しう)” の例文
あゝ、わかしうなにかい、つれのものが、何處どこ二次會にじくわい引張出ひつぱりださうとして、わたしなか引挾ひつぱさんだ、……れをはづしたのだとおもつたのかい。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
取するばかり手短てみじかの話が先斯した處だ何れなりとも御望み次第どうだネ旅のしう其懷ろは御前が彼の飯盛の揚代あげだいはらふ時篤と見て置夫故跡を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
晏嬰あんえいすなは田穰苴でんじやうしよすすめていはく、『穰苴じやうしよ田氏でんし(四)庶孽しよげつなりといへども、しかれども其人そのひとぶんしうけ、てきおどす。ねがはくはきみこれこころみよ』
若いしうがどれとつてつて見ると、どうも先刻さつきみせて、番頭ばんとうさんとあらそひをして突出つきだされた田舎者ゐなかものてゐますといふから、どれとつて番頭ばんとうつて見ると
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
愛宕さんの祭には花踊はなをどりがあつた。ある年の祭に町の若いしうだけでは踊り子が足りなくて、他所者たしよもん小池こいけまでが徴發ちようはつされて、薙刀振なぎなたふりの役をてられたことがあつた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
この疑問ぎもんわたしなどにも兎角とかくおこりやすい疑問ぎもんである。歌舞伎俳優かぶきはいゆう近代的きんだいてきになるにしたがつて、以前いぜんのやうな荘重典雅そうてうてんが風貌ふうぼうがなくなつて、そこいらのわかしうたいしたちがひがなくなるとおなじことである。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
晩餐をわりてみんく、少焉しばらくありて眼覚めさむれば何ぞはからん、全身あめうるをうて水中におぼれしが如し、しうすでに早くむ、皆わらつて曰く君の熟睡うらやむにへたりと、之より雨益はなはだしく炉辺ろへんながれて河をなし
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
げ是々皆なのしう先々まあ/\しづかにせられよ此れ處か未々まだ/\まけがある是を惣内殿貴方あなた覺えが有うなと投出なげいだ姫路ひめぢ革の三徳を見て惣内はヤア是はと云を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
旅店りよてんわかしう押返おしかへすやうにおまをしてはりますが、手足てあしつてお肯入きゝいれなく、くつ蹴飛けとばしていらツしやいます。
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
玄竹げんちく藥箱くすりばこなりおもいものであつた。これは玉造たまつくり稻荷いなり祭禮さいれい御輿みこしかついだまちわかしうがひどい怪我けがをしたとき玄竹げんちく療治れうぢをしてやつたおれいもらつたものであつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
はおわかしう不了簡ふれうけん死ぬは何時いつでも易い事先々まづ/\此方こなたられよと云ふかほれば吉原の幇間たいこ五八なれば吉之助は尚々なほ/\面目なく又もや身をなげんとせしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「いや/\、それはそれ、これはこれ、たゞ些少ほんこゝろざしですから。……さあ/\わかしうかるをさめて。」
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わかしうつてるだらう、川下かはしも稻荷河原いなりがはらふ、新地しんちうらる。彼處あすこに、——遊廓いうくわくをんなが、遊藝いうげいから讀書よみかきちやはななんぞの授業じゆげふける女紅場ぢよこうばふのがあるのを
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わし一體いつたい京都きやうともので、毎度まいど金澤かなざはから越中ゑつちうはう出懸でかけるが、一あることは二とやら、ふねで(一人坊主ひとりばうず)になつて、乘合のりあひしうきらはれるのは今度こんどがこれで二度目どめでござる。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
二百十日にひやくとをか落水おとしみづに、こひふななまづすくはんとて、何處どこ町内ちやうないも、若いしうは、田圃たんぼ々々/\總出そうでさわぐ。子供こどもたち、二百十日にひやくとをかへば、ふな、カンタをしやくふものとおぼえたほどなり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
また生命いのちかまはずにツたしうなら、かぜかうが、ふねかへらうが、那樣事そんなこと頓着とんぢやくはずぢやが、見渡みわたしたところでは、誰方どなた怯氣々々びく/\ものでらるゝ樣子やうすぢやが、さて/\笑止千萬せうしせんばん
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
道理だうりこそ、てまへやとつてくれましたわかしうが、小蓑小路こみのこうぢまで、とまをしました。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いや、誰方どなたもおさわぎなさるな。もううなつちや神佛かみほとけ信心しんじんではみなしうらちがあきさうもないにつて、たゞわしなければ大丈夫だいぢやうぶだと、一生懸命いつしやうけんめい信仰しんかうなさい、うすれば屹度きつとたすかる。よろしいか/\。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
おもしろいぞえ、きやうまゐみちは、のぼしうもある下向げこもある。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)