教育けういく)” の例文
ぼく不幸ふかうにして外國ぐわいこく留學りうがくすることも出來できず、大學だいがくはひることも出來できず、ですからぼく教育けういく所謂いはゆる教育けういくなるものは不完全ふくわんぜんなものでしよう。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
て、うなると、この教育けういくのあるむすめが、なにしろ恰好かつかうわるい、第一だいいちまたちやうがわるい、まへ𢌞まはしてひざつてなほせといふ。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此樣こんつても其方そちらへの義理ぎりばかりおもつてなさけないことる、多少たせう教育けういくさづけてあるに狂氣きやうきするといふは如何いかにもはづかしいこと
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まためんにはかれ立派りつぱ教育けういくけ、博學はくがく多識たしきで、んでもつてゐるとまちひとふてゐるくらゐ。で、かれまちきた字引じびきとせられてゐた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
あゝいふ先生せんせい教育けういくされるのだとおもふと、いよいよ我々われ/\は、婦人ふじんのために、讀書どくしよ必要ひつえうおもはざるをない。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
さいはつまあに本國ほんこく相當さうたう軍人ぐんじんであれば、其人そのひと手許てもとおくつて、教育けういく萬端ばんたん世話せわたのまうと、餘程よほど以前いぜんからかんがへてつたのですが、どうもしか機會きくわいなかつた。
犠牲ぎせいだとか精神的せいしんてき教育けういくだとか能弁的のうべんてき社界しやかいうつたへながら自らは米国的べいこくてき安楽主義あんらくしゆぎるものなり、即ち義を見て為し得ざる卑怯者ひけうしやなり、即ち脳髄のうずい心臓しんざう性質せいしつことにするものなり
時事雑評二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
わたしどもは最上さいじやう教育けういくけました——實際じつさいわたしどもは毎日まいにち學校がくかうきました——』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
やっとのことで、門閥家もんばつかの、領地有りゃうちもちの、としわかい、教育けういく立派りっぱな、何樣なにさま才徳さいとく具足ぐそくしたをとこうもありたいもの、とのぞまるゝとほりに出來上できあがってゐる婿むこさがして、供給あてがへば、ともない
けれども出來できるなら成丈なりたけはやおとうと坂井さかゐあづけていて、この變動へんどうから自分じぶん餘裕よゆうに、幾分いくぶん安之助やすのすけ補助ほじよして、さうして本人ほんにん希望きばうどほり、高等かうとう教育けういくけさしてやらうといふ分別ふんべつをした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
さうして、それは、その、きいちやんたるものがきつけて、れいしきで、「そんなものはない。」とつたが、これは教育けういくのあるむすめわかつた。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いく丁斑魚めだかでも滿足まんぞくられんなら、哲學てつがくずにはられんでせう。いやしく智慧ちゑある、教育けういくある、自尊じそんある、自由じいうあいする、すなはかみざうたる人間にんげんが。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
其處そこ學校がくかうたて決心けつしんかれこゝろわいたのです、諸君しよくんかれ決心けつしんあま露骨むきだしで、單純たんじゆんなことをわらはれるかもれませんが、しかし元來ぐわんらい教育けういくのない一個いつこ百姓ひやくしやうです
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
れはまだ/\辛棒しんぼうもしませうけれど、二ことには教育けういくのない教育けういくのない御蔑おさげすみなさる、それはもとより華族くわぞく女學校ぢよがくかう椅子いすにかゝつてそだつたものではないに相違さうゐなく
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
小兒せうにけはどうか日本帝國につぽんていこく干城まもりとなる有爲りつぱ海軍々人かいぐん/″\じんにしてたい、それにつけても、日本人にほんじん日本にほん國土こくど教育けういくしなければしたがつ愛國心あいこくしんうすくなるとはわたくしふかかんずるところ
しかこゝろ苦痛くつうにてかれかほいんせられた緻密ちみつ徴候ちようこうは、一けんして智慧ちゑありさうな、教育けういくありさうなふうおもはしめた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
さうすると貴殿あなた小學校せうがくかう以外いぐわい教育けういくはおうけにならんかつたのですか。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
といふゆめ逆夢さかゆめ馬車ばしやにでもかれはせぬかと大笑おほわらひすればうつくしきまゆひそめてになることおつしやるよ今日けふ日曜にちえう最早もう何処どこへもおあそばすなといま教育けういくうけた似合にあはしからぬことば真実しんじつ大事だいじおもへばなり此方こなたへだてなければ彼方あちら遠慮ゑんりよもなくくれたけのよのうきとこと二人ふたりなかには
闇桜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)