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参
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まい
ふりがな文庫
“
参
(
まい
)” の例文
旧字:
參
〔はあ、では一寸行って
参
(
まい
)
ります。〕木の青、木の青、空の雲は今日も
甘酸
(
あまず
)
っぱく、足なみのゆれと光の
波
(
なみ
)
。足なみのゆれと光の波。
台川
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
私
(
わたくし
)
はだんだんそんな
風
(
ふう
)
に
感
(
かん
)
ずるようになったのでございます。
何
(
いず
)
れ、あなた
方
(
がた
)
にも、その
味
(
あじ
)
がやがてお
判
(
わか
)
りになる
時
(
とき
)
が
参
(
まい
)
ります……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
非常な刺戟に打たれつつ出て
参
(
まい
)
りましたが、不思議にもその法林道場の
辺際
(
あたり
)
より、ギョクポ・ペブという奇態な大声が聞えました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
京都
(
きょうと
)
に行ったことのある人は、きっとそこの
清水
(
きよみず
)
の
観音様
(
かんのんさま
)
にお
参
(
まい
)
りをして、あの
高
(
たか
)
い
舞台
(
ぶたい
)
の上から目の下の
京都
(
きょうと
)
の
町
(
まち
)
をながめ
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「駄目です、駄目です、この司令室は地球と同じ気圧になっていますから、私がこの鎧をぬいだら一ぺんで
参
(
まい
)
ってしまいます」
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
その時、
千草姫
(
ちぐさひめ
)
はふと頭を上げて月を見ました。「もうお別れする時が
参
(
まい
)
りました。これを記念にさし上げますから、私と思って下さいまし」
お月様の唄
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
岡山県の各郡などでは、村々の
氏神社
(
うじがみしゃ
)
で行うこの協同の祈願祭を、
総参
(
そうまい
)
りといい、またせい
参
(
まい
)
り、せい祈祷ともいっている。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
身分
(
みぶん
)
の高い人もひくい人も、みんなそこへお
参
(
まい
)
りにやってきて、そのような
神聖
(
しんせい
)
な
場所
(
ばしょ
)
のあるこの地方を、ほめたたえることになるでしょう。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
良吉
(
りょうきち
)
はまたしばらく
文雄
(
ふみお
)
のお
墓
(
はか
)
にもおまいりができなくなると
思
(
おも
)
って、ある
日
(
ひ
)
のことお
墓
(
はか
)
へおまいりに
参
(
まい
)
りました。
星の世界から
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ぼんやりここで気ばかり
揉
(
も
)
んでいても始まらぬから私はその
辺
(
へん
)
までちょっと
一
(
ひと
)
ッ
走
(
ぱし
)
り御様子を見て
参
(
まい
)
りましょう。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
多「えゝ、
前橋
(
めえばし
)
という所へはどう出たら宜うがんす、
前橋
(
めえばし
)
へ
参
(
まい
)
りますには何う
参
(
めえ
)
って宜しゅうございやしょう」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
わしは、あやまりに
参
(
まい
)
りました。
昨日
(
きのう
)
、わしはここから
帰
(
かえ
)
るとき、
息子
(
むすこ
)
さんから、あなたが
死
(
し
)
ねば
息子
(
むすこ
)
さんが
井戸
(
いど
)
を
許
(
ゆる
)
してくれるときいて、
悪
(
わる
)
い
心
(
こころ
)
になりました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「
象牙
(
ぞうげ
)
のお
箸
(
はし
)
を持って
参
(
まい
)
りましょうか……それで
喉
(
のど
)
を
撫
(
な
)
でますと……」婆やがそういうかいわぬに
碁石を呑んだ八っちゃん
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「この
旱
(
ひで
)
りを知らんのか。お前の留守に、
田圃
(
たんぼ
)
は
乾
(
かわ
)
いてしまう。荒町あたりじゃ
梵天山
(
ぼんでんやま
)
へ登って、雨乞いを始めている。
氏神
(
うじがみ
)
さまへ行ってごらん、お
千度
(
せんど
)
参
(
まい
)
りの騒ぎだ。」
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ただこのままに
永
(
なが
)
く
膝下
(
しっか
)
に
侍
(
じ
)
せしめ給え、学校より得る収入は
悉
(
ことごと
)
く食費として
捧
(
ささ
)
げ
参
(
まい
)
らせ
聊
(
いささ
)
か
困厄
(
こんやく
)
の万一を補わんと、心より申し
出
(
い
)
でけるに、父母も動かしがたしと見てか
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
其れから明治廿九年乃木中将が
台湾
(
たいわん
)
総督
(
そうとく
)
となる時、母堂が渡台の御暇乞に
参内
(
さんだい
)
して、皇后陛下の御問に対し、
姥
(
ばば
)
は台湾の土にならん為、
忰
(
せがれ
)
の
先途
(
せんど
)
を見届けん為に台湾に
参
(
まい
)
ります
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
と、月江がそこらの札をかき集めて、笑いながら相手の顔へぶつけたので、次郎はクシャンと
参
(
まい
)
ッてしまいましたが、座敷はいちめん加留多の落花、春の夜らしく散らかりました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「何返やったって同じ事じゃありませんか」と細君また平手でぽかと
参
(
まい
)
る。やはり何ともないから、じっとしていた。しかしその何のためたるやは智慮深き吾輩には
頓
(
とん
)
と了解し難い。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
まず
出
(
で
)
て
御覧
(
ごらん
)
なさい、
町
(
まち
)
の
者
(
もの
)
か、
警察
(
けいさつ
)
かがまた
貴方
(
あなた
)
を
捉
(
とら
)
えて
連
(
つ
)
れて
参
(
まい
)
りましょう。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
理屈において
負
(
ま
)
けたならば、一本
参
(
まい
)
ったと
綺麗
(
きれい
)
に
敗
(
ま
)
ければ男らしくもあり、かえって自分の主張に
泥
(
どろ
)
をつけないものとなるに、おのれの議論が弱いときには、その弁護に感情を
含
(
ふく
)
まして
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
飮み
習
(
なら
)
ツて了ツたもんですから、些と
癈
(
や
)
めるてえ譯には
参
(
まい
)
らないんですよ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「まあ、ここへ来て温まり給え、寒さ
凌
(
しの
)
ぎに
一献
(
いっこん
)
参
(
まい
)
らせる」
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「そうですね。では、
参
(
まい
)
りましょうか」
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「おお、そなたも
参
(
まい
)
られるか」
南蛮秘話森右近丸
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
奇麗
(
きれい
)
なすきとおった風がやって
参
(
まい
)
りました。まず
向
(
む
)
こうのポプラをひるがえし、青の
燕麦
(
オート
)
に
波
(
なみ
)
をたてそれから
丘
(
おか
)
にのぼって来ました。
おきなぐさ
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
私
(
わたくし
)
は
其
(
そ
)
の
後
(
ご
)
幾度
(
いくたび
)
も
竜宮界
(
りゅうぐうかい
)
に
参
(
まい
)
り、そして
幾度
(
いくたび
)
も
御両方
(
おふたかた
)
にお
目
(
め
)
にかかって
居
(
お
)
りますので、
幾分
(
いくぶん
)
その
辺
(
へん
)
の
事情
(
じじょう
)
には
通
(
つう
)
じて
居
(
い
)
るつもりでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
城の裏門の所まで
参
(
まい
)
りますと、門がすうっと一人で開きました。森の精と王子とがそこを出ると、門はまた元の通り音もなく閉じてしまいました。
お月様の唄
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
いよいよ
出陣
(
しゅつじん
)
の
支度
(
したく
)
ができ
上
(
あ
)
がって、
京都
(
きょうと
)
を
立
(
た
)
とうとする
朝
(
あさ
)
、
田村麻呂
(
たむらまろ
)
はいつものとおり
清水
(
きよみず
)
の
観音様
(
かんのんさま
)
にお
参
(
まい
)
りをして
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
老婦人を囲んで、
怪
(
あや
)
しげなる服装をつけた頭のない生物が、
蜥蜴
(
とかげ
)
のように
蠢
(
うご
)
めいているところを又見るのかと思うと、いやアな気持に
襲
(
おそ
)
われて
参
(
まい
)
りました。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
頭巾
(
ずきん
)
を
冠
(
かむ
)
り手に
数珠
(
じゅず
)
を持ち
杖
(
つえ
)
つきながら行く
老人
(
としより
)
は
門跡様
(
もんぜきさま
)
へでもお
参
(
まい
)
りする
有徳
(
うとく
)
な隠居であろう。小猿を背負った猿廻しの
後
(
あと
)
からは
包
(
つつみ
)
を背負った
丁稚
(
でっち
)
小僧が続く。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
かしら、
喜
(
よろこ
)
んで
下
(
くだ
)
せえ、こんどこそは、おれたち四
人
(
にん
)
、しっかり
盗人根性
(
ぬすっとこんじょう
)
になって
探
(
さぐ
)
って
参
(
まい
)
りました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
時代からいうと、
鎌倉
(
かまくら
)
へ
参
(
まい
)
る
路
(
みち
)
にというのよりは、また少しばかり
後
(
のち
)
のことだったろうと思われる。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
タラタラと鼻血をながして、くちびるの色まで変えたが、まだ
参
(
まい
)
ったとはいわないで
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今試験をしておりますが、
昨日
(
きのう
)
自宅
(
うち
)
で
眩
(
めまい
)
がしましたから、今日ももしやそんなことでもないかと思って、ここに待っております。まさかの時には
連
(
つ
)
れて帰るつもりで、
俥
(
くるま
)
を頼んで
参
(
まい
)
りました。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
僕の知つた男にね、細君が
厭
(
いや
)
になつて離縁を請求したものがある。所が細君が承知をしないで、
私
(
わたくし
)
は縁あつて、
此家
(
このうち
)
へ
方付
(
かたづ
)
いたものですから、
仮令
(
たとひ
)
あなたが
御厭
(
おいや
)
でも
私
(
わたくし
)
は決して出て
参
(
まい
)
りません
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
男「はい
左様
(
さよ
)
か、
行
(
い
)
て
参
(
まい
)
るますと」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「約束だッ!
参
(
まい
)
るッ!」
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
新年をことほぎ
参
(
まい
)
らせ候。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
その時
向
(
む
)
こうのにわとこの
陰
(
かげ
)
からりすが五
疋
(
ひき
)
ちょろちょろ出て
参
(
まい
)
りました。そしてホモイの前にぴょこぴょこ頭を下げて
申
(
もう
)
しました。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
実
(
じつ
)
は
神界
(
しんかい
)
から、
雨
(
あめ
)
を
降
(
ふ
)
らせるに
就
(
つ
)
いては、
同時
(
どうじ
)
に
雷
(
かみなり
)
の
方
(
ほう
)
も
見
(
み
)
せてやれとのお
達
(
たっ
)
しが
参
(
まい
)
ったのじゃ。それで
今
(
いま
)
その
手筈
(
てはず
)
をしているところで……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
幸いとその村の近くの町に、
狐
(
きつね
)
つきを落としたりなんかする行者がいました。それがすぐに呼ばれてやって
参
(
まい
)
りました。
正覚坊
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
つまり、わしはじぶんの
井戸
(
いど
)
のことばかり
考
(
かんが
)
えて、あなたの
死
(
し
)
ぬことを
待
(
ま
)
ちねがうというような、
鬼
(
おに
)
にもひとしい
心
(
こころ
)
になりました。そこで、わしは、あやまりに
参
(
まい
)
りました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
田村麻呂
(
たむらまろ
)
はそんなに
強
(
つよ
)
い人でしたけれど、またたいそう
心
(
こころ
)
のやさしい人で、
人並
(
ひとな
)
みはずれて
信心深
(
しんじんぶか
)
く、いつも
清水
(
きよみず
)
の
観音様
(
かんのんさま
)
にかかさずお
参
(
まい
)
りをして、
武運
(
ぶうん
)
を
祈
(
いの
)
っておりました。
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
海から遠くはなれた山奥の村々でも、雨乞いその他の切なる願いがある場合に、やはり川の流れにひたって一つずつ小石をひろい、それを手に持ってぬれたままで
参
(
まい
)
ることが多い。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「やあ金博士。とつぜんでしたが、ロッセ氏を案内して、お
邪魔
(
じゃま
)
に
参
(
まい
)
りました」
のろのろ砲弾の驚異:――金博士シリーズ・1――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
市「
参
(
まい
)
りませんよ」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
シグナルは高く
叫
(
さけ
)
びました。しかしシグナルも、もうだまってしまいました。雲がだんだん
薄
(
うす
)
くなって
柔
(
やわ
)
らかな
陽
(
ひ
)
が
射
(
さ
)
して
参
(
まい
)
りました。
シグナルとシグナレス
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ある日王様が庭を散歩していられます所へ、王子と老女とが出て
参
(
まい
)
りました。老女はこう王様に申し上げました。
お月様の唄
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
あの強烈な電気に
相当
(
そうとう
)
参
(
まい
)
っているところへ、あの硝子の
裂
(
さ
)
け
目
(
め
)
へつっかかったんで、二重の
弱
(
よわ
)
り目に
祟
(
たた
)
り目で、沼の中へ落ちこんだまま、
匍
(
は
)
い
上
(
あが
)
りも飛び上りも出来なくなったんですよ。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
一
参
(
まい
)
り来て此お町を見申せや、
竪町
(
たてまち
)
十五里横七里、△△出羽にまよおな友たつ
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
参
常用漢字
小4
部首:⼛
8画
“参”を含む語句
参詣
参上
見参
墓参
初見参
御参詣
新参
参差
推参
降参
日参
御参
参観
持参金
古参
参宿
毒人参
人参
参籠
参内
...