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しやうぢき
ふりがな文庫
“
正直
(
しやうぢき
)” の例文
騙詐
(
かたり
)
が
世渡
(
よわた
)
り
上手
(
じやうず
)
で
正直
(
しやうぢき
)
が
無気力漢
(
いくぢなし
)
、
無法
(
むはう
)
が
活溌
(
くわつぱつ
)
で
謹直
(
きんちよく
)
が
愚図
(
ぐづ
)
、
泥亀
(
すつぽん
)
は
天
(
てん
)
に
舞
(
ま
)
ひ
鳶
(
とんび
)
は
淵
(
ふち
)
に
躍
(
をど
)
る、さりとは
不思議
(
ふしぎ
)
づくめの
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
ぞかし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
勿論
(
もちろん
)
餘
(
あま
)
り
正直
(
しやうぢき
)
には
務
(
つと
)
めなかつたが、
年金
(
ねんきん
)
など
云
(
い
)
ふものは、
縱令
(
たとひ
)
、
正直
(
しやうぢき
)
で
有
(
あ
)
らうが、
無
(
な
)
からうが、
凡
(
すべ
)
て
務
(
つと
)
めた
者
(
もの
)
は
受
(
う
)
けべきで
有
(
あ
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
授
(
さづ
)
け
賜
(
たま
)
ふ所ならん然るに久八は養父五兵衞に
事
(
つか
)
ふること
昔
(
むかし
)
に
優
(
まさ
)
りて孝行を
盡
(
つく
)
し
店
(
みせ
)
の者勝手元の下男に至る迄
憐
(
あは
)
れみを
懸
(
かけ
)
正直
(
しやうぢき
)
實義
(
じつぎ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
知
(
し
)
つてるわよ、
私
(
わたし
)
、
卵
(
たまご
)
を
食
(
た
)
べたわ、
眞箇
(
ほんとう
)
よ』と
極
(
きは
)
めて
正直
(
しやうぢき
)
な
愛
(
あい
)
ちやんが
云
(
い
)
ひました、『
小
(
ちひ
)
さな
女
(
をんな
)
の
兒
(
こ
)
だつて
蛇
(
へび
)
のやうに
矢張
(
やツぱり
)
卵
(
たまご
)
を
食
(
た
)
べるわ、けど』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
では、
如何
(
いか
)
に
讀
(
よ
)
んだらいゝかと
言
(
い
)
へば、これも、
多少
(
たせう
)
人
(
ひと
)
に
依
(
よ
)
つて
違
(
ちが
)
ふかも
知
(
し
)
れないが、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
、
何者
(
なにもの
)
にも
累
(
わづ
)
らはされずに、
正直
(
しやうぢき
)
な
態度
(
たいど
)
で
讀
(
よ
)
むがいゝ。
読書の態度
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
其
(
その
)
所謂
(
いはれ
)
を
聞
(
き
)
くと、
子路
(
しろ
)
と
云
(
い
)
ふ
男
(
をとこ
)
は、
一
(
ひと
)
つ
何
(
なに
)
か
教
(
をす
)
はつて、それをまだ
行
(
おこな
)
はないうちに、
又
(
また
)
新
(
あた
)
らしい
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
くと
苦
(
く
)
にする
程
(
ほど
)
正直
(
しやうぢき
)
だからだつて
云
(
い
)
ふんです。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
以上
(
いじやう
)
は
餘
(
あま
)
りに
正直
(
しやうぢき
)
過
(
す
)
ぎた
白状
(
はくじやう
)
かも
知
(
し
)
れぬ。けれども、
正直
(
しやうぢき
)
過
(
す
)
ぎた
自白
(
じはく
)
の
間
(
うち
)
には、
多少
(
たせう
)
の
諷刺
(
ふうし
)
も
籠
(
こも
)
つて
居
(
ゐ
)
るつもりだ。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
この
爺
(
ぢい
)
やの
大
(
おほ
)
きな
手
(
て
)
は
寒
(
さむ
)
くなると、
皸
(
あかぎれ
)
が
切
(
き
)
れて、まるで
膏藥
(
かうやく
)
だらけのザラ/\とした
手
(
て
)
をして
居
(
ゐ
)
ましたが、でもその
心
(
こゝろ
)
は
正直
(
しやうぢき
)
な、そして
優
(
やさ
)
しい
老人
(
らうじん
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
決
(
けつ
)
して
不眞面目
(
ふまじめ
)
ではなかつた。
彼
(
かれ
)
は
實際
(
じつさい
)
まつ
正直
(
しやうぢき
)
に「
天子樣
(
てんしさま
)
に
御奉公
(
ごほうこう
)
する」
積
(
つも
)
りで
軍務
(
ぐんむ
)
を
勉強
(
べんきやう
)
してゐたのである。が、
彼
(
かれ
)
の
生
(
うま
)
れつきはどうする
事
(
こと
)
も
出來
(
でき
)
なかつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
と
半纏
(
はんてん
)
の
襟
(
えり
)
に、
其
(
そ
)
の
明山閣
(
めいざんかく
)
と
染
(
そ
)
めたのを
片手
(
かたて
)
で
叩
(
たゝ
)
いて、
飯坂
(
いひざか
)
ぢやあ、いゝ
宿
(
やど
)
だよと、
正直
(
しやうぢき
)
を
言
(
い
)
つたし。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
玄竹
(
げんちく
)
、
辯
(
べん
)
ちやらが
大嫌
(
だいきら
)
ひでござりますで、
正直
(
しやうぢき
)
なところ、
殿樣
(
とのさま
)
ほどのお
奉行樣
(
ぶぎやうさま
)
は
昔
(
むかし
)
からございません。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
『お前はね、よく阿母さんの言ふ事をお聞き。なんぼ貧乏な
生活
(
くらし
)
をしても心は
正直
(
しやうぢき
)
に持つんですよ。』
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
此
夫婦
(
ふうふ
)
心
(
こゝろ
)
正直
(
しやうぢき
)
にして
親
(
おや
)
にも
孝心
(
かうしん
)
なる者ゆゑ、人これを
憐
(
あはれ
)
みまづしばらく
我
(
わ
)
が家に
居
(
を
)
るべしなど
奨
(
すゝむ
)
る
富農
(
ふのう
)
もありけるが、われ/\は
奴僕
(
ぬぼく
)
の
業
(
わざ
)
をなしても
恩
(
おん
)
に
報
(
むく
)
ゆべきが
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
かけ
硯
(
すゞり
)
を
此處
(
こゝ
)
へと
奧
(
おく
)
の
間
(
ま
)
より
呼
(
よ
)
ばれて、
最早
(
もはや
)
此時
(
このとき
)
わが
命
(
いのち
)
は
無
(
な
)
き
物
(
もの
)
、
大旦那
(
おほだんな
)
が
御目通
(
おめどほ
)
りにて
始
(
はじ
)
めよりの
事
(
こと
)
を申、
御新造
(
ごしんぞ
)
が
無情
(
むじやう
)
そのまゝに
言
(
い
)
ふてのけ、
術
(
じゆつ
)
もなし
法
(
はう
)
もなし
正直
(
しやうぢき
)
は
我身
(
わがみ
)
の
守
(
まも
)
り
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
シロクシナスは
正直
(
しやうぢき
)
の人だから、シ
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
正直
(
しやうぢき
)
の
頭
(
かうべ
)
に
神
(
かみ
)
宿
(
やど
)
る——
嫌
(
いや
)
な思をして
稼
(
かせ
)
ぐよりは
真
(
ま
)
ツ
正直
(
しやうぢき
)
に
遊
(
あそ
)
んで
暮
(
くら
)
すが
人間
(
にんげん
)
の
自然
(
しぜん
)
にして
祈
(
いの
)
らずとても
神
(
かみ
)
や
守
(
まも
)
らん。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
取らん事思ひも
寄
(
よ
)
らず今云事の
僞
(
いつは
)
りにも
有
(
ある
)
まじ
主
(
しう
)
の爲の出來心にて盜みに來りしと
正直
(
しやうぢき
)
に云ふ事の
憫然
(
あはれ
)
なれば此金を汝に與へん間
主人
(
しゆじん
)
の
難儀
(
なんぎ
)
を
救
(
すく
)
ひ妻を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此
夫婦
(
ふうふ
)
心
(
こゝろ
)
正直
(
しやうぢき
)
にして
親
(
おや
)
にも
孝心
(
かうしん
)
なる者ゆゑ、人これを
憐
(
あはれ
)
みまづしばらく
我
(
わ
)
が家に
居
(
を
)
るべしなど
奨
(
すゝむ
)
る
富農
(
ふのう
)
もありけるが、われ/\は
奴僕
(
ぬぼく
)
の
業
(
わざ
)
をなしても
恩
(
おん
)
に
報
(
むく
)
ゆべきが
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
アウエリヤヌヰチはドクトルの
廉潔
(
れんけつ
)
で、
正直
(
しやうぢき
)
で
有
(
あ
)
るのは
豫
(
かね
)
ても
知
(
し
)
つてゐたが、
然
(
しか
)
し
其
(
そ
)
れにしても、二萬
圓
(
ゑん
)
位
(
ぐらゐ
)
は
確
(
たしか
)
に
所有
(
もつ
)
てゐることゝのみ
思
(
おも
)
ふてゐたのに、
恁
(
か
)
くと
聞
(
き
)
いては
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「いゝえ、
無
(
な
)
いの」と
正直
(
しやうぢき
)
に
答
(
こた
)
へたが、
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した
樣
(
やう
)
に、「
待
(
ま
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
、
有
(
あ
)
るかも
知
(
し
)
れないわ」と
云
(
い
)
ひながら
立
(
た
)
ち
上
(
あ
)
がる
拍子
(
ひやうし
)
に、
横
(
よこ
)
にあつた
炭取
(
すみとり
)
を
取
(
と
)
り
退
(
の
)
けて、
袋戸棚
(
ふくろとだな
)
を
開
(
あ
)
けた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『
何
(
な
)
んと
言
(
い
)
ツても
駄目
(
だめ
)
だア。
子供位
(
こどもくら
)
ゐ
正直
(
しやうぢき
)
な
者
(
もの
)
はねえからね』と
向
(
むか
)
ふではいふ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
引拔
(
ひきぬき
)
深
(
ふか
)
く掘りて
密
(
ひそか
)
に其下へ
埋
(
うづめ
)
ける爰に
駕籠舁
(
かごかき
)
の善六と
云
(
いふ
)
は神奈川宿にて
正直
(
しやうぢき
)
の名を
取
(
とり
)
し者なり昨日龜屋へ一宿を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
家
(
いへ
)
に
引取
(
ひきと
)
つた
小六
(
ころく
)
さへ
腹
(
はら
)
の
底
(
そこ
)
では
兄
(
あに
)
に
敬意
(
けいい
)
を
拂
(
はら
)
つてゐなかつた。
二人
(
ふたり
)
が
東京
(
とうきやう
)
へ
出
(
で
)
たてには、
單純
(
たんじゆん
)
な
小供
(
こども
)
の
頭
(
あたま
)
から、
正直
(
しやうぢき
)
に
御米
(
およね
)
を
惡
(
にく
)
んでゐた。
御米
(
およね
)
にも
宗助
(
そうすけ
)
にもそれが
能
(
よ
)
く
分
(
わか
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
和殿
(
わどの
)
は
正直
(
しやうぢき
)
の
聞
(
きこ
)
えある人なれば
幽霊
(
いうれい
)
の証人にたのみ申也、これも人の為也といふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“正直”の解説
正直(しょうじき・せいちょく。en: truthfulness)とは、正しく素直で、偽り・ごまかしをしない性質・態度。見せかけやごまかしではないさま。率直なさま。
「正直の頭に神宿る」
* 正直な人には、必ず神のご加護があるということ。
(出典:Wikipedia)
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
“正直”で始まる語句
正直者
正直正太夫
正直過
正直正銘
正直人
正直爺
正直角
正直一途
正直正當
正直質樸