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ふりがな文庫
“
偉
(
えら
)” の例文
是
(
これ
)
は
偉
(
えら
)
い!……
畫伯
(
ぐわはく
)
の
自若
(
じじやく
)
たるにも
我折
(
がを
)
つた。が、
御當人
(
ごたうにん
)
の、すまして、これから
又
(
また
)
澁谷
(
しぶや
)
まで
火
(
か
)
を
潛
(
くゞ
)
つて
歸
(
かへ
)
ると
言
(
い
)
ふには
舌
(
した
)
を
卷
(
ま
)
いた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そして、ひすいの
珠
(
たま
)
をたくさん
持
(
も
)
っているものほど
偉
(
えら
)
く
思
(
おも
)
われましたばかりでなく、その
人
(
ひと
)
は、
幸福
(
こうふく
)
であるとされたのであります。
ひすいを愛された妃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これも、
偉
(
えら
)
い
婦人
(
ふじん
)
の
傳記
(
でんき
)
の
通
(
とほ
)
り、
著者
(
ちよしや
)
も
讀者
(
どくしや
)
も
婦人
(
ふじん
)
だといふ
事
(
こと
)
は、
必
(
かなら
)
ずしも、
他
(
た
)
の
書物
(
しよもつ
)
よりも
推奬
(
すゐしやう
)
すべき
理由
(
りいう
)
にはなりさうもない。
読書の態度
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
どうしてって東京には日本の中央気象台があるし上海には支那の
中華
(
ちゅうか
)
大気象台があるだろう。どっちだって
偉
(
えら
)
い人がたくさん居るんだ。
風野又三郎
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
その
事
(
こと
)
は
後
(
あと
)
で
指導役
(
しどうやく
)
のお
爺
(
じい
)
さんから
伺
(
うかが
)
って
自分
(
じぶん
)
ながらびっくりして
了
(
しま
)
いました。
私
(
わたくし
)
は
決
(
けっ
)
してそんなに
偉
(
えら
)
い
女性
(
おんな
)
ではございませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
その次に
偉
(
えら
)
くなるのは君だとみんなが云つているから、しつかり
勉
(
べん
)
強したまへ、と言つた言葉を憶ひ出し、
惡
(
わる
)
い氣持はしなかつたのである。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
へい……
能
(
よ
)
う
御存
(
ごぞん
)
じさまでございます、これは
貴方
(
あなた
)
、
遠州所持
(
ゑんしうしよぢ
)
でございまして、
其後
(
そののち
)
大
(
たい
)
した
偉
(
えら
)
い
宗匠
(
そうしやう
)
さんが
用
(
もち
)
ひたといふ
品
(
しな
)
でございます。主
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかるに時には十里歩いたことをもって、非常なる成功と思って、僕は何か世に
偉
(
えら
)
い
奴
(
やつ
)
であったごとくに賞賛する人もあろう。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
よく金持の
娘
(
むすめ
)
や何かにそんなのがあるぢやないか、望んで
嫁
(
よめ
)
に
来
(
き
)
て置きながら、亭主を軽蔑してゐるのが。美禰子さんは
夫
(
それ
)
よりずつと
偉
(
えら
)
い。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
先代——この四条道場の開祖——吉岡拳法という人物は、今の清十郎やその弟の伝七郎とはちがって、たしかに、これは
偉
(
えら
)
かったに違いない。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あいつは
怒
(
おこ
)
ってるんだよ、」とエーレンフェルトが言った、「しかしその様子を見せたくないんだ。
偉
(
えら
)
そうなふうをして
嘲
(
あざけ
)
っているんだ。」
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
あのお母さんは
家
(
うち
)
の者には強情やけど、
偉
(
えら
)
い人の前へ出たら、何もよう云やはらんと、左様でございますか云うて、納得してしまやはるねんて
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
侍
(
さむらい
)
は実に封建時代に於ける世人
憧憬
(
あこがれ
)
の
的
(
まと
)
であった。しかし「さむらい」の語は、もと決してそんな
偉
(
えら
)
いものではなかった。
「特殊部落」と云う名称について
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
男蛙
(
をとこかへる
)
はしみじみとその
子
(
こ
)
を
眺
(
なが
)
めて、なあんだ、どんなに
偉
(
えら
)
い
奴
(
やつ
)
がうまれるかと
思
(
おも
)
つたら、やつぱり
普通
(
あたりまへ
)
の
蛙
(
かへる
)
かと、ぶつぶつ
愚痴
(
ぐち
)
をこぼしました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
そして頭領は何かしら
偉
(
えら
)
いものを持っているように思えてきた。皆の者がいつも黙ってその云うことを聞いているのが、本当だと云う気がしてきた。
少年の死
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
子路が今までに会った人間の
偉
(
えら
)
さは、どれも
皆
(
みな
)
その利用価値の中に在った。これこれの役に立つから偉いというに過ぎない。孔子の場合は全然違う。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「腕なんぞで、君、何が出来るかネ。
僕等
(
ぼくら
)
よりズット
偉
(
えら
)
い人だって、腕なんかがアテになるものじゃあるまい。」
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
それもただ
沢山
(
たくさん
)
の本を読んだというだけでなく、昔の
偉
(
えら
)
い学者や
作家
(
さっか
)
の書いた本を
実
(
じつ
)
に楽しんで
読
(
よ
)
んだのです。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
いやに勿體らしくのそりのそりと往來を歩きながら、自分をひとかどの
偉
(
えら
)
さまだと自惚れて、さも皆んなが惚れ惚れと眺めでもするやうに思つてゐるのよ。
狂人日記
(旧字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
實際それは孝子の思つてゐる通りで、この若い女教師から見ると、健が月末の出席
歩合
(
ぶあひ
)
の調べを怠けるのさへ、コセ/\した他の教師共より
偉
(
えら
)
い樣に見えた。
足跡
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
此の御明智や御
偉
(
えら
)
さは、私が御奉行様を存じ上げました頃から今に至るまで少しも御変りにはなりませぬ。
殺された天一坊
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
それよりもっと
偉
(
えら
)
い人物があったのかも知れないが、アンポンタンには見上げるような高い石碑に、××院殿従五位下
前
(
さきの
)
朝散太夫なんとかのなんのなんとかと
旧聞日本橋:11 朝散太夫の末裔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
發見者
(
はつけんしや
)
は
偉
(
えら
)
い
學者
(
がくしや
)
でも
大人
(
おとな
)
でもなく、
一人
(
ひとり
)
の
小
(
ちひ
)
さい
娘
(
むすめ
)
さんであつたのです。
今
(
いま
)
から
五十年程前
(
ごじゆうねんほどまへ
)
ん(一八七九
年
(
ねん
)
)に、この
附近
(
ふきん
)
にサウツオラといふ
人
(
ひと
)
が
住
(
す
)
んでゐました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
悲観するというのは、そんな
偉
(
えら
)
い人たちと、ぼくとの間に
距離
(
きょり
)
がありすぎるからばかりではありません。そういう事とは別に、ぼくにはぼくの考えがあるからなんです。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
しかし、無理をして勉強せよとも、
是非
(
ぜひ
)
偉
(
えら
)
くなれとも私たちは決して言わなかった。ただ
分相応
(
ぶんそうおう
)
にその道に
精進
(
しょうじん
)
すべきは人間の
職分
(
しょくぶん
)
として当然のことであるとだけは言った。
巴里のむす子へ
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
自分の親しい友だちが精神病になって、ひどいものになると、非常に
偉
(
えら
)
かった者が柱の周囲を回るばかりである。いわゆる同一症である。それだけしかしないようになることがある。
生活と一枚の宗教
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
この
素晴
(
すばら
)
しい結論と共に、ブロクルハースト氏はフロック型の外套の一番上のボタンを合せ、立ち上つた家族へ何か小聲で云ひ、テムプル先生に
會釋
(
ゑしやく
)
して、さうして、この
偉
(
えら
)
い人々は
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
何でも長左衛門様の
讐討
(
かたきう
)
たんぢやならねエと言ふんで、伯母御様の所から逃げ出しなすつて、外国迄も行つて修業なすつて、
偉
(
えら
)
い
人
(
かた
)
にならしやつたと云ふことは薄々聞いて
居
(
をり
)
ましたが
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
今まで勘太郎をはずかしめた村中の人たちは、これを見て勘太郎の前にみんな両手をついてあやまり、勘太郎の
偉
(
えら
)
い
手柄
(
てがら
)
をほめた。そして勘太郎を一番強い偉いものとしてあがめ
奉
(
たてまつ
)
った。
鬼退治
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「それじゃ
我々
(
われわれ
)
偉
(
えら
)
い
方々
(
かたがた
)
が
何
(
なに
)
かものを
言
(
い
)
う
時
(
とき
)
でも
意見
(
いけん
)
を
出
(
だ
)
しちゃいけないぜ。」
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
僕がもっと
偉
(
えら
)
いと、いう事がもっと深く皆さんの心にはいるんですが、僕のいう事はほんとうの事だと思うんだけれどもしかたがありません。それじゃきっと木村に書いてやってください。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「それでも皆んな
偉
(
えら
)
いよ。この天気にこの場所じゃあ、せいぜい五、六人だろうと思っていたところが、もう七、八人も来ている。まだ四、五人は来るらしい。どうも案外の盛会になったよ。」
青蛙堂鬼談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
『それは
偉
(
えら
)
い——ところで、餌はいつもの通り、みみずを使ったのか』
桑の虫と小伜
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
それごらん 天気の
変
(
かは
)
り目をちやんと知るのは天
文学者
(
もんがくしや
)
より
偉
(
えら
)
いんだよ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
幕末の
偉
(
えら
)
もの、江川太郎左衛門が狩猟好きであつたのは名高い話だ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
なんというお
偉
(
えら
)
い方であろう、裸体武兵衛というお方は。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
偉
(
えら
)
いお医者とばっかり思いこんでいる長庵が一
緒
(
しょ
)
だ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
しんぱくは、
人間
(
にんげん
)
を
偉
(
えら
)
いと
思
(
おも
)
いました。ここへくる
人
(
ひと
)
たちは、だれでも、この
鉢植
(
はちう
)
えの
前
(
まえ
)
に
足
(
あし
)
をとめて、
感心
(
かんしん
)
して、ながめました。
しんぱくの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
身體
(
からだ
)
が
弱
(
よわ
)
くおなりに
成
(
な
)
つてからは、「
湯豆府
(
ゆどうふ
)
の
事
(
こと
)
だ。……
古人
(
こじん
)
は
偉
(
えら
)
い。いゝものを
拵
(
こしら
)
へて
置
(
お
)
いてくれたよ。」と、
然
(
さ
)
うであつた。
湯どうふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ソーれお
見
(
み
)
なされ
姫様
(
ひいさま
)
、
他
(
ほか
)
のことにかけては
姫様
(
ひいさま
)
がお
偉
(
えら
)
いか
知
(
し
)
れぬが、
馬
(
うま
)
の
事
(
こと
)
にかけては
矢張
(
やは
)
りこの
爺
(
じい
)
やの
方
(
ほう
)
が一
枚
(
まい
)
役者
(
やくしゃ
)
が
上
(
うえ
)
でござる……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
すこし気が
狂
(
ふ
)
れている人間は、時には、
偉
(
えら
)
い者のように買いかぶられる場合があるから、沢庵さんも、その例かも知れない。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と云ふのは、多くの場合に於て、
英雄
(
ヒーロー
)
とは其時代に極めて大切な
人
(
ひと
)
といふ事で、名前丈は
偉
(
えら
)
さうだけれども、本来は甚だ実際的なものである。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さらばただただ
人
(
ひと
)
より偉いと
嬉
(
うれ
)
しがるために勝つかと
問
(
と
)
わば、決して
偉
(
えら
)
がるばかりが目的でない、むしろ人を服従させるのが勝つの意味である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
そして今別れた
愛想
(
あいそう
)
のよい山下先生が、金太郎の入學を
喜
(
よろこ
)
んでくれた時、この町で一番
偉
(
えら
)
くなつてゐるのは××大學の教
授
(
じゆ
)
をしてゐられる林信助さん
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
第
(
だい
)
二には、
偉
(
えら
)
い
婦人
(
ふじん
)
の
傳記
(
でんき
)
である。
從來
(
じうらい
)
、
婦人
(
ふじん
)
の
讀物
(
よみもの
)
といへば、ジヤン・ダーク
傳
(
でん
)
とか、ナイチンゲール
傳
(
でん
)
とか、さういふものを
推薦
(
すゐせん
)
する
人
(
ひと
)
も
少
(
すくな
)
くない。
読書の態度
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
偉
(
えら
)
い人になるためにさ……」と
子供
(
こども
)
はいった。彼の頭は、
祖父
(
そふ
)
の
教
(
おしえ
)
と子供らしい
夢
(
ゆめ
)
とで一ぱいになっていた。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
甚麽
(
どんな
)
偉
(
えら
)
い事をして呉れたか知れないぢやないか! それを考へると俺は、夜寢てゝもバイロンの顏が……
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「うん、
眼玉
(
めだま
)
が出しゃばって、
嘴
(
くちばし
)
が細くて、ちょっと見掛けは
偉
(
えら
)
そうだよ。しかし訳ないよ。」
烏の北斗七星
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
また
新井白石
(
あらゐはくせき
)
のような
偉
(
えら
)
い
學者
(
がくしや
)
は、これは
昔
(
むかし
)
北海道
(
ほつかいどう
)
から
樺太
(
からふと
)
に
棲
(
す
)
んでゐた
肅愼
(
しゆくしん
)
といふ
民族
(
みんぞく
)
が
使用
(
しよう
)
したものであらうと
考
(
かんが
)
へ、
百年
(
ひやくねん
)
ほど
前
(
まへ
)
に
日本
(
につぽん
)
へ
來
(
き
)
たシーボルドといふ
西洋人
(
せいようじん
)
は
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
何も息子を
偉
(
えら
)
くしようとか、世間へ出そうとか、そんな欲でやっとくんでもありません。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
偉
常用漢字
中学
部首:⼈
12画
“偉”を含む語句
偉大
魁偉
偉丈夫
容貌魁偉
偉物
雄偉
偉業
瑰偉
偉過
海内偉帖
偉力
偉人
偉躯
偉観
偉者
偉方
偉材
薛偉
偉功
偉麗
...