“不了簡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふりょうけん78.9%
ふりようけん10.5%
ふれうけん5.3%
ふりやうけん5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不了簡ふりょうけんの挙動、自業自悔じごうじかい、親類のほかは町内にても他人への面会は憚り多く、今もって隣家へ浴湯にも至り申さざるほどに御座候。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
思ひのままに遊びて母が泣きをと父親てておやの事は忘れて、十五の春より不了簡ふりようけんをはじめぬ、男振をとこぶりにがみありて利発らしきまなざし、色は黒けれど好き様子ふうとて四隣あたりの娘どもが風説うわさも聞えけれど
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
はおわかしう不了簡ふれうけん死ぬは何時いつでも易い事先々まづ/\此方こなたられよと云ふかほれば吉原の幇間たいこ五八なれば吉之助は尚々なほ/\面目なく又もや身をなげんとせしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
けつしてけつして不了簡ふりやうけんなどすやうなことはしませぬほどにれもあんじてくださりますな、わたし身體からだ今夜こんやをはじめにいさむのものだとおもひまして、ひとおもうまゝになんとなりしてもらひましよ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)