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見付
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みつ
ふりがな文庫
“
見付
(
みつ
)” の例文
その
美
(
うつく
)
しい
空
(
そら
)
に
奪
(
うば
)
はれてゐた
眼
(
め
)
を、ふと一
本
(
ぽん
)
の
小松
(
こまつ
)
の
上
(
うへ
)
に
落
(
お
)
すと、
私
(
わたし
)
は
不思議
(
ふしぎ
)
なものでも
見付
(
みつ
)
けたやうに、
暫
(
しばら
)
くそれに
目
(
め
)
を
凝
(
こ
)
らした。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
すると
新羅
(
しらぎ
)
の
使者
(
ししゃ
)
の中に
日羅
(
にちら
)
という
貴
(
とうと
)
い
坊
(
ぼう
)
さんがおりましたが、きたない
童
(
わらべ
)
たちの中に
太子
(
たいし
)
のおいでになるのを目ざとく
見付
(
みつ
)
けて
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
そのうち
或
(
あ
)
る
日
(
ひ
)
上座
(
じやうざ
)
の
像
(
ざう
)
に
食事
(
しよくじ
)
を
供
(
そな
)
へて
置
(
お
)
いて、
自分
(
じぶん
)
が
向
(
む
)
き
合
(
あ
)
つて一しよに
食
(
た
)
べてゐるのを
見付
(
みつ
)
けられましたさうでございます。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
ある日、私は
妻
(
つま
)
と二人で
郊外
(
かうぐわい
)
へ家を
見付
(
みつ
)
けに出て行つた。
同
(
おな
)
じ
見付
(
みつ
)
けるからには、まだ一
度
(
ど
)
も行つたことのない
方面
(
はうめん
)
が良いといふ
相談
(
さうだん
)
になつた。
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
今度
(
こんど
)
辞職した以上は、容易に
口
(
くち
)
が
見付
(
みつ
)
かりさうもない事、
已
(
やむ
)
を得ず、それ迄妻を国
元
(
もと
)
へ
預
(
あづ
)
けた事——
中々
(
なか/\
)
尽きさうもない。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
春
(
はる
)
になつて
雪
(
ゆき
)
も
次第
(
しだい
)
に
解
(
と
)
けた
或日
(
あるひ
)
、
墓場
(
はかば
)
の
側
(
そば
)
の
崖
(
がけ
)
の
邊
(
あたり
)
に、
腐爛
(
ふらん
)
した二つの
死骸
(
しがい
)
が
見付
(
みつ
)
かつた。
其
(
そ
)
れは
老婆
(
らうば
)
と、
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
とで、
故殺
(
こさつ
)
の
形跡
(
けいせき
)
さへ
有
(
あ
)
るのであつた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
『では、
貴君
(
きくん
)
は、
若
(
も
)
しや
我
(
わ
)
が
娚
(
おい
)
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
の
安否
(
あんぴ
)
を——。』と
言
(
い
)
ひかけて、
急
(
いそ
)
ぎ
艦尾
(
かんび
)
なる
濱島武文
(
はまじまたけぶみ
)
と
春枝夫人
(
はるえふじん
)
とに
眸
(
ひとみ
)
を
移
(
うつ
)
すと、
彼方
(
かなた
)
の
二人
(
ふたり
)
も
忽
(
たちま
)
ち
私
(
わたくし
)
の
姿
(
すがた
)
を
見付
(
みつ
)
けた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それを
店
(
みせ
)
の
小僧
(
こぞう
)
が
見付
(
みつ
)
けて、
土左衛門
(
どざゑもん
)
が
着
(
つ
)
いてゐます
土左衛門
(
どざゑもん
)
が
着
(
つ
)
いてゐますと
云
(
い
)
つて
騒
(
さわ
)
ぐ。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そして
通
(
とほ
)
りがゝりの成るべく
汚
(
きたな
)
い車、
成
(
な
)
るべく
意気地
(
いくぢ
)
のなさゝうな車夫を
見付
(
みつ
)
けて
恐
(
おそ
)
る/\
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「それぢやどうした、
途中
(
とちゆう
)
で
見付
(
みつ
)
けて
來
(
き
)
たんだから一
疋
(
ぴき
)
やつて
見
(
み
)
ねえか」
勘次
(
かんじ
)
は
手
(
て
)
ランプをお
品
(
しな
)
の
枕元
(
まくらもと
)
へ
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
て
鰯
(
いわし
)
の
包
(
つゝみ
)
を
解
(
と
)
いた。
鰯
(
いわし
)
は
手
(
て
)
ランプの
光
(
ひかり
)
できら/\と
青
(
あを
)
く
見
(
み
)
えた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
冬が近くて、天山はもうまっ白になり、
桑
(
くわ
)
の
葉
(
は
)
が黄いろに
枯
(
か
)
れてカサカサ
落
(
お
)
ちました
頃
(
ころ
)
、ある日のこと、童子が
俄
(
にわ
)
かに帰っておいでです。母さまが
窓
(
まど
)
から
目敏
(
めざと
)
く
見付
(
みつ
)
けて出て行かれました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「そうでねえ。おいらは
今
(
いま
)
逃
(
に
)
げて
来
(
き
)
たばかりだからの。
見付
(
みつ
)
かっちァことだ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
扇子
(
せんす
)
と
手套
(
てぶくろ
)
とを
見付
(
みつ
)
けない
前
(
さき
)
に
戸外
(
おもて
)
へ
追出
(
おひだ
)
されやしないかと
氣遣
(
きづか
)
ひながら。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
馬
(
うま
)
の
行
(
い
)
つた
方
(
はう
)
から
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
しながら「
皆
(
みな
)
さん、
晝
(
ひる
)
すぎに、
見付
(
みつ
)
けの
米屋
(
こめや
)
へ
來
(
き
)
た
馬
(
うま
)
です。あの
馬
(
うま
)
の
面
(
つら
)
に
見覺
(
みおぼ
)
えがあります。これから
知
(
し
)
らせに
行
(
ゆ
)
きます。」と、
商家
(
しやうか
)
の
中僧
(
ちうぞう
)
さんらしいのが、
馬士
(
まご
)
に
覺
(
おぼ
)
え
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
番乙 これはロミオどのゝ
家來
(
めしつかひ
)
でおりゃる。
墓場
(
はかば
)
で
見付
(
みつ
)
けました。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
時々
持駒
(
もちごま
)
を
失
(
な
)
くして、次の勝負の来るまで双方とも知らずにいたりした。それを母が灰の中から
見付
(
みつ
)
け出して、
火箸
(
ひばし
)
で
挟
(
はさ
)
み上げるという
滑稽
(
こっけい
)
もあった。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
春
(
はる
)
になって
雪
(
ゆき
)
も
次第
(
しだい
)
に
解
(
と
)
けた
或日
(
あるひ
)
、
墓場
(
はかば
)
の
側
(
そば
)
の
崖
(
がけ
)
の
辺
(
あたり
)
に、
腐爛
(
ふらん
)
した二つの
死骸
(
しがい
)
が
見付
(
みつ
)
かった。それは
老婆
(
ろうば
)
と、
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
とで、
故殺
(
こさつ
)
の
形跡
(
けいせき
)
さえあるのであった。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
蘿月
(
らげつ
)
は休まず歩きつゞけた暑さにほつと息をつき、ひろげた胸をば
扇子
(
せんす
)
であふいだが、まだ店をしまはずにゐる
休茶屋
(
やすみぢやや
)
を
見付
(
みつ
)
けて
慌忙
(
あわて
)
て
立寄
(
たちよ
)
り、「おかみさん、
冷
(
ひや
)
で一杯。」と腰を下した。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
けれども、ふと私は泉のうしろに、小さな
祠
(
ほこら
)
のあるのを
見付
(
みつ
)
けました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
獅子狩
(
しゝがり
)
は
何
(
な
)
んでも十
幾遍
(
いくへん
)
か
催
(
もよう
)
されたが
例
(
いつ
)
も
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
の
大功名
(
だいこうめう
)
であつた。また
或
(
ある
)
時
(
とき
)
は
海岸
(
かいがん
)
の
家
(
いへ
)
の
直
(
す
)
ぐ
後
(
うしろ
)
の
森
(
もり
)
へ、
大鷲
(
おほわし
)
が
巣
(
す
)
を
營
(
いとな
)
んで
居
(
を
)
るのを
見付
(
みつ
)
けて、
其
(
その
)
卵子
(
たまご
)
を
捕
(
と
)
りに
行
(
い
)
つて
酷
(
ひど
)
い
目
(
め
)
に
遭遇
(
でつくわ
)
した
事
(
こと
)
もある。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
奇麗
(
きれい
)
な
床屋
(
とこや
)
へ
行
(
い
)
つて、
髮
(
かみ
)
を
刈
(
か
)
りたくなつたが、
何處
(
どこ
)
にそんな
奇麗
(
きれい
)
なのがあるか、
一寸
(
ちよつと
)
見付
(
みつ
)
からないうちに、
日
(
ひ
)
が
限
(
かぎ
)
つて
來
(
き
)
たので、
又
(
また
)
電車
(
でんしや
)
へ
乘
(
の
)
つて、
宅
(
うち
)
の
方
(
はう
)
へ
向
(
むか
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
銀金具
(
ぎんかなぐ
)
の
付
(
つ
)
いた
机
(
つくゑ
)
の
抽出
(
ひきだし
)
を
開
(
あ
)
けて
頻
(
しきり
)
に
中
(
なか
)
を
檢
(
しら
)
べ
出
(
だ
)
したが、
別
(
べつ
)
に
何
(
なに
)
も
見付
(
みつ
)
け
出
(
だ
)
さないうちに、はたりと
締
(
し
)
めて
仕舞
(
しま
)
つた。
夫
(
それ
)
から
硯箱
(
すゞりばこ
)
の
葢
(
ふた
)
を
取
(
と
)
つて、
手紙
(
てがみ
)
を
書
(
か
)
き
始
(
はじ
)
めた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
一本は仏蘭西に居る
姉婿
(
あねむこ
)
宛で、タナグラの安いのを
見付
(
みつ
)
けて呉れといふ依頼である。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
宗助
(
そうすけ
)
が
見付
(
みつ
)
けて、
醫者
(
いしや
)
に
掛
(
か
)
ゝれと
勸
(
すゝ
)
めても、
容易
(
ようい
)
に
掛
(
か
)
からなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「はあ、
左様
(
さう
)
ですか。
上
(
あ
)
がるんですか」と
茶壺
(
ちやつぼ
)
を放り
出
(
だ
)
して門野も
付
(
つ
)
いて
来
(
き
)
た。
二人
(
ふたり
)
で
洋盃
(
コツプ
)
を
探
(
さが
)
したが
一寸
(
ちよつと
)
見付
(
みつ
)
からなかつた。婆さんはと聞くと、今御客さんの菓子を買ひに行つたといふ答であつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
付
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
“見付”で始まる語句
見付出
見付物
見付婆