“哀惜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいせき80.0%
かなしみ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一面からえば氏はあまり女性に哀惜あいせきを感ぜず、男女間の痴情ちじょうをひどく面倒めんどうがることにおいて、まったくめずらしいほどの性格だと云えましょう。
青い焔が燃え、赤い表紙が生き物のようにり始め、やがてそれが赤い焔になって行った。かすかな哀惜あいせきの思いに胸がつまった。私は電信の下士官に話しかけた。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
ああ死! 以前むかし世をつらしと見しころは、生何の楽しみぞ死何の哀惜かなしみぞと思いしおりもありけるが、今は人の生命いのちしければいとどわが命の惜しまれて千代までも生きたしと思う浪子。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)