たい)” の例文
にん子供こどもらはそのからたいんで隣村となりむらかけていって太郎たろうとけんかをしました。しかし先方せんぽうはいつも太郎たろう一人ひとりでありました。
雪の国と太郎 (新字新仮名) / 小川未明(著)
だが、その典医たちがくるよりも、鐘巻一火かねまきいっか門下もんか壮士そうしたいをしたがえてそこへ飛んできたほうが一足ひとあしばかり早かったのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この月の中旬ちゅうじゅんイルコックはニュージーランド川に一たいのさけがくだりゆくのを発見したので、毎日あみをおろしてさかんにさけを捕獲ほかくした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
年季職人ねんきしよくにんたいを組みて喧鬨けうがうめに蟻集ぎしうするに過ぎずとか申せば、多分たぶんかくごと壮快さうくわいなる滑稽こつけいまたと見るあたはざるべしと小生せうせい存候ぞんじそろ(一七日)
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
家鴨あひるやドードてう、ローリーてう小鷲こわし其他そのほか種々いろ/\めづらしい動物どうぶつましたが、あいちやんの水先案内みづさきあんないで、みんたいしてのこらずきしおよぎつきました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
マルメーをうばってからは、大小さまざまのたいにわかれて進軍しんぐんし、いよいよこの地方じゅうを征服せいふくしていったのです。
当時秋月には少壮者しょうそうしゃの結べるたいありて、勤王党としょうし、久留米などの応援おうえんを頼みて、福岡より洋式ようしきの隊来るを、さかいにて拒み、遂に入れざりしほどの勢なりき。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
大通りへ出てみると、もうすぐそこまで、赤いのぼりを先頭に立てたひろめ屋の一たいが進んできている。
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
「どうしてやめたんだろうなあ、何でもたいに来る前は、大工でとにかくくらしていたとうんですが。」
バキチの仕事 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
しかし、ふのをしんじないで、わたしかせることを不安心ふあんしんおもふなら、提灯ちやうちんうへ松明たいまつかずふやして、鉄砲てつぱう持参じさんで、たいつくつて、喇叭らつぱいておさがしなさい、それ御勝手ごかつてです。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はじめあひだ矢張やはり昨日きのふおなじく、數百頭すうひやくとう猛獸まうじうたいをなして、鐵車てつしや前後ぜんごしたがつて追撃ついげきしてたが、其中そのうちには疲勞つかれのために逃去にげさつたのもあらう、また吾等われらえず發射はつしやする彈丸だんぐわんのために
け、資本家しほんか利権屋りけんやの一たいのあげる歓呼くわんここゑを、軍楽隊ぐんがくたい吹奏すゐそうする勝利しやうりよしを!
神使のざうりとりさきにはせきたりて跋扈ふみはだかり、大こゑにて正一位三社宮さんじやのみや使者ししや大呼よばゝる。神使を見て亭主ていしゆ地上に平伏し、神使を引てかの正殿に座さしむ、行列ぎやうれつは家の左右にありてたいをなす。
孫子そんしわかつて二たいし、わう寵姫ちようきにんもつ各〻おのおの隊長たいちやうし、みなげきたしむ。これれいしていはく、『なんぢなんぢ(三)むね(四)左右さいうとをるか』と。婦人ふじんいはく、『これる』と。
れてやがて三十年、今ではぼくも町内一二の古かほになつてしまつたが、麻布あさふ區新りう土町といふと、うしろに歩兵第三聯たいのモダアン兵えいを控えた戸すう六七十の一區くわくだが、ロオマ法王使節館しせつくわん
晩方ばんがたちかく、小雨こさめるなかを、あには、たいへとかえりました。みんなが、門口かどぐちまで見送みおくりにると、ふりかえって挙手きょしゅれいのこしてりました。
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、そこの葵の幕を切っておとし、をやぶったはちのごとくわれ先にと飛びだしてきたのは、はるばる浜松はままつから見物けんぶつにきていたきれいな一たい
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、スモーランドのカラスの一たいにさらわれた、ということがすぐわかりました。けれども、そのときには、もうカラスたちは姿をしてしまっていたのでした。
最初さいしよドードてうは、いついて競爭レース進路コースさだめました、(「かたち正確せいかくでなくてもかまはない」とドードてうひました)それから其處そこた一たいのものがみン
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
またあるところでは、おな街道かいどう曲馬師きょくばしの一たいが、ぞろぞろとうま荷物にもつをつけて、おんなおとこがおもしろそうなはなをしながらいくのにもあいました。
けしの圃 (新字新仮名) / 小川未明(著)
左樣さやう無論むろん彼娘あのこが』とあいちやんをゆびさしながらドードてうつたので、そのたいのこらず一あいちやんのまはりを取圍とりかこみました。『褒美はうび褒美はうび!』とガヤ/\さけびながら。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
あなたの葵紋あおいもんまくのうちに、花壇かだんのように、りあがっていたお小姓こしょうとんぼぐみの一たいが、とんぼ模様もようそろいの小袖こそでをひるがえし、サッと試合場の一方に走りくずれてきて
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから、白鳥はガンの一たいといっしょに飛んでいきました。
しかしなあ小西こにし、おれは、いつもこのたいにいるものは、生死せいしを一つにするとおもっているのだ。そうとしかかんがえられない。
戦友 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、夜明よあけごろに、この一たいは、うみほうして、はしっていきました。人々ひとびとは、そのねむらずに、みみまして、このひづめのおといていました。
赤い姫と黒い皇子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
けたときには、もうこの一たいは、この城下じょうかには、どこにもえませんでした。
赤い姫と黒い皇子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「いまなんだね。晩方ばんがたまでに、こちらをて、たいへかえらなければならない。」
兄の声 (新字新仮名) / 小川未明(著)