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別々
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べつ/\
ふりがな文庫
“
別々
(
べつ/\
)” の例文
代助は、一つ
店
(
みせ
)
で
別々
(
べつ/\
)
の
品物
(
しなもの
)
を買つた
後
(
あと
)
、平岡と
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
つて
其所
(
そこ
)
の
敷居
(
しきゐ
)
を
跨
(
また
)
ぎながら互に顔を見合せて笑つた事を記憶してゐる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
積薪
(
せきしん
)
私
(
ひそか
)
に
怪
(
あやし
)
む、はてな、
此家
(
このいへ
)
、
納戸
(
なんど
)
には
宵
(
よひ
)
から
燈
(
あかり
)
も
點
(
つ
)
けず、わけて
二人
(
ふたり
)
の
女
(
をんな
)
、
別々
(
べつ/\
)
の
室
(
へや
)
に
寢
(
ね
)
た
筈
(
はず
)
を、
何事
(
なにごと
)
ぞと
耳
(
みゝ
)
を
澄
(
す
)
ます。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
またその
次
(
つ
)
ぎには
石
(
いし
)
を
組
(
く
)
み
合
(
あは
)
せて
棺
(
かん
)
を
造
(
つく
)
ることをしないで、
蓋
(
ふた
)
と
身
(
み
)
とは
別々
(
べつ/\
)
として、
石
(
いし
)
をくり
拔
(
ぬ
)
いて、
大
(
おほ
)
きな
棺
(
かん
)
を
造
(
つく
)
るように
進歩
(
しんぽ
)
して
來
(
き
)
ました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
……
去
(
い
)
ね、
相談敵手
(
さうだんあひて
)
にした
其方
(
そち
)
ぢゃが、
其方
(
そち
)
と
予
(
わし
)
とは
今
(
いま
)
からは
心
(
こゝろ
)
は
別々
(
べつ/\
)
。……
御坊
(
ごばう
)
の
許
(
ところ
)
へ
往
(
い
)
て
救
(
すく
)
ひを
乞
(
こ
)
はう。
事
(
こと
)
が
皆
(
みな
)
破
(
やぶ
)
れても、
死
(
し
)
ぬる
力
(
ちから
)
は
此身
(
このみ
)
に
有
(
あ
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
父
(
とう
)
さんは
自分
(
じぶん
)
の
子供
(
こども
)
の
時分
(
じぶん
)
と、あの
巴且杏
(
はたんきやう
)
の
生
(
な
)
る
時分
(
じぶん
)
とを、
別々
(
べつ/\
)
にして
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
せないくらゐです。
巴且杏
(
はたんきやう
)
は
李
(
すもゝ
)
より
大
(
おほ
)
きく、
味
(
あぢ
)
も
李
(
すもゝ
)
のやうに
酸
(
す
)
くはありません。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
其
(
そ
)
れ
處
(
どこ
)
ぢやねえや、
俺
(
お
)
らと一
緒
(
しよ
)
に
居
(
ゐ
)
んのせえ
厭
(
や
)
なんだんべが、
別々
(
べつ/\
)
に
成
(
な
)
つちやつたな、つまんねえ、
餘計
(
よけい
)
な
錢
(
ぜね
)
なんぞ
遣
(
つか
)
つて、
俺
(
お
)
らだつて
大
(
えけ
)
えこと
手間
(
てま
)
打
(
ぶ
)
つこんだな
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
細
(
こま
)
かいところになると、
昔
(
むかし
)
から
多少
(
たしよう
)
、
別々
(
べつ/\
)
の
意見
(
いけん
)
はあつても、
大體
(
だいたい
)
かういふふうに、
意見
(
いけん
)
が
一致
(
いつち
)
してゐます。ところが、
私
(
わたし
)
にいはせると、
意味
(
いみ
)
が
大
(
だい
)
ぶん
違
(
ちが
)
つて
來
(
き
)
ます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
それは
五人
(
ごにん
)
とも
別々
(
べつ/\
)
で、
石造皇子
(
いしつくりのみこ
)
には
天竺
(
てんじく
)
にある
佛
(
ほとけ
)
の
御石
(
みいし
)
の
鉢
(
はち
)
、
車持皇子
(
くらもちのみこ
)
には
東海
(
とうかい
)
の
蓬莱山
(
ほうらいさん
)
にある
銀
(
ぎん
)
の
根
(
ね
)
、
金
(
きん
)
の
莖
(
くき
)
、
白玉
(
しらたま
)
の
實
(
み
)
をもつた
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
一本
(
いつぽん
)
、
阿倍
(
あべ
)
の
右大臣
(
うだいじん
)
には
唐土
(
もろこし
)
にある
火鼠
(
ひねずみ
)
の
皮衣
(
かはごろも
)
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
人
(
ひと
)
の
聲
(
こゑ
)
は、
人
(
ひと
)
の
聲
(
こゑ
)
、
我
(
わ
)
が
考
(
かんが
)
へは
考
(
かんが
)
へと
別々
(
べつ/\
)
に
成
(
な
)
りて、
更
(
さら
)
に
何事
(
なにごと
)
にも
氣
(
き
)
のまぎれる
物
(
もの
)
なく、
人立
(
ひとだち
)
おびたゞしき
夫婦
(
めをと
)
あらそひの
軒先
(
のきさき
)
などを
過
(
す
)
ぐるとも、
唯
(
たゞ
)
我
(
わ
)
れのみは
廣野
(
ひろの
)
の
原
(
はら
)
の
冬枯
(
ふゆが
)
れを
行
(
ゆ
)
くやうに
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
甚公
(
じんこう
)
が
未
(
ま
)
だ
持
(
も
)
つてる——
甚公
(
じんこう
)
が!それを
此處
(
こゝ
)
へ
持
(
も
)
つて
來
(
こ
)
い、
丁稚
(
でつち
)
!
其隅
(
そのすみ
)
へ
置
(
お
)
け——
先
(
ま
)
ァ
皆
(
みん
)
な一
緒
(
しよ
)
に
縛
(
しば
)
れ——
皆
(
みん
)
なだッて
半分
(
はんぶん
)
も
達
(
とゞ
)
きやしない——あァ!それで
可
(
い
)
い、
別々
(
べつ/\
)
にしては
駄目
(
だめ
)
だ——さァ
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
そこに僕と云ふものゝ存在の
価値
(
かち
)
を認めるんだ。君はたゞ考へてゐる。考へてる丈だから、
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
の世界と、
頭
(
あたま
)
の
外
(
そと
)
の世界を
別々
(
べつ/\
)
に
建立
(
こんりう
)
して生きてゐる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
身體
(
からだ
)
と
自分
(
じぶん
)
の
心
(
こゝろ
)
とが
別々
(
べつ/\
)
に
成
(
な
)
つたやうな
心持
(
こゝろもち
)
で
自分
(
じぶん
)
が
自分
(
じぶん
)
をどうする
事
(
こと
)
も
出來
(
でき
)
なかつた。それでも
小作米
(
こさくまい
)
のことは
其
(
そ
)
の
念頭
(
ねんとう
)
から
沒
(
ぼつ
)
し
去
(
さ
)
ることはなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
木槿
(
むくげ
)
、
木槿
(
はちす
)
にても
相
(
あひ
)
分
(
わか
)
らず、
木槿
(
もくで
)
なり。
山
(
やま
)
の
芋
(
いも
)
と
自然生
(
じねんじやう
)
を、
分
(
わ
)
けて
別々
(
べつ/\
)
に
稱
(
とな
)
ふ。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
光線
(
くわうせん
)
が
成
(
な
)
るべく
餘計
(
よけい
)
取
(
と
)
れる
樣
(
やう
)
に
明
(
あか
)
るく
拵
(
こし
)
らへた
部屋
(
へや
)
の
二側
(
ふたがは
)
に、
手術用
(
しゆじゆつよう
)
の
椅子
(
いす
)
を
四臺
(
よだい
)
程
(
ほど
)
据
(
す
)
ゑて、
白
(
しろ
)
い
胸掛
(
むねかけ
)
をかけた
受持
(
うけもち
)
の
男
(
をとこ
)
が、
一人
(
ひとり
)
づゝ
別々
(
べつ/\
)
に
療治
(
れうぢ
)
をしてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
これが
角屋敷
(
かどやしき
)
で、
折曲
(
をれまが
)
ると
灰色
(
はひいろ
)
をした
道
(
みち
)
が
一筋
(
ひとすぢ
)
、
電柱
(
でんちう
)
の
著
(
いちじる
)
しく
傾
(
かたむ
)
いたのが、
前
(
まへ
)
と
後
(
うしろ
)
へ、
別々
(
べつ/\
)
に
頭
(
かしら
)
を
掉
(
ふ
)
つて
奧深
(
おくぶか
)
う
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
る、
鋼線
(
はりがね
)
が
又
(
また
)
半
(
なか
)
だるみをして、
廂
(
ひさし
)
よりも
低
(
ひく
)
い
處
(
ところ
)
を、
弱々
(
よわ/\
)
と、
斜
(
なゝ
)
めに
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
其所
(
そこ
)
には
福岡
(
ふくをか
)
で
亡
(
な
)
くなつた
小供
(
こども
)
の
位牌
(
ゐはい
)
と、
東京
(
とうきやう
)
で
死
(
し
)
んだ
父
(
ちゝ
)
の
位牌
(
ゐはい
)
が
別々
(
べつ/\
)
に
綿
(
わた
)
で
包
(
くる
)
んで
丁寧
(
ていねい
)
に
入
(
い
)
れてあつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
佐伯
(
さへき
)
の
叔母
(
をば
)
も
安之助
(
やすのすけ
)
も
其後
(
そのご
)
頓
(
とん
)
と
宗助
(
そうすけ
)
の
宅
(
うち
)
へは
見
(
み
)
えなかつた。
宗助
(
そうすけ
)
は
固
(
もと
)
より
麹町
(
かうぢまち
)
へ
行
(
ゆ
)
く
餘暇
(
よか
)
を
有
(
も
)
たなかつた。
又
(
また
)
夫丈
(
それだけ
)
の
興味
(
きようみ
)
もなかつた。
親類
(
しんるゐ
)
とは
云
(
い
)
ひながら、
別々
(
べつ/\
)
の
日
(
ひ
)
が
二人
(
ふたり
)
の
家
(
いへ
)
を
照
(
て
)
らしてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
別
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
々
3画
“別”で始まる語句
別
別嬪
別離
別荘
別墅
別棟
別段
別懇
別人
別品