎くは有ません目「では何故殺した藻「伯父の
身代
(
しんだい
)
が欲いから殺しました、此頃は
商買
(
しょうばい
)
が不景気で
日々
(
にちにち
)
苦しくなるばかりです、 ...
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
わしも一と
身代
(
しんだい
)
つくるつもりだ。……え、品の
納入先
(
おさめさき
)
はどこかって。そいつは、いえない。
熊野牛王
(
くまのごおう
)
の
誓文
(
せいもん
)
にかけて、これだよ
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、間が悪い時には悪いもので、邸がまだ半分も出来上らない昨今、
身代
(
しんだい
)
はまたバアクシヤア
種
(
だね
)
の豚のやうに留め度もなく
肥
(
ふと
)
り出して来た。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
そういうわけで、
身代
(
しんだい
)
もだんだんに衰えて来ましたので、
元
(
げん
)
の
天暦
(
てんれき
)
年間、李は自分の郷里を立ち
退
(
の
)
いて、桂州へ行きました。
中国怪奇小説集:14 剪灯新話(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
立
(
た
)
てゝ
糶
(
せり
)
呉服
(
ごふく
)
の
見
(
み
)
るかげもなかりしが
六間間口
(
ろくけんまぐち
)
に
黒
(
くろ
)
ぬり
土藏
(
どざう
)
時
(
とき
)
のまに
身代
(
しんだい
)
たち
上
(
あが
)
りて
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
二人
(
ふたり
)
の
内
(
うち
)
兄
(
あに
)
は
無論
(
むろん
)
家
(
いへ
)
の
相續
(
あととり
)
弟
(
おとゝ
)
には
母方
(
はゝかた
)
の
絶
(
たえ
)
たる
姓
(
せい
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
大
身代
(
しんだい
)
を作り上げて、御領主黒田の殿様から鉢巻という苗字と、帯刀を許されたという立志伝中の人物だそうで御座います。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
主人の大澤は薄々瀧山誠之進の素姓を
悟
(
さと
)
つて、
身代
(
しんだい
)
を半分やるとか、娘の聟になれとか誘つたらしいが、それは岸本誠太郎もさすがに出來なかつた
銭形平次捕物控:296 旅に病む女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
但し町まで
他
(
ひと
)
の土地を踏まずに行けるという程の
大家
(
たいけ
)
でない。街道筋の金持は兎角粒が小さい。それでも国会議員に四度や五度は出られそうな
身代
(
しんだい
)
である。
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
まあこんなふうにすれば、いくらあっても、お金はさっさとにげていってしまうでしょう。とうとうむすこはたった四シリングの
身代
(
しんだい
)
になってしまいました。
ひこうかばん
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
ところが被告は頭を白洲の砂に埋め、誠に恐入ったる義ながら、永の病気に
身代
(
しんだい
)
必至と
不如意
(
ふにょい
)
に相成り、如何様にも即座の支払は致し難き旨を様々に陳謝した。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
それは二代目
塩原
(
しほばら
)
が、
大層
(
たいそう
)
良
(
よ
)
い
身代
(
しんだい
)
になつて
跡目相続
(
あとめさうぞく
)
をした時、お
父
(
とつ
)
さん、お
前
(
まへ
)
さんはもう
是
(
これ
)
だけの
身代
(
しんだい
)
になつたら、少しはさつぱりした着物をお
召
(
め
)
しなさるが
宜
(
よ
)
い
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この
身代
(
しんだい
)
を譲られたりとて、
他姓
(
たせい
)
を
冒
(
をか
)
して
得謂
(
えい
)
はれぬ屈辱を忍ばんは、彼の
屑
(
いさぎよ
)
しと為ざるところなれども、美き宮を妻に為るを得ば、この身代も屈辱も何か有らんと
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
画工
(
ゑかき
)
はね、
心
(
こゝろ
)
を
描
(
か
)
くんぢやない。
心
(
こゝろ
)
が
外
(
そと
)
へ
見世
(
みせ
)
を
出
(
だ
)
してゐる
所
(
ところ
)
を
描
(
か
)
くんだから、
見世
(
みせ
)
さへ
手落
(
ておち
)
なく観察すれば、
身代
(
しんだい
)
は
自
(
おのづ
)
から
分
(
わか
)
るものと、まあ、さうして置くんだね。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
今では大分
身代
(
しんだい
)
をつくり上げたという
噂
(
うわさ
)
であるが、それにもかかわらず、電車の出来ないむかしから、今以て
四谷
(
よつや
)
寺町辺
(
てらまちへん
)
の車さえ
這入
(
はい
)
らぬ細い
横町
(
よこちょう
)
の小家に住んでいる。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「急に出來た
身代
(
しんだい
)
は急に倒れるのが北海道の原則らしい」と、呑牛は平氣だ。「僕等はその間にあつて、多少のうまい汁が吸へるの、さ——丸で火事場泥棒も同樣、さ。」
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
この
店
(
みせ
)
の
主人
(
しゅじん
)
は、やはり
小僧
(
こぞう
)
から
今
(
いま
)
の
身代
(
しんだい
)
に
仕上
(
しあ
)
げた
人
(
ひと
)
だけあって、
奉公人
(
ほうこうにん
)
に
対
(
たい
)
しても
同情
(
どうじょう
)
が
深
(
ふか
)
かったのでした。
信吉
(
しんきち
)
が
病気
(
びょうき
)
にかかると、さっそく
医者
(
いしゃ
)
に
見
(
み
)
せてくれました。
風雨の晩の小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ミハイル、アウエリヤヌヰチは
元
(
もと
)
は
富
(
と
)
んでゐた
大地主
(
おほぢぬし
)
、
騎兵隊
(
きへいたい
)
に
屬
(
ぞく
)
してゐた
者
(
もの
)
、
然
(
しか
)
るに
漸々
(
だん/\
)
身代
(
しんだい
)
を
耗
(
す
)
つて
了
(
しま
)
つて、
貧乏
(
びんばふ
)
し、
老年
(
らうねん
)
に
成
(
な
)
つてから、
遂
(
つひ
)
に
此
(
こ
)
の
郵便局
(
いうびんきよく
)
に
入
(
はひ
)
つたので。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
百姓は
割
(
わり
)
に合はん仕事やちうことは、よう
分
(
わ
)
かつてるが、そいでも地價がズン/\
騰
(
あが
)
るさかい、知らん
間
(
ま
)
に
身代
(
しんだい
)
が三
層
(
ぞう
)
倍にも五層倍にもなつたアるちうて、みな喜んではつたが
「鱧の皮 他五篇」解説
(旧字旧仮名)
/
宇野浩二
(著)
「さうで
御座
(
ござ
)
いませうかなあ。私が剛情者といふことは自分でもはつきり判ります。が、それでまたあの
身代
(
しんだい
)
をこしらへましたので、剛情も別に悪いことゝは思ひませんでしたが」
老主の一時期
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
忠太郎と名乗って出て、お登世へ譲る水熊の
身代
(
しんだい
)
に眼をつけて、半分貰う
魂胆
(
こんたん
)
なんだ。
瞼の母
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
かかる場合においては万々やむをえず、泣く泣くもたとい一国を
身代
(
しんだい
)
限りの
悲堺
(
ひかい
)
に
沈淪
(
ちんりん
)
せしむるも武備の用意をなさざるべからず。すなわち独仏の関係は歴史的の記憶あるがためなり。
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
ヂュリ
内實
(
なかみ
)
の十
分
(
ぶん
)
な
思想
(
しさう
)
は、
言葉
(
ことば
)
の
花
(
はな
)
で
飾
(
かざ
)
るには
及
(
およ
)
ばぬ。
算
(
かぞ
)
へらるゝ
身代
(
しんだい
)
は
貧
(
まづ
)
しいのぢゃ。
妾
(
わし
)
の
戀
(
こひ
)
は、
分量
(
ぶんりゃう
)
が
大
(
おほ
)
きう/\なったゆゑに、
今
(
いま
)
は
其
(
その
)
半分
(
はんぶん
)
をも
計算
(
かんぢゃう
)
することが
出來
(
でき
)
ぬわいの。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
かつ兄の当然持っておるべき
身代
(
しんだい
)
を、妹として譲り受けるということは望ましい事ではない。そうして置いては、兄の隠居が何事をしようと、これに
喙
(
くちばし
)
を
容
(
い
)
れることが出来ぬであろう。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
その
間
(
あひだ
)
に
相變
(
あひかは
)
らず
竹
(
たけ
)
を
取
(
と
)
つては、
黄金
(
おうごん
)
を
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れましたので、
遂
(
つひ
)
には
大
(
たい
)
した
身代
(
しんだい
)
になつて、
家屋敷
(
いへやしき
)
も
大
(
おほ
)
きく
構
(
かま
)
へ、
召
(
め
)
し
使
(
つか
)
ひなどもたくさん
置
(
お
)
いて、
世間
(
せけん
)
からも
敬
(
うやま
)
はれるようになりました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
それこそ「
暗闇
(
くらやみ
)
に鬼」の如き根強き
身代
(
しんだい
)
、きらいなものは酒色の二つ、「
下戸
(
げこ
)
ならぬこそ」とか「色好まざらむ男は」とか書き残した法師を憎む事しきりにて、おのれ、いま生きていたら
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
身代
(
しんだい
)
の
釣合
(
つりあい
)
滅茶苦茶
(
めちゃくちゃ
)
にする男も世に多いわ、おまえの、イヤ、あなたの
迷
(
まよい
)
も
矢張
(
やっぱり
)
人情、そこであなたの
合点
(
がてん
)
の
行様
(
ゆくよう
)
、年の功という
眼鏡
(
めがね
)
をかけてよく/\
曲者
(
くせもの
)
の恋の正体を見届た所を話しまして
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
すなわち他にあらず、
身代
(
しんだい
)
の貧乏、これなり。およそ日本国中の人口三千四、五百万、戸数五、六百万の内、一年に子供の
執行金
(
しゅぎょうきん
)
五十円ないし百円を出して差支なき者は、幾万人もあるべからず。
小学教育の事
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
本来そうあり余るという
身代
(
しんだい
)
ではないから、懐中が少しずつ寒くなる。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
習っていたこの者親の
身代
(
しんだい
)
を鼻にかけどこへ行っても
若旦那
(
わかだんな
)
で通るのをよい事にして
威張
(
いば
)
る
癖
(
くせ
)
があり同門の子弟を店の番頭手代並みに
心得
(
こころえ
)
見下す風があったので春琴も心中面白くなかったけれども
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
分かりやすく例を取りてみれば、商戦に従事する者はもくろみ通りに成功し、いわゆるトントン
拍子
(
びょうし
)
に
身代
(
しんだい
)
をふやし、または営業を拡張することあるも、これは決していつまでもつづくものではない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
何
(
ど
)
うしよう、
身代
(
しんだい
)
、
今
(
いま
)
の
間
(
ま
)
に、
床平
(
とこへい
)
が
恁
(
か
)
う
燒
(
や
)
けた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
わさびの味が分っては
身代
(
しんだい
)
は持てぬ。
味覚馬鹿
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
贔屓
(
ひいき
)
になし富澤町古着渡世甲州屋とて
身代
(
しんだい
)
も
可成
(
かなり
)
なる家へ
入夫
(
いりむこ
)
の世話致されたり其後吉兵衞夫婦の中に男子二人を儲け兄を吉之助と名付弟を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
御承知の通り、次右衛門は総領でありながら、関口屋の
身代
(
しんだい
)
を弟の次兵衛に取られてしまったので、内心甚だ面白くない。
半七捕物帳:55 かむろ蛇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
殊に又之を殺せば日頃憎しと思う藻西は死し老人の
身代
(
しんだい
)
は我愛する美人倉子の持参金と為りて我が
掌底
(
たなそこ
)
に
落
(
ころ
)
がり込む訳なれば承知したるも無理ならず。
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
ここいらで一番、
身代
(
しんだい
)
を作ってくれようかな……
序
(
ついで
)
に
毛唐
(
けとう
)
の
胆
(
きも
)
っ
玉
(
たま
)
をデングリ返してやるか……という気になって、ニッコリと一つ笑って見せたもんだ。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「嫁にゆくことなんか考えるな、枡平の
身代
(
しんだい
)
とみの公の
縹緻
(
きりょう
)
なら、婿に来てはそれこそ芝野川の砂利だぞ」
饒舌りすぎる
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
十年前に国元ア夜逃げする様にして逃げて来たゞが、今ぢやえら
身代
(
しんだい
)
のう
拵
(
こしら
)
へて、
彼地処
(
あすこ
)
でア、まア好い方だつて言ふたが、人の運て言ふものは解らねえものだす
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
「——とすると、千両ばかり煙になる勘定だが、楽に積んだ
身代
(
しんだい
)
は、やッぱり、楽に灰になりゃアがる」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蟠作「紀伊國屋遣りなさい、自分の
身代
(
しんだい
)
になれば碁に勝っても
宜
(
い
)
いじゃアないか、よう遣りなさい」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ミハイル、アウエリヤヌイチは
元
(
もと
)
は
富
(
と
)
んでいた
大地主
(
おおじぬし
)
、
騎兵隊
(
きへいたい
)
に
属
(
ぞく
)
していた
者
(
もの
)
、しかるに
漸々
(
だんだん
)
身代
(
しんだい
)
を
耗
(
す
)
ってしまって、
貧乏
(
びんぼう
)
し、
老年
(
ろうねん
)
に
成
(
な
)
ってから、
遂
(
つい
)
にこの
郵便局
(
ゆうびんきょく
)
に
入
(
はい
)
ったので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
珍らしい働き手で、
酒男
(
さかをとこ
)
と一緒に倉に入つてせつせと稼いだから、
身代
(
しんだい
)
は太る一方だつたが、太るだけの物は
道修繕
(
みちなほし
)
、
橋普請
(
はしふしん
)
といつたやうな公共事業に費して少しも
惜
(
をし
)
まなかつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
道中最も古株の三面記者で、小説も書けば、俳句も
詠
(
よ
)
むと云ふ老人が來る。芝居好きでその
身代
(
しんだい
)
をつぶし、今は劇評家兼花柳界消息通になつて滿足してゐると云ふ大熊緑紅が來る。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
これが又禿の
御意
(
ぎよい
)
に入つたところで、女め
熟
(
つらつ
)
ら
高利
(
アイス
)
の
塩梅
(
あんばい
)
を見てゐる内に、いつかこの商売が面白くなつて来て、この
身代
(
しんだい
)
我物と考へて見ると、一人の親父よりは
金銭
(
かね
)
の方が大事
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“身代”の解説
身代(しんだい/みのしろ)とは、中世から近世日本にかけて用いられた用語。時代によって異なる内容で用いられた。
(出典:Wikipedia)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
代
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
“身代”で始まる語句
身代金
身代限
身代半減