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立去
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たちさ
ふりがな文庫
“
立去
(
たちさ
)” の例文
令嬢達が僕などに注意を向ける筈が有り得るものではないのですから、と言って、彼は一人で喋って、そそくさと
立去
(
たちさ
)
ってしまった。
青い絨毯
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
本國
(
ほんごく
)
日本
(
につぽん
)
を
立去
(
たちさ
)
つた
人
(
ひと
)
、
其人
(
そのひと
)
に
今
(
いま
)
や
斯
(
か
)
かる
孤島
(
はなれじま
)
の
上
(
うへ
)
にて
會合
(
くわいごう
)
するとは、
意外
(
いぐわい
)
も、
意外
(
いぐわい
)
も、
私
(
わたくし
)
は
暫時
(
しばし
)
五里霧中
(
ごりむちう
)
に
彷徨
(
はうくわう
)
したのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
更に父と知らずして父を
傷
(
きずつ
)
けた。お葉が形見の山椿の枝を抱えて、一旦は
其
(
その
)
場から姿を隠したが、
流石
(
さすが
)
に遠くは
立去
(
たちさ
)
らなかった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
さし無念は
晴
(
はら
)
したれど今は此地に住居は
成
(
なら
)
じと
直樣
(
すぐさま
)
此處を
立去
(
たちさ
)
り是よりは名を
嘉傳次
(
かでんじ
)
と
改
(
あらた
)
め大坂へ出夫より九州へ赴き所々を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
其扇子
(
そのせんす
)
と
手套
(
てぶくろ
)
とを
取上
(
とりあ
)
げ、
將
(
まさ
)
に
其處
(
そこ
)
を
立去
(
たちさ
)
らうとして、
姿見鏡
(
すがたみ
)
の
傍
(
そば
)
にあつた
小
(
ちひ
)
さな
壜
(
びん
)
に
眼
(
め
)
が
止
(
と
)
まりました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
「やあ!」といったまま、春田君のさし出した手を握ろうともせず、さっさと自分の
椅子
(
いす
)
の方へ
立去
(
たちさ
)
っていった。
謎の頸飾事件
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
蝙蝠傘
(
かうもりがさ
)
を
杖
(
つゑ
)
にして、
私
(
わたし
)
がひよろ/\として
立去
(
たちさ
)
る
時
(
とき
)
、
沼
(
ぬま
)
は
暗
(
くら
)
うございました。そして
生
(
なま
)
ぬるい
雨
(
あめ
)
が
降出
(
ふりだ
)
した……
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
行
(
ゆ
)
く
人
(
ひと
)
はなし
乘
(
の
)
る
人
(
ひと
)
は
猶更
(
なほさら
)
なからんを
何
(
なに
)
を
待
(
ま
)
つとか
馬鹿
(
ばか
)
らしさよと
他目
(
よそめ
)
には
見
(
み
)
ゆるゐものからまだ
立去
(
たちさ
)
りもせず
前後
(
ぜんご
)
に
目
(
め
)
を
配
(
くば
)
るは
人待
(
ひとま
)
つ
心
(
こゝろ
)
の
絶
(
た
)
えぬなるべし
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此
(
この
)
書面
(
しょめん
)
を
朝
(
あさ
)
早
(
はや
)
う
親御樣
(
おやごさま
)
へ
渡
(
わた
)
してくれいと
申
(
まう
)
され、
速
(
すみや
)
かに
此處
(
こゝ
)
を
立去
(
たちさ
)
らずば
殺
(
ころ
)
してしまふぞと
嚇
(
おど
)
されました。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
お
上
(
かみ
)
さんはお
上
(
かみ
)
さんで、
子
(
こ
)
ども
達
(
たち
)
を
引
(
ひ
)
きつれて
御亭主
(
ごていしゆ
)
の
立去
(
たちさ
)
つたあとへ、
入
(
い
)
れ
違
(
ちが
)
ひにやつて
來
(
き
)
ました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
そして、
老人
(
ろうじん
)
の
死
(
し
)
んだのを
見
(
み
)
とどけてから、
自分
(
じぶん
)
の
盃
(
さかずき
)
のウィスキイをびんに
戻
(
もど
)
し、かつ
指紋
(
しもん
)
をぬぐいとつておいて、
悠々
(
ゆうゆう
)
と……もしくはいそいで、この
場
(
ば
)
を
立去
(
たちさ
)
つたのである。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
何
(
なん
)
が
故
(
ゆえ
)
に一
人
(
にん
)
の
益
(
えき
)
なきものを
殺
(
ころ
)
して
多人數
(
たにんず
)
を
益
(
えき
)
する
事
(
こと
)
を
得
(
え
)
ば
惡
(
あ
)
しき
事
(
こと
)
なしといふ
立派
(
りつぱ
)
なる
理論
(
りろん
)
をもちながら
流用
(
りうよう
)
する
事
(
こと
)
覺束
(
おぼつか
)
なき
裝飾品
(
そうしよくひん
)
數個
(
すこ
)
を
奪
(
うば
)
ひしのみにして
立去
(
たちさ
)
るに
至
(
いた
)
りしか
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
客等
(
きやくら
)
が
立去
(
たちさ
)
つてからも、
彼
(
かれ
)
は
一人
(
ひとり
)
で
未
(
ま
)
だ
少時
(
しばらく
)
惡體
(
あくたい
)
を
吻
(
つ
)
いてゐる。
然
(
しか
)
し
段々
(
だん/\
)
と
落着
(
おちつ
)
くに
隨
(
したが
)
つて、
有繋
(
さすが
)
にミハイル、アウエリヤヌヰチに
對
(
たい
)
しては
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
で、
定
(
さだ
)
めし
恥入
(
はぢい
)
つてゐる
事
(
こと
)
だらうと
思
(
おも
)
へば。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
心靜かにこゝを去れ、
立去
(
たちさ
)
りながら、わが無情をゆるせかし
エロディヤッド
(旧字旧仮名)
/
ステファヌ・マラルメ
(著)
そこで、
外國人
(
ぐわいこくじん
)
が
吾等
(
われら
)
の
立去
(
たちさ
)
つた
後
(
あと
)
で、
此
(
この
)
島
(
しま
)
へ
上陸
(
じやうりく
)
して、
此處
(
こゝ
)
は
自分
(
じぶん
)
が、
第一
(
だいいち
)
に
發見
(
はつけん
)
した
島
(
しま
)
だなんかと、
管
(
くだ
)
を
卷
(
ま
)
ひたつて
無益
(
だめ
)
と
申
(
もう
)
すのだ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
重太郎は
恐
(
おそら
)
く
何処
(
いずこ
)
へか
立去
(
たちさ
)
ったのであろう。それから塚田巡査に発見されるまでは、重蔵も夢心地で何にも知らなかった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
と云いながら、くるりと
踵
(
きびす
)
をかえして
立去
(
たちさ
)
っていった。——敬吉と文吾はただ不快な気持でそれを見送っていたが、その青年の姿が見えなくなるとすぐ
水中の怪人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
『それッ!』と
云
(
い
)
ひさまグリフォンは、
愛
(
あい
)
ちやんの
手
(
て
)
を
取
(
と
)
つて
急
(
いそ
)
ぎ
立去
(
たちさ
)
りました、
歌
(
うた
)
の
終
(
をは
)
るを
待
(
ま
)
たずして。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
船
(
ふね
)
の
港
(
みなと
)
に
着
(
つ
)
きけるまで
懇
(
ねんごろ
)
に
説聞
(
ときき
)
かして、
此
(
この
)
殺身爲仁
(
さつしんゐじん
)
の
高僧
(
かうそう
)
は、
飄然
(
へうぜん
)
として
其
(
その
)
名
(
な
)
も
告
(
つ
)
げず
立去
(
たちさ
)
りにけり。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
さりとて
立去
(
たちさ
)
るでも
無
(
な
)
しに
唯
(
たゞ
)
うぢ/\と
胸
(
むね
)
とゞろかすは
平常
(
つね
)
の
美登利
(
みどり
)
のさまにては
無
(
な
)
かりき。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
客等
(
きゃくら
)
が
立去
(
たちさ
)
ってからも、
彼
(
かれ
)
は
一人
(
ひとり
)
でまだしばらく
悪体
(
あくたい
)
を
吻
(
つ
)
いている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
バルタ はい/\、
立去
(
たちさ
)
りまする、お
妨碍
(
さまたげ
)
は
仕
(
つかまつ
)
りませぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
只
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
で
定
(
さだ
)
めて
淋
(
さび
)
しく、
待兼
(
まちかね
)
て
居
(
を
)
る
事
(
こと
)
だらうと、
思
(
おも
)
つたので、
私
(
わたくし
)
は
大佐
(
たいさ
)
に
別
(
わかれ
)
を
告
(
つ
)
げて、
此處
(
こゝ
)
を
立去
(
たちさ
)
る
事
(
こと
)
に
决
(
けつ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
お前ならば
山女郎
(
やまじょろう
)
の方が
可
(
よ
)
かろうと云おうとしたが、
戯
(
からか
)
っていると長くなる。市郎は黙って
首肯
(
うなず
)
いて、早々に
立去
(
たちさ
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
恰度
(
ちやうど
)
立去
(
たちさ
)
るべき
時
(
とき
)
が
來
(
き
)
ました、
池
(
いけ
)
にはそろ/\
其中
(
そのなか
)
に
落
(
お
)
ち
込
(
こ
)
んだ
澤山
(
たくさん
)
の
鳥
(
とり
)
や
動物
(
どうぶつ
)
が
群集
(
ぐんじゆう
)
して
居
(
ゐ
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
其夜
(
そのよ
)
の
雁
(
かり
)
も
立去
(
たちさ
)
らず、
餌
(
ゑ
)
にかはれた
飼鳥
(
かひどり
)
のやう、よくなつき、
分
(
わ
)
けて
民子
(
たみこ
)
に
慕
(
した
)
ひ
寄
(
よ
)
つて、
膳
(
ぜん
)
の
傍
(
かたはら
)
に
羽
(
はね
)
を
休
(
やす
)
めるやうになると、はじめに
生命
(
いのち
)
がけ
恐
(
おそろ
)
しく
思
(
おも
)
ひしだけ、
可愛
(
かはい
)
さは
一入
(
ひとしほ
)
なり。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
少年はそういうと、黒い封筒の書面を倉持教師にわたして、さっさと
立去
(
たちさ
)
った。
黒襟飾組の魔手
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
そうして
室内
(
しつない
)
に
何
(
なに
)
か
香
(
こう
)
を
薫
(
く
)
ゆらすようにとニキタに
命
(
めい
)
じて
立去
(
たちさ
)
った。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
京城
(
けいじょう
)
に一人の兇賊が徘徊した。かれは人家で賊を働いて、その
立去
(
たちさ
)
るときには必ず
白粉
(
はくふん
)
を以て我来也の三字を門や壁に大きく書いてゆく。官でも厳重に捜索するが容易に捕われない。
自来也の話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
京太郎が
立去
(
たちさ
)
ると、——平野氏は自分の椅子へ戻って葉巻に火を点けながら
天狗岩の殺人魔
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
皆
(
みな
)
此花
(
このはな
)
より
生
(
うま
)
れ
出
(
い
)
でて、
立去
(
たちさ
)
りあへず、
舞
(
ま
)
ひありく、
人
(
ひと
)
の
蝶
(
てふ
)
とも
謂
(
い
)
ひつべう。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
而
(
さう
)
して
室内
(
しつない
)
に
何
(
なに
)
か
香
(
かう
)
を
薫
(
く
)
ゆらすやうにとニキタに
命
(
めい
)
じて
立去
(
たちさ
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
と
彼
(
かれ
)
はアンドレイ、エヒミチをここに
一人
(
ひとり
)
残
(
のこ
)
して
立去
(
たちさ
)
った。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
と
彼
(
かれ
)
はアンドレイ、エヒミチを
此
(
こゝ
)
に
一人
(
ひとり
)
殘
(
のこ
)
して
立去
(
たちさ
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
去
常用漢字
小3
部首:⼛
5画
“立去”で始まる語句
立去於坐