私はもう面倒な結婚なんかどうでもいい。あの古い家を訪問して、気の毒なような荒れた縁側へ上がって話すだけのことをさせてほしいよ。
源氏物語:06 末摘花 (新字新仮名) / 紫式部(著)
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
それも面倒の添った縁だと人の言うそれですからね、だから私も相手をだれとも仮定して考えて見ることができないのです。
源氏物語:24 胡蝶 (新字新仮名) / 紫式部(著)
言うのはおかしいし、それにあのお武家はお眼の不自由な人、あれでは始終お徳さんの面倒を見ることもできますまいし
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
独本土上陸作戦:――金博士シリーズ・3―― (新字新仮名) / 海野十三(著)
むしやくしやとせし思ひの晴るゝ處なければ、暫時にても此苦のわすらるゝやう、その一條は面倒なれどお辰が話しのをかしきは聞きたくなきにもあらで、よし例の話しのいでたらば
面倒な夫人たちの訪問の供を皆してまわって、時のたったことで中将は気が気でなく思いながら妹の姫君の所へ行った。
源氏物語:28 野分 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「おのおの方は早くここをお引取りなさい、また悪者が立帰ると事が面倒じゃ」
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)