私の故郷の家の、うしろの方に森に囲まれた古沼がある。西側は、欅や椋、榎などの大樹が生い茂り、北側は、濃い竹林が掩いかぶさっている。東側は厚い桑園に続いていて、南側だけが、わずかに野道に接しているが、一人で釣っているには、薄気味が悪過ぎる。  …
				
		
				| 著者 | 佐藤垢石 | 
				
				| ジャンル | 芸術・美術 > スポーツ・体育 > 釣魚 遊猟 | 
				| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 | 
				| 初出 | 「釣趣戯書」三省堂、1942(昭和17)年 | 
		
				| 文字種別 | 新字新仮名 | 
		
				| 読書目安時間 | 約4分(500文字/分) | 
				| 朗読目安時間 | 約6分(300文字/分) |